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リアクション
4 治療スペースにて
何でも揃うというからプレゼントでも買おうかと来てみたものの。
「まさかハプニングまで揃えているとは……」
兎と人が入り乱れる渦中で、ザカコ・グーメル(ざかこ・ぐーめる)はその意外さに驚きを隠せない――というようにひとりごちた。
「品揃えについては、もう少し考えて貰いたい所です」
勿論、ユーモアであり、勿論、誰も聞いていない。というか、それどころではない。
故にツッコむ者も不在なわけで。
「……何て冗談はさておき」
とセルフツッコミをすると彼は改めて周囲の状況を確認した。サイズ自体は通常と変わらない兎が、背中やおケツに注射器を刺したまま人を襲っている。
(これは、注射で強化されているのでしょうか……)
そう考えると、この兎達はやはり元は普通の兎だったのか。集団は力なりというが、既に状況はかなり悪い。ここがツァンダやザンスカールなどであればここまでの惨事にはならなかっただろう。いくら個体数が多くても、充分に対処は可能だ。
だが、ここは地球からパラミタへの入口でもある空京であり。
「非契約者が大勢いるここで、この騒ぎは不味いですね」
パニックが大きければ大きい程に凶暴さも増すのか、兎は逃げ場所を求めて走る人々に飛び掛ろうと跳ね回っていた。その中で、細身の黒髪男性が剣を振るっているのが見える。彼以外にも兎と戦える者の姿を何人も認め、ザカコは防御が手薄そうな、人が多く逃げ集まっている場所へ向かおうと動き出した。
「電話で救助や医療班の要請でもできれば楽なんですが……そうも言っていられませんね」
シャッターが開かないこの状況では、救助が来てもそもそも入れない。二本のカタール――極斬甲【ティアマト】を両手に、全包囲に注意を向け、時には兎を退けながらフロアの中央から端の方へと歩いていく。床に座り込む人々の姿が見えたのは、それから程無くのことだった。
「ここは治療スペース……でしょうか?」
近付きながら、彼らの様子に注意深く目を向ける。傷を負って顔を歪める人々の中で、軽傷、もしくは未だ無傷の動ける何人かが立ち働いている。
「って、ファーシーさん? エースさんも……」
その中に見知った顔を見つけ、ザカコは驚いて彼女とエース・ラグランツ(えーす・らぐらんつ)に声を掛けた。
「何でここに?」
「……ザカコさん! たまたま買い物に来てて……」
「俺とメシエも同じだ。今は、治療に当たってる。人医ではないが応急処置出来るからね。回復魔法も使えるし。ファーシーは皆を助けると頑張っているし、何より一般人の負傷者は見過ごせない」
ファーシーの手元を見ていたら心配になってきたから、というもう一つの理由は留めておく。また、今のエースが『エース』ではなく彼の前世人格である『エセルラキア』であるということも。エースを通じてファーシー達の事も知っているが、こうして直接に関わり合うのは初めてだ。
「……そうですか……」
話し方に微妙な違和は感じ取ったものの、ザカコは彼の正体までは判らなかった。ファーシーに「ザカコさんは?」と訊かれ、続けて答える。
「自分も買い物に来ました。1人ですか? イディアの姿が見えませんが……」
「あ、うん。イディアは家にいるわ。望さんとアクアさん、フィーちゃんが見てくれてるの。今日は荷物が多くなりそうだったから……」
「そうですか。ここには来ていないんですね」
子連れで無かったのは不幸中の幸いと、ザカコは安心して息を吐いた。まだ一歳のイディアには、この地下二階の状況は衝撃に過ぎるだろう。精神的なトラウマにもなりかねないし、万が一襲われたら何が起こるか分からない。
「ですが……早く何とかしないといけませんね」
だがそれは、イディアに限った話ではない。今、実際にこのフロアで怯えている子供達や赤ん坊もいるのだ。ここに来る途中、わたげうさぎとももいろわたげうさぎを抱いた獣人の女性も見かけた。彼女もまた、契約者の仲間と一緒にこのスペースに向かっているようだったが――腕の中のわたげうさぎ達が、ぷるぷると震えていたのが印象に残っている。恐怖の所為ばかりではないだろう。自分達と同じ兎がここまで変わり果てた姿を見たら、ショックを受けるのも当然だ。
罪の無い、純真無垢である子供達や兎達を安心させるためにも――
(何とかして皆を外に脱出させなければ……!)
ザカコはそう思い、人々を守る位置に立ってフロアの様子を仔細に見回す。天井に各種設備、テナントに入っている店舗まで、手掛かりを見逃さないように注意して。
――どこかに脱出経路は無いだろうか。
(それにしても……)
背後で怪我人を治療しているファーシーにちらりと目を遣る。
「うう……」
「大丈夫、この布を巻けば痛くなくなるわ! 血が止まって……あれ? あ、ただ巻くんじゃダメなのね。じゃあこれを……」
「…………」
思わずツッコミを入れたくなる治療っぷりだ。うずうずするが、専門医でもないし掛け合いがギャグになりそうなので我慢する。
「う、うう……」
「…………」
非常にうずうずするが――
「……ファーシー様、それは塩でありますよ!」
その時、代わりのツッコミが聞こえてザカコはすっきりとした心持になって力を抜く。痒いところに手が届くようなツッコミを入れたのは、彼と同じくファーシーの友人である機晶姫の少女だった。
⇔
「調律者たる者、最新の流行は押さえておくべき! という訳で、最新のデパートでありますよ!」
スカサハ・オイフェウス(すかさは・おいふぇうす)が、弟子の満月・オイフェウス(みつき・おいふぇうす)、機晶犬のクランと自ら生み出した調律機晶兵のウアタハを連れて地下二階を訪れたのはシャッターが降りてしまう直前の事だった。
「……なんでありますか、この阿鼻叫喚図は!?」
さあ買い物を、とうきうきとフロアを歩き出してそう経たないうちに、彼女達は人を襲う兎達と逃げ惑う人々に直面した。床には赤黒いものが落ち、倒され、変色した体のまま動かなくなった小さな動物の体も散見される。耳に届くのは、人々の泣き声や悲鳴、叫び声ばかりで。
「これは……」
口元に手を当て、言葉を失った様子の満月と一緒に奥へ進む。
「兎が人が襲い……」
半ば呆然としたまま歩く彼女の目に映ったのは、一生懸命に怪我人の手当てをする――
「ファーシー様が傷口に塩を塗る行為を……って、ファーシー様、ストップであります!」
「え?」
我に返ったスカサハは、慌ててファーシーを制止する。びっくりした顔で手を止める彼女の前で、治療(?)を受けていた怪我人がどことなくほっとした表情を浮かべる。噛まれた傷はかなり痛ましいものだった。スカサハはきょろきょろと急ぎ周囲を見回し、目についたペットボトルを掴んでキャップを開ける。
ミネラルウォーターで出来るだけ傷口を洗って細かな塩を取り除いていると、満月が隣に膝をついてフューチャー・アーティファクトを準備し始めた。
「えっ、満月さん!?」
「大丈夫です。これには、医療器具としての機能もあるんですよ」
ライフルにしか見えないそれに、ファーシーは驚いて声を上げた。その彼女に満月は笑顔を向け、怪我人に目を戻して処置を施していく。
「あ、出血が……」
いろいろな危険の中で学んだ応急手当の技術も併用され、流れていた血が止まっていく。
「これで大丈夫だと思います。輸血が出来れば一番良いんですけど、さすがにそこまでは無理ですから……。後は安静にしていれば」
自分の出来ることを精一杯したいと、満月は更に手を動かす。心なしか怪我人の表情も和らいだようで、治療の様子を見ていたファーシーも一旦胸を撫で下ろす。
「……良かった。じゃあわたしは他の人の手当てにまわるわね」
運び込まれて来た負傷者達には、エースとメシエ・ヒューヴェリアル(めしえ・ひゅーう゛ぇりある)がトリアージをして優先度をつけている。色の意味については説明を受けていたため、手の回っていない重傷者に近付いて彼女はよし、と気合いを入れる。
「! あ、ファーシー様、スカサハも手伝うであります!」
「うん。それじゃあね、この赤の印がすぐに手当てが必要な人で、黄色が、少しだけ待ってもらっても危なくない人。緑が病院に行かなくても大丈夫っぽい人で……黒が、亡くなった人につける色らしいわ」
ファーシーは、そうしてスペース全体を見回す。黒の印をつけて横たわる者の姿は、ただ一人として見当たらない。
「分かりました。赤の方が心配でありますね……」
スカサハも同じことを確認して安心した笑みを見せ、しかしすぐに表情を曇らせた。一人が助かったとしても、痛みに喘ぐ人々はまだ多くいる。彼等の命が保証出来た時、初めて本当の安心が出来るのだ。
その時、ぴきーーーっ、という複数の音のような声のようなものが聞こえてきた。振り向くと、例の兎が何匹もこちらに向かって走ってくる。兎同士の以心伝心でもあるのか、この場所に人が居ると判って一気に集まってきたのだろう。顔を強張らせたファーシーが立ち上がりかける。
「こっちに……!」
「来ないことを祈っていたが、やはりそうはいかないようだね」
「念のために全員にオートガードをかけてるけど、襲われたら無傷とはいかないからな」
避難している中でも軽症の者達が、兎の姿を見て小さな悲鳴を漏らす。メシエはメルトバスターを実体化させ、エースは彼等に声を掛けた。
「もう少し奥に行った方がいい。落ち着いて」
身を寄せ合い、皆が壁際へと後退していく。恐い。でも、目を離すことも出来ない。兎達に怯えた視線が注がれる中、スカサハも立ち上がった。
「こういう時の為に強力な助っ人を連れてきたのでありますよ!」
一緒に来たクランとウアタハに指示を出す。
「さあ、クラン! ウアタハ!! やっておしまいなのであります!」
二体は、ほぼ同時に走り出した。地を蹴った機晶犬は、治療スペースから飛び出すと『犬』としての野生の本能のままに兎に飛び掛る。体当たりと共に首元に噛み付き、まず一体の動きを抑えた。そしてすぐさま、目に見える兎を狙ってところかまわず駆け出した。ウアタハも、持っていたモップを振り回して兎に対抗する。彼女は搭載されたドジっ娘メイドスキルを発動させ、時にはコケ、時には(結果的に)レジを兎に激突させ、不用意なハプニングを巻き起こしてフロアを滅茶苦茶に……ではなく――人々を守っていった。
だが、人命以外は大損害である。
「うわぁー! 何をやってるのですかー! 二人とも!」
後処理を想像し、スカサハは頭を抱えてガクブルした。満月もぽかん、とその光景を見守っている。さて、弁償額はいくらになるだろうか。
そんな二人を他所に、メシエはそんなこんなで攪乱された兎を狙って銃を撃っていく。ザカコもグラビティコントロールで兎達に負荷をかけて動きを抑え、その隙にズバッと首元を切り裂いた。
『怒り』なのか『本能』なのか、それとも意味の無い衝動に突き動かされているだけなのか、凶暴化した兎達は何かに侵され、変質した体を力の抑制無く遣い続ける。しかし、三人と一匹の動きにより、今のところそれらは一定のラインを超えていない。
「…………」
戦いの様子を、ファーシーは目を大きく開いたまま微動だにせず見詰めていた。だが時が止まっていない以上、負傷者の傷は悪化し、また体力は奪われていく。
「うう、い、痛い……」
「? ……あっ、いけない!」
「……? ! 師匠、こうしている場合じゃないです」
現状を思い出したファーシーがくるりと向きを変え、満月もスカサハを促した。クラン達の動きに悲鳴を上げたり、フロアの光景に釘付けになっていたりしたスカサハも、はっとなって慌てて怪我人達の所に戻った。
「ここはあの四人に任せて治療を再開するであります!」
緊急を要する負傷者を確認し、状態を見る。爪でやられたのだろう。平行に裂傷が刻まれている。
「今、手当てするでありますよ! もうちょっとの我慢であります!」
スカサハは近くにあった包帯で傷を押さえた。そうして、たまたま荷物に入れていた裁縫箱から針を出して糸を通し始めた。何に使うつもりなのか、太い針だが――
ぶすぅっ!
「O]:,;[.,@P¥]./、!」
「し、師匠!」
新たな痛みに負傷者は思い切り身悶え、だらだらと流れる血に満月はびっくり仰天した。
「師匠、そ、その針じゃ太過ぎて出血が……わ、私がまず止血しますから、それから応急処置をしてください。えーと、じゃあこれで……って、師匠、それも使っちゃダメですー!」
機械の扱いに長けているスカサハも、生身相手にはやることがズレていた。ファーシーと同じく、実は天然ボケだった彼女にツッコミを入れつつ、満月は急いで手を動かした。
「せっかく来たのに、騒ぎに巻き込まれるなんて幸先が微妙ですよねぇ〜……」
その頃、シュリュズベリィ著 セラエノ断章(しゅりゅずべりぃちょ・せらえのだんしょう)(セラ)は血生臭いフロアをあまり緊張感のない表情で歩いていた。欲しかった本を購入した帰り、噂になっていたデパートについでに寄ってみたらこの事態である。
出掛ける際、ついてこようとしたルイ・フリード(るい・ふりーど)は森の中で眠らせてきたので、彼女は一人だ。森で気持ちよく寝ていたルイが、200羽程のパラミタキバタンに運ばれていったところも目撃している。ガーマルとブロッサムのモフタンコンビがアクアの部屋近くを飛び回って遊んでいる最中に彼を見つけ、『ぴきょぴきょぴきょ(この人、お正月にアクアが探してた人だよ)』『きょきょっ(俺も駆り出されたな。大変だったぜ)』『きょっきょきょ、ぴきょっ(とりあえずアクアの部屋のベランダに運んでおこうか)』『ぴょっ(そうだな)』と会話を交わした上であることまでは知らないが。
(ま、なんとかなるでしょう)
と、さして気にもしていなかった。
――それはともかく。
余裕の残る、傍から見たら他人事に思っているようにしか見えない様子で、セラは奥にあるという治療スペースに向かっていた。あの兎みたいな生き物は、契約者達が対処している。解決は何れするだろうし、面倒だからそこでのんびりしようと思ったのだ。
だが――
「……ここも派手にやってますねー」
治療スペースの周囲で展開される光景を見て、セラは途中で立ち止まった。少し考えて、また歩き出す。
「治療スペースを守るくらいは動いた方が良さそうですね」
「これは……うーん、まずは周りをきれいにして……」
手当てをするに際して、ファーシーはタオルで傷の周囲を拭き取っていた。
(……あれは、患者の血液から感染リスクがあるとか、考えてないよな)
重傷者にメジャーヒールをかけながら、エースはそれを見てそう思う。物資が少ないというのもあるが、既に使われたタオルを別の人物に使うのは危険も伴う。洗った上でアルコール消毒すればそのリスクは減るのだが。
彼女にはもう少し簡単に出来ることを担当してもらった方がいいかもしれない。
「あれ、ファーシーちゃんもいらっしゃいますねー」
セラが治療スペースの中に入ってきたのは、そうして声を掛けようとした頃合だった。「お久しぶりーですか?」
「あ、セラさん。うん……えっと、ちょっと待ってね」
床に膝をつけたまま彼女を見上げたファーシーは、途中だった治療を再開した。その様子を立ったまま覗き込んだセラは、傷口を見て目を瞬かせる。何をどう施したらこうなるのか本気で判らない。謎料理ならぬ謎手当てである。
真剣そのものな表情から、何を思って治療に臨んでいるのかは伝わってくるのだが――
「……人を助けたいというお心は良いと思いますが、悪化してるように見えますよ」
「えっ!?」
弾かれたように振り向いたファーシーの視線は、手元とセラの間を何度か往復した。最後に患部を見詰め、ややあって「やっぱり……」と肩を落とす。
「……何となく、そんな気はしてたのよね」
薄々は気がついていたらしい彼女は、治療器具を持ったままに落ち込みを見せた。方策を見失い、迷子になった子供のようにどうしよう、と呟く。その声を聞いて助言したのは、近くで満月の補助となっていたスカサハだった。
「セラ様の言う通り、人を助けたいというその気持ちは大事であります。でも、ここは知識ある方の意見に従って動くでありますよ、ファーシー様」
知らず知らずのうちにそれを有言実行していたスカサハに続き、セラも言う。
「応急処置にしろ何にしろ、少しでも治療が出来る人を探して頼んだ方が効率はいいかと」
「……知識がある、治療が出来る人……?」
ファーシーは治療スペースを見回した。皆、それぞれ手が塞がっているように見える。軽傷者の手当てをしている人を呼んでこようか。それとも――
「あ、そうそう。ついでにこの荷物というか本、セラがこれから行う作業の邪魔になりそうなので、預かってもらえませんか?」
「本? え、うん、いいけど……」
スペースの外に出て誰か探して来ようか。
そう思った折に本屋の袋を渡され、戸惑いのままにファーシーは受け取る。
「作業って、何をするの?」
「そうですね……まずは、結界でしょうか」
ファーシー達が見守る中で、セラは兎達に襲われてもおかしくない位置にまで出て言った。指先に魔力を宿らせ、空中にルーン文字を描いていく。魔法の文字列は、人々を囲むように結界を作り出していった。現在避難している人数全てをカバーできるよう、何箇所かに渡って同じ作業を繰り返していく。
(……どこに構築したかは後で伝えるとして)
牙を剥いた兎(?)が、セラ目掛けて飛び掛ってくる。封印の魔石を出した彼女は、兎に対して封印呪縛をかけた。「!」と一瞬驚きに似た表情を浮かべた兎はジャンプしたそのままの姿勢で硬直し、魔石へと吸い込まれていく。
「……!」
驚愕を顔に貼り付けたまま石の中で身動き一つしなくなった兎を束の間長め、セラはそれを懐に仕舞った。捕獲しておけば原因の究明にも使えるし今回の事件の証拠にもなるだろう。
後ろの方で、誰かの「あっ……」という声が聞こえた。解決の糸口となる捕獲が出来たとなれば、人々も安心するだろう。
「……あとは、処分ですね」
ペットショップもそうだが、何よりも一般市民が近くに居る。建物の中でもあることだし、強い魔法を使うのは躊躇われるところだ。彼女は展開したウィズダムオブセラエノを杖形態に変化させると、襲い掛かってくる兎を打ち払い始めた。
気のせいか、こちらに来る兎の数が多いようにも思えるが。
(捕獲された仲間を助けようとしてるとか……いえ、もう感情など残ってはいないでしょう)
何より、残っていない方が兎にとっても幸せだ。
こうなってしまった以上、彼らに幸ある未来が訪れることは無いのだから。
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