リアクション
【5】GURDIAN【6】
空を覆う灰色の空は、濃紺の夜空に吸い込まれ消えた。夜を彩る喧噪と灯明がゆっくりと世界に戻ってくる。
シャドウレイヤーの息苦しさから解放されたのも束の間、今、目の前に広がる炎の踊る瓦礫の山が、また別の苦々しさをこの戦いに参加したメンバーに残した。遠く、海京警察がこちらに向かうサイレンの音が聞こえる。
「……結局、ラボを護れず、彼らの正体に繋がる手がかりも得られませんでした……」
「はうう……。だ、大丈夫だよぉ。またチャンスが来るよぉ」
肩を落とすアウストラリアスを、ポラリスは励まそうとしている。
「そう落ち込む事は無いと思うよ、アイリさん。この戦いの記録があれば、状況は変わってくるんじゃないかな」
左目が灰色、手足が流体金属の小さな竜(マスコット)に変身した要が言った。
「ちゃんと映像は押さえてあるよね?」
「ああ、勿論!」
右目だけ赤い小さいパンダ(マスコット)に変身した八斗が言う。その手にはデジタルビデオカメラが握られている。
「……って、どうして二人とも、戦闘向きじゃない姿なのよ! 魔法少女になってよ、魔法少女に!」
魔刀少女ユミカに変身した悠美香が言った。
「どれだけクルセイダーに狙われないよう立ち回ったと思ってるのよ。二人とも私にくっ付いて仕事しないんだから」
「人聞きが悪いなぁ。記録に残すので忙しかったんだよ」
「うんうん」
「それに、野郎が”魔法少女”とか無理だって。第一、誰得だって話だからねぇ」
「うん、無理」
アウストラリアスはため息を吐く。
「あー……、何か証拠を掴んでくるって、茉莉さんと話してたのに……」
「あの、これじゃ証拠にはなりません?」
セルフィーナは戦闘後に手に入れたクルセイダーヘルメットの飾りを手渡した。
「……う、うーん……、これだけですと、私ではちょっと……すみません」
「……待って。ちょっとそれ、俺に貸してくれないか?」
要は飾りを受け取ると、サイコメトリをかけた。頭の中にビジョンが浮かぶ。教会、そして桃色の髪の美青年。
「……今のは”グランツ教”?」
To Be Continued.
マスターの梅村象山です。
本シナリオに参加して下さった皆さま、ありがとうございます。
皆さんのアクションのおかげで、たくさんの情報が出てきました。
えー……あれとかあれとかあれとか……、なんかいろいろありましたね。
(ここに書いちゃうと先にここを読まれる方のネタバレになるので自重しておきます)
次回、調査出来る(アクションをかけられる)範囲も、
わたしがガイドで提示する以上に広がっているんじゃないかな、と思います。
今回は『同好会』の発足の件が、マスターの用意した流れを超えたものになり、わたしも楽しませて頂きました。
次回シナリオガイドの公開日はまだ未定ですが、事前にマスターページで告知出来たらいいな、と思ってます。
それでは。また次回もご参加頂けたら幸いです。