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リアクション
chapter.1 あの日見た珍獣の名前を、僕達はまだ知らない(1)
彼らは、困っていた。
訪れたことのない広い森の中を歩かされ、道を切り開いてきたアグリ・ハーヴェスター(あぐり・はーう゛ぇすたー)は深いぬかるみにはまり身動きが取れず、契約者のキャプテン・ヨサーク(きゃぷてん・よさーく)は機嫌が悪いまま単独行動に出てしまうこの事態に。
さらに追い打ちをかけたのは、メジャー・ジョーンズ教授の脳天気さであった。
「このトラブルはもしかしたら、珍獣と触れ合うための時間を神様がくれたのかもしれないね!」
先を進むことが困難になっているにも関わらず、彼はその無邪気さで周囲を呆れさせていた。
珍獣の森。
その名前が示す通り、ここは数多の珍獣が生息している。その正確な数を把握するものは誰もいなく、メジャーを含めた探検家にとってはロマンに溢れた土地であろう。
「とりあえずヨサークくんをなだめつつアグリくんを助けて、それから珍獣探しを……」
メジャーが指示を出そうとしたその時、彼の耳にガサ、という音が聞こえた。当然それは、彼と共にいた生徒たちにも。
「まさか……早速珍獣かい!?」
危機感よりも期待感を膨らませたメジャーがばっと後ろを振り向いた。少し遅れてメジャーと同じ方向に視線を向けた生徒たちは、目を丸くし、ぎょっとした。
「……!?」
彼らの前に現れたのは、体長2メートルほどはある、白い毛に覆われたライオンのような生物であった。よもやこれほど早く珍獣に遭遇するとは思っていなかったのか、体を硬直させる一同。その中でメジャーは、喜びに声を震わせていた。
「早速珍獣が……! なんて僕の期待に応えてくれるところなんだ!」
興奮覚めやらぬ中、メジャーはその獣に近づこうとする。が、またしても彼は木々の間を動く影を認め、視線をそちらに奪われた。
「1匹だけじゃないのか……!」
そう、実は既に彼らはこの時点で、複数の珍獣に囲まれていた。100名近い訪問者が自分たちのテリトリーに入ってきたのだから、その姿を確認しようというのは生物の本能だろう。気づけば四方八方に、気配は増えていた。
たくさんの珍獣が、とメジャーが首を回し嬉々とした表情で呟く。が、その顔とは裏腹に彼の足は止まっていた。もちろん、怯えていたからではない。次々と浮かぶ珍獣のシルエットに目移りし、どれから接触しようか迷っていたからだ。
「いやあ、ときめきが止まらないね!」
すべての珍獣が無害とは限らない。そのことも、自分たちが置かれている状況も忘れたかのようにメジャーが言う。当然のことながら生徒たちの中には、彼ほど楽観的になれない者もいた。
「あまり怖いことは起きてほしくないのですが……」
連れ立っていた生徒たちの中のひとり、ロザリンド・セリナ(ろざりんど・せりな)はそう言いながら、先程の白いライオンを見つめていた。その目は、多少の恐怖心を含みつつも、未知の生物に対する好奇心を携えている。
「どんな生物なのでしょう?」
ついに好奇心が上回ったロザリンドは、意を決した様子でその生物へと足を向けた。パワードスーツという重装備をしていた彼女の足音が、ガションガションとなる。恐る恐る近づいていくロザリンドであったが、足音的には彼女に近づかれる珍獣の方がびくびくしているかもしれない。
「シボラにいるライオンだから……シボライオンでしょうか」
シボライオン、と彼女に命名されたそれは、唸り声も警戒も示さなかった。今のところ、獰猛さは感じられない。が、安心したのも束の間、シボライオンはロザリンドがある程度の距離まで近づくと、尻尾を振りながら彼女へと飛びかかってきた。
「あっ! あぶな……」
メジャーが咄嗟に駆け寄ろうとするが、シボライオンはもうロザリンドの懐に潜り込んでいた。そしてその口を開くと、シボライオンはロザリンドのパワードアームを軽くくわえた。彼女が鎧を着ていなくとも傷にはならないような、甘噛みである。噛み付こうとしたというよりは、じゃれつこうとしたのだろう。しかしどちらにせよ、急に噛まれたロザリンドにとっては驚きの出来事である。
「っ!?」
声にならない声を上げ、とっさに腕を振り上げシボライオンの口を引き離すと、彼女はそのまま背中を向け逃げ出した。しかしこの行動は、シボライオンにとっては逆効果であった。
「ガウッ」
じゃれつきたいさかりなのか、追いかけっこと勘違いしたシボライオンがそれを追ってきてしまったのだ。
「こ、来ないでくださいっ」
背後に迫るシボライオンを見て、慌ててスピードを上げるロザリンド。彼女の着込んだパワードスーツが、より一層激しく音を立てる。パニック状態になった彼女はパワードレーザーを時折振り向きながら放ったが、ピュンピュンと虚しい音を立ててそれらはシボライオンのそばを通り抜けていくだけだった。
「きゃあっ……!」
そしてロザリンドはとうとう、疲れて足の動きが鈍ったところをシボライオンに捕らえられた。彼女の上にのしかかったシボライオンは、「遊び足りない」とばかりに顔をこすりつけてくる。
「ガウ、ガウッ」
体の上では、シボライオンがその全身でロザリンドを撫でている。最初の方こそ混乱していたロザリンドだったが、段々と落ち着きを取り戻すにつれ「この獣はじゃれたいだけなのかも」と思うようになっていた。試しにそっと頭を撫でてみると、シボライオンは嬉しそうに目を閉じ、頭を預けた。
「怖がらなくても、良かったのですね……」
ロザリンドも安心したのか、それからは普通にシボライオンとコミュニケーションを取れるようになっていた。ひとしきり撫で終わった後、彼女がシボライオンに告げる。
「他の皆さんのところに連れて行って、もっと可愛がってもらいましょう」
ロザリンドがそう言ってメジャーたちの元へ向かうと、シボライオンも大人しくその後を付いてきた。しかし、問題はこの直後起きた。それは、メジャーたちのところへ彼女が戻った時である。
「皆さん、とても人懐っこい動物が……」
「うっ……」
明るい口調で言った彼女とは裏腹に、生徒たちは一様に顔を歪め、口を閉ざす。ロザリンドはてっきり皆が恐れているのだと思い、無害さをアピールした。
「大丈夫です、この子は人を襲ったりしません。そうだ、汗もかいたことですし、素肌を出していても大丈夫だと示すためにこれを脱ぎましょう」
言って、ロザリンドはパワードマスクを外した。そこで、悲劇は起きた。
「くさっ……」
「くっせえ」
なんと、周りの生徒たちが一斉に鼻をつまみだしたのだ。不思議に思ったロザリンドが自分のマスクを鼻に近づける。
「う……」
臭い。どういうわけか、牛乳を雑巾で拭いた後、しばらく放置したようなにおいがした。言うまでもなくその発生源は、シボライオンである。シボライオンは実は、絞った雑巾に付着していた遺伝子とライオンの遺伝子を組み合わせて出来た生物だったのだ。何を思ってそれを組み合わせたかは、誰も分からない。そして最も悲惨なのは、ロザリンドがその全身にシボライオンの愛を受けていたことだった。そのため彼女はこの後、他の生徒から若干距離を置かれたまま冒険を続けるはめになったのだった。
シボライオン同様、彼らを囲んでいた珍獣の群れ、それを湯島 茜(ゆしま・あかね)はどちらかというとメジャーに近い感覚で見ていた。
「さすが珍獣の森! こんなにいるんだね! ねえエミリー、そういえば友達に珍獣ってどんなの? って聞いたら、おまえのところにいるだろって言われたけどどういう意味かなあ?」
「……おそらくそのままの意味だと思うであります」
話を振られたパートナーのエミリー・グラフトン(えみりー・ぐらふとん)が、どこか切なそうに答えた。ナゾベームの獣人だと言っているエミリーは、自身の物珍しさを理解していたのだろう。茜はそれについて深くはつっこまず、話題を変えた。
「あの中に、鱗が鉄とかで出来てる生物いないかなあ? 至近距離からの体当たりが強かったり!」
「そんな危険な生物がこんな近くにいたら、全力で逃げるであります」
このコメディの流れでそんなものが出てくるはずがない、とばかりにエミリーが返す。が、何が起こるか分からないのが人生である。
「じゃあ、ハナアルキでも探そうかな。あの、鼻が4本あってそれで歩く哺乳類。エミリーと同族だから、きっと挨拶したら友達増えるね!」
「こんなところにいるでありますか……?」
「あ、いた! あそこにいたよハナアルキ!」
「ほ、本当でありますか!?」
まさか、と疑いつつも茜が指さした方を見るエミリー。するとそこには、彼女にとって世にも恐ろしい生物がいた。体長1メートルほどで、縦に細長く逆立ちをしているような生き物だ。
「……あれは、『オニハナアアルキ』であります! ナゾベームを捕食する肉食獣であります!!」
見る見る血相が変わり、青ざめていくエミリー。どうやら獣人である彼女にとって天敵の生物がいたようだ。そしてその声に反応したのか、オニハナアルキとエミリーが呼んだその生物は茜たちを視認すると、鼻を伸縮させながらわさわさと近寄ってきた。シュッ、シュッと鼻から出す空気音が、よりエミリーを追い立てる。その様は、エミリーならずともおぞましさを覚える光景であった。
「うわあーっ! 襲ってきたでありますーっ!!」
エミリーは人型から獣型へと姿を変えると、オニハナアルキのように鼻を地面につけ、細かく、素早く動かして走りだした。期せずしてエミリーは、有言実行を成し遂げたのだ。
「オニハナアルキ……噂には聞いていたけど、ナゾベームとは仕組みが違うんだね! 筋肉じゃなく、体液を送り込んで収縮させることで鼻を動かしているんだ! つまり、象みたいな感じじゃなくて、人間の男性器に類似した機能で歩行できるということだね!」
「そ、そんな解説している余裕があるなら助けてほしいであります!!」
必死に逃げるエミリーを横目に、茜は生物の不思議、主に男性器について思いを巡らせているのだった。
◇
ロザリンドや茜、エミリーが若干かわいそうな目に遭っている中、スウェル・アルト(すうぇる・あると)はひとり物思いにふけっていた。日差しを防ぐような格好をしている彼女は、手袋をはめた手でサングラスを抑える。その奥に淋しげな瞳を携えて呟いた。
「ここには、珍獣がたくさんいると、聞いた。もしかしたら、いるかも、しれない」
彼女は、ある珍獣を探していた。その生き物の名は、ライオリン。かつてマ・メール・ロアという要塞に突入した時に遭遇した、ライオンとキリンの遺伝子を組み合わせた生き物だ。スウェルは、ライオリンの背中に乗った時の感触が忘れられずにいた。
「あれから、どのくらい時間が、経っただろう。会いたいのに、会えない。夢でなら、会えるのに」
どうやら彼女は、あまりにライオリンに執着するあまり、ライオリンの夢まで見てしまっているようだった。思えば彼女はこれまでも度々、ライオリンに思いを馳せていた。立派なライオリンフリーク……いや、ライオリンストーカーである。
「ライオリン、ライオリン」
ひたすらその言語を口にし、彼女は周囲を見渡す。本来なら体力の続く限り探し回りたいのだが、あまり一行から離れてしまうとはぐれてしまいそうなので、集団からずれることもできない。そんなスウェルの前に、一匹の生物が姿を現した。
「めぇ」
ヤギのような鳴き声をしたそれは、姿形もやはりヤギと酷似していた。違っていたのは、角の部分くらいだろうか。おもちゃのガラガラに似た角をしていたそれは、歩く度にガラガラと音を鳴らしていた。
「めぇ」
スウェルに近づいたその生き物は、じっとスウェルのことを見つめている。そのつぶらな瞳は、「角をとってください」と訴えかけているかのように見える。しかし残念ながらスウェルの心は、ヤギを求めていなかった。
「違う、ライオリンじゃない」
ぷるぷると首を横に振り、悲しそうな顔でスウェルがヤギの前を通り過ぎる。
「めぇ……」
あっさり無視されたヤギは食い下がろうとスウェルを追いかけるが、もう彼女が振り返ることはなかった。
「ライオリン。どうしてあなたは、ライオリンなの。こんなに胸が、苦しい。きっとこれは、恋の病」
「めぇ?」
なんかへんなこと言い出した、というような声でヤギが鳴く。スウェルはお構いなしに独白を続けた。
「恋する乙女は、強い。誰かが言っていた。見つけるまで、諦めない」
「めぇ……」
だめだこの子。なんかやばいわ。そんな声で鳴いたヤギは、コミュニケーションを諦めたのか、トボトボとスウェルのそばから去っていった。
余談だが、このヤギ、正式には「ガラガラドドン」という珍獣らしい。人間など両手が発達した生物を見ると近づき、角をとってほしがるという生き物で、頭のガラガラに似た角は軽く力を加えるだけで簡単に取れるとのことである。名前の由来は、角を取るとそこから小さなヤギがドドンと生まれてくることからガラガラドドンとつけられたらしいが、それを実際に見た者はいない。
「なんだか、あちこちでたくさん鳴き声が聞こえてくるね」
人と獣が入り乱れた状況に、九条 ジェライザ・ローズ(くじょう・じぇらいざろーず)がそう言葉を漏らした。
「私も早く、何か珍獣を見つけてヨサークさんに見せてあげたいな。それで機嫌が直ってくれたらいいな」
「どうせなら食べられそうな、食用の珍獣がいいんじゃねぇか? おいしいもの食べたら大抵のヤツは機嫌良くなるんだからよ」
パートナーのシン・クーリッジ(しん・くーりっじ)がそれに反応して言う。が、ジェライザもシンも、未だ珍獣と接触できないでいた。確かに周りには珍獣がいて、実際に絡んでいる生徒たちも既に何人かいたのだが、何分探検隊の人数が多すぎて、ある種の壁のようなものとなってジェライザたちと珍獣との間を埋めてしまっていたのだ。
「出来れば生物学とか薬学に有益そうな生き物の方が私は嬉しいけど、うーん……。珍獣の気配や影はもう見えているんだし、どうにか人並みをかき分けて接触できれば……」
ジェライザが顎に手を当てて考えていると、後ろから声がかかった。
「このへんの生きモンなら、さっき妙な気配があったんで捕まえといたが……こんな珍しいもん、何に使うんや」
そう言って、その手に見慣れないものを握っていたのはもうひとりのパートナー、座頭 桂(ざとう・かつら)だった。「でかした、桂!」
「桂さん、いつの間に!」
思わぬ収穫に、テンションが自然と上がるジェライザとシン。ふたりが桂の手の中にあるそれを覗き込むと、そこにはキノコのようなものがあった。
「珍……獣?」
ただのキノコじゃねぇか。シンはそう言いかけたが、手足が生えているのが確認し言葉を飲み込んだ。よく見ると、柄の部分に人の顔のようなものも見える。それも、彫りの深い男性のものが。
「珍獣キノコ……? すごい、これは生物学を勉強してる私も見たことないよ! もしかしたら生物学、いいや、医学や薬学の分野にまで新しい1ページを刻む存在なのかも!」
興奮気味に話すジェライザと対照的に、シンは落ち着いて反論する。
「いや、これにおいかいでみろよ。すげぇ良い匂いだ。てことは、食材に使えるに違いねぇ。少なくとも薬とかに使うもんじゃねーって」
「あのねー、こんなの料理に使えるわけないでしょ? 手足生えてるし」
「おめぇ、どうせキノコ嫌いだから言ってるだけだろ!」
「ともかく、これは薬用だよ!」
「いーや、食用だ!」
ふたりが一歩も引かず言い争うのを黙って見ていた桂だったが、やがてそれに嫌気が差したのか、間に割って入った。
「やかあっしい、こんなところで喧嘩すんなや。薬か食べモンなんかは、食ってみればすぐ分かるやろうが」
そう言うと桂はなんと、大胆にもそのキノコの一部をもぎ取り、口に入れてしまった。
「あー、ダメだよ桂さん! ペってしなさい、ペって! シン、掃除機!」
「バカ、餅詰まらせた老人かよ! つーかせめて火は通さないと!」
ジェライザとシンがそれまでの口論を止め、慌てて吐き出させようとする。が、桂は既にそれを咀嚼してしまっており、仕方なくふたりは桂の反応を待った。何度か噛んだ後喉を鳴らした彼が、ふたりに感想を伝える。
「……苦い。これは食べ物じゃ……」
そこまで言いかけて、桂は言葉を止めた。ハテナを浮かべてふたりは続きを待ったが、次に桂が吐き出した言葉は、ふたりを驚かせるに充分なものだった。
「んっんー! 実に! すがすがしい気分だ! 歌でもひとつ歌いたいようなッ! よぉし兄弟! あの太陽に向かって競争だ!」
「……!?」
「なんだお前ら? 変な顔して? ははーん、さては歩き疲れたか? 足が痛くなっちまったか? その疲れも痛みも、全部俺が引き受けてやるぜ! シボラの文句は俺に言え!」
人格が豹変し、もう言っていることもよく分からなくなった桂はそのまま勝手に走り出してしまった。
「あ、兄貴……!」
ジェライザとシンは、同時にそう呟いて彼を追いかけた。その様子は、さながら一昔前の青春ドラマである。一体なぜこのような事態になってしまったのか。
それは、桂が食べたキノコのせいだった。「大きくなる♂マアラー」という名前らしいこの生物は、食べたものの言動を男らしくするという性質を持っていたのだ。ちなみに副作用として、周囲の者も「兄貴」と言ってしまうようになるらしい。生物名の由来は「男の器と背中が大きくなるから」ということらしいが、ならマアラーって何だよという疑問は感じずにはいられない。なお、この生物の好物はあんかけチャーハンだそうだ。おそらく今回の冒険において、最もどうでもいい情報である。
「兄貴ー!!」
「うおおお、地平線が俺を待ってるぜ!」
彼らの叫び声に呼応するように、周囲の珍獣、そしてそれに絡んでいた生徒たちもそれぞれボルテージが上がっていった。
「ガウ、ガウ!」
「あ、あの、遊びたいのは分かりましたので体をこするのは……」
「オニハナアルキ、オニハナアルキが迫ってくるであります!」
「ライオリンライオリン、いろんな角度から、君を、見てきた。何をして、過ごしていたって、思い出して、苦しくなる」
「俺と一緒に、太陽捕まえんぞ!」
「兄貴っ!」
早くも無秩序状態となり出した状況に、一行は激しい不安を抱いた。
「もしかして今回、ずっとこんな感じが続くのかよ」と。
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