リアクション
40.戦い終わって結ばれる絆
「だ、大丈夫ですか!?」
アルテミス・カリスト(あるてみす・かりすと)は、
たった今、全力でぶっ飛ばした、キロス・コンモドゥス(きろす・こんもどぅす)に駆け寄る。
「てめえ、いい度胸してるじゃねえか……」
キロスは、全身ボロボロになりつつも、
駆け寄ったアルテミスを抱きよせてキスする。
「!?」
アルテミスはあまりのことに赤面して硬直する。
「これは、俺からのさっきのお返しだ。
おまえの心、しっかりと受け取らせてもらったぜ」
真っ赤になって何も言えないでいるアルテミスに、キロスがにやりと笑う。
「俺も、いつも俺に斬りかかってくるおまえのことが、
気付いたらすごく気になる存在になってたんだ」
「キロスさん……」
「おまえのことが、好きだ。アルテミス」
「……はい!」
感極まって泣き出すアルテミスの頭を、キロスがくしゃっとなでる。
「ばーか。泣くんじゃねえよ。
それより、今日はバレンタインだろ?」
「そ、そうでした!」
アルテミスが、キロスに手作りのチョコを渡す。
「これ、受け取ってもらえますか」
「ああ、ありがとう。
ようやく、おまえにこうしてチョコをもらうことができたな。
すげーうれしい」
キロスは、本当に幸せそうに、にっこりと笑うのであった。