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リアクション
第3章 発見! アムリアナの花嫁衣裳!
■□■1■□■ キャバクラ「わるきゅーれ」空京万博店の独自探索
一方そのころ。
【キャバクラ「わるきゅーれ」空京万博店】のメンバーは、
独自に探索を行っていた。
「……てゆーか、あのコたちと一緒に冒険してたら、命が幾つあっても足りないよ。
コンパニオンの子たちには申し訳ないけど、
一緒に行動しない方が、安全かつ効率的に花嫁衣装を発見できるはずだからね。
少なくとも、拉致が目的の鏖殺寺院は襲ってこないはずだし」
ゴットリープ・フリンガー(ごっとりーぷ・ふりんがー)が言う。
「大丈夫、強い契約者たちが護衛についてるもの。
私たちは、花嫁衣裳の捜索に全力を傾けましょう!」
レナ・ブランド(れな・ぶらんど)もうなずく。
「アムリアナ女王は、ヴァルキリーだった、
つまり、翼を使わなければ届かないところに、
花嫁衣裳を隠した可能性もありますのう」
天津 幻舟(あまつ・げんしゅう)が言う。
幻舟も、ヴァルキリーである。
「隊列をしっかりな。
いつ、敵が襲ってくるかわからないからな!」
ケーニッヒ・ファウスト(けーにっひ・ふぁうすと)が、仲間に注意を呼びかける。
そうしていると、鏖殺寺院が襲ってくる。
「コンパニオンはいないようだな!
だが、かまわん!
おまえらを展示品にしてやる!」
「なんとなくボキャブラリーの少なさが見て取れる発言でヤンス!」
アンゲロ・ザルーガ(あんげろ・ざるーが)が身構える。
「邪魔しないでよね!」
神矢 美悠(かみや・みゆう)が、ハンドキャノンを連射して前衛をサポートするが。
「一つ一つちまちま処理してたら、日が暮れちまうだろーが。
骨は拾ってやるから、覚悟を決めて突っ込めよ!」
「え? 粘体のフラワシを盾にして突撃!?」
「命令が聞けないのか?」
「わかったわよ!」
ケーニッヒに命じられた美悠が、敵陣の真ん中に突っ込む。
こうして、鏖殺寺院は蹴散らされたのであった。
「アルフレート様、トラップを解除いたしましたわ」
アフィーナ・エリノス(あふぃーな・えりのす)が、
パートナーに呼びかける。
アルフレート・ブッセ(あるふれーと・ぶっせ)はうなずく。
「ありがとう。
どうやら目的地は近いようだな」
アルフレートは、
「『アムリアナが国家と結婚した』というのは、
裏を返せば、『普通の結婚は出来なかった』という事であり、
もしかしたら、花嫁衣装には、生涯の伴侶と巡り会う事の出来なかった
アムリアナの恨みの念が宿っているかもしれない」と考えていた。
「不敬だと思うよ」
ゴットリープが肩をすくめる。
「だが、非モテ女王の呪いを受けるのはいやだろう?
ならば、外見年齢65歳・実年齢196歳のリアルババァに身につけさせれば、
きっと安全だ!
さらに、レナ、美悠、アフィーナにも、用意してきた花嫁衣裳を身につけさせれば!
花嫁衣装を手に入れるためには手段を選ばない生徒だっているだろうからな。
だが、彼らといえど、60を過ぎたババァが着ている衣装が本物だとは思うまい。
フッフッフ、どうだ、名案だろう?」
「ババァは余計じゃ!」
アルフレートに、幻舟が怒る。
「と言っていたら、発見しましたわ!」
アフィーナの言葉通り、そこには豪奢な花嫁衣裳があった。
「まったく、好き勝手言いおって!
だが、これも作戦のため、しかたないのう……」
幻舟が花嫁衣裳を身につけると。
「誰が非モテじゃー! 女王陛下を侮辱するのは許さーん!」
「な!? ババァが乱心した!? ゴブウッ!?」
幻舟の蹴りを顔面に受けて、アルフレートが気絶する。
「な、まさか、それ、花嫁衣裳の姿のトラップだったんじゃ!?」
ゴットリープが指摘するが、時すでに遅し。
操られて暴走した幻舟により、
【キャバクラ「わるきゅーれ」空京万博店】のメンバーは
パニックに陥るのであった。
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