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第三章 赤と黄

「はぁ!」
 熾月 瑛菜(しづき・えいな)は茨の鞭で奇襲してきたテロリストを攻撃して気絶させた。
「大丈夫、瑛菜?」
「ええ、大丈夫よ、ローザの援護のおかげで何ともないわ」
 瑛菜の元にローザマリア・クライツァール(ろーざまりあ・くらいつぁーる)が狙撃銃型光条兵器を携え近づいた。
「瑛菜、敵も多くなってきたから、あまり急がないでよ。いつぞやの洞窟みたいになるとも限らないのだから」
「分かったわよ」
「道はわらわ達が警戒しているから先行されない限り大丈夫だ」
 殺気看破とイナンナの加護で警戒しているグロリアーナ・ライザ・ブーリン・テューダー(ぐろりあーならいざ・ぶーりんてゅーだー)とローザマリアの従者である斥候達が瑛菜達の前を先行していた。
「このまま行けば、瑛菜達が雑魚を片付けてくれそうだな」
 瑛菜達の後方に国頭 武尊(くにがみ・たける)が光学迷彩で姿を消し、茨の羽とモンキーアヴァターラ・レガースで天井を歩いていた。

瑛菜達が歩いていると、前方に赤い刀身の直刀を抜き身で腰にぶら下げ、赤い髪に赤い服装の男と茶色の迷彩服を身に纏い、黄色い槍先を持った槍と黄色い髪が印象的な女が待ち構えていた。
二人の後ろにはそれぞれ、一列目が長剣と盾を二列目が槍を持つ分隊規模の集団が付いていた。
「やっと来たか……って、少ねぇな。ハズレを引いちまったか」
 赤い男がニタニタと笑いながら瑛菜達に向かって話しかけた。
「それは、残念だったわね……でも、あたし達は負けないわよ!」
 瑛菜が赤い男に言葉を返すと、
「けっ! 威勢が良いこった。その威勢がいつまで持つか試してやるよ。おい! お前ら作戦通りやれよ! 黄色! お前もしっかりやれよ!」
「黄色って……ちゃんと名前があるんだから……って言っても無駄か」
 二人はそれぞれ赤い男が瑛菜とグロリアーナに黄色髪の女がセフィーに向かって走ってきた。
「おっと、お前の相手はこの俺だ。いいだろ、セフィー……」
 オルフィナ・ランディ(おるふぃな・らんでぃ)セフィー・グローリィア(せふぃー・ぐろーりぃあ)の前に立つと槍をバスターソードの剣脊で受け止めるとそのまま、女を押し飛ばした。
「分かったわ」
 セフィーは女に向けて、機関銃で弾幕援護を行った。
 銃の弾幕は、女の後ろにいた盾持ちに阻まれ、後ろにいた槍持ちの攻撃をセフィーとオルフィナは飛んで避けた。
 黄色髪の女は、その一団の後ろにゆっくりと着地した。
 赤い男は、勢い任せに瑛菜とグロリアーナを大振りの払いで攻撃しようとしたが、二人は後ろに飛んでよけ、隙をついて攻撃しようとするも、こちらも男が後ろに大きく引いて盾持ちと槍持ちの一団に阻まれる結果となった。
「思った以上の連携だな」
「瑛菜、ライザ、罠を仕掛けたわ、誘導できない?」
 引いた瑛菜とグロリアーナの元に光学迷彩とブラックコートを着たローザマリアが話をかけて来た。
「分かったわ」
「囮はあたし達に任せて!」
 後ろからセレンフィリティ・シャーレット(せれんふぃりてぃ・しゃーれっと)セレアナ・ミアキス(せれあな・みあきす)が現れ、囮役を引き受けた。
「敵が怯んだ時に私が、強行突破して敵将を討つわよ!」
 更に話を聞いていたエリザベータ・ブリュメール(えりざべーた・ぶりゅめーる)がフェザースピアを持って現れた。
「あたし達も後に続くから無茶しないで」
 と言うと、瑛菜達は再度、盾持ちに攻撃し槍持ちの返しを先程よりも大きく飛び、罠の後ろまで引き、セレンフィリティとセレアナが交代するように前へ出た。
 【シュヴァルツ】【ヴァイス】を構えたセレンフィリティは絶え間無い銃弾を敵に浴びせた。
「おいおい、近距離がダメだったら、次は遠距離戦か? おい! そのまま進め!」
 男は一団に指示を出し、盾持ちが銃弾を防ぎながら進むと、
「遠距離だろうと! 近づけば、問題ねぇよ!」
「ふふ、近距離戦闘はあんたらだけの専売特許じゃないのよ!」
 飛んで攻撃しようとする男にセレンフィリティはミラージュで虚像を作り出すと、足音でバレないようにレビテートで浮き、男を左右から鏡で写した様な連携した動きで銃を近づけた。
「近づけば、避けられないってか? 甘いんだよ!」
 男は、無理やり剣で虚像共々、セレンフィリティを払い、切り裂こうとする。
「残念! 狙いは違うのよ!」
 虚像は、男の払いに当たりかき消されるもセレンフィリティは男の攻撃範囲外で止まり、その身を蝕む妄執で後ろの一団諸とも男を混乱に掛けた。
「くっ! 考えたな、面白いじゃねぇか!」
「それはどうも、これで終わりよ!」
 後ろから走ってきたセレアナが幻槍モノケロスでシーリングランスを繰り出した。
「くっくっく、だがよ! 俺には小手先の技は効かねぇんだよ!」
 目を瞑っていた男はカッと目を開くと、セレアナの攻撃を刀で振り払った。
「お前らの作戦はこれで終わりか? もっと楽しませてくれよ!」
 男はセレアナに攻撃しようとする。
「それなら、これはどうよ! 今よ!」
 セレンフィリティが男に再度、銃撃を入れ、その場に留まらせていると、セレアナと共に罠の範囲外に飛び叫んだ。
「今度は罠か! 面白い!」
 罠が真下で発動した事に気づいた男は真後ろ、罠の範囲外まで一瞬で移動した。
 男は回避する事が出来たものの、一緒に付いて来た一団は全員、罠に嵌り膝をついた。
「インフェルミーナの姫騎士エリザベータ・ブリュメール参るっ!」
 罠に嵌り、混乱してもなお盾を構えていた一団にエリザベータはフェザースピアを突きの構えで持ち、バーストダッシュで羽飾りをなびかせながら飛ぶようにして突撃した。
「その身に刻めっー!」
「これでも喰らえや!」
 一団を薙ぎ払い男の元まで進んだエリザベータは、勢いのまま男を貫こうとした。
 しかし、男が目の前に突如、出現させた氷の壁に塞がれ、攻撃を当てることができなかった。
 グロリアーナは、エリザベータが吹き飛ばした一団以外を野性の蹂躙で攻撃し、男との間に敵がいなくなった所に瑛菜を先頭にセフィーが角度をつけ、氷の壁の後ろにいる男にシャープシューターで狙い撃ちしながら攻撃を行った。
「甘いぞ! お前ら!」
 瑛菜と立て直したエリザベータが氷の壁の横から攻撃しようとすると、男は氷の壁を解き、飛んできた銃弾諸とも瑛菜達を衝撃波で吹き飛ばした。

オルフィナは、再度、黄色髪の女が槍で攻撃してきたのを剣で受け止めた。
「良い動きしてるじゃねぇか……。それに、小柄な割には俺好みの良い身体してるよな」
「あんた……女好きなの? ゴメンだけど私はノーマルなのよ!」
 今度は黄色髪の女が槍で振り払いオルフィナを吹き飛ばした。
「お前を負かした後が楽しみだ。たっぷり可愛がってやるぜ……」
 女がニヤニヤしているオルフィナを嫌な顔で見ていると、
「くっくっく、だがよ! 俺には小手先の技は効かねぇんだよ!」
 赤い男達がセレンフィリティのその身を蝕む妄執を受け、叫んでいる声が聞こえる。
「やばいわね、盾持ち! 攻撃を防ぎながら仲間を助けに行くわよ!」
「させるかよ!」
 敵に気づかれ無いように黄色髪の女達の頭上まで来ていた武尊が、一団にサンダーブラストを浴びせ、立て続けに毒虫の群れと空飛ぶパンティーを放ち、敵を混乱させた。
「国頭 武尊、気配はあると思っていたけど、あんな所にいたのね」
 罠の発動を成功させたローザマリアは、空飛ぶパンティーを見て、武尊がいるであろう場所を眺めながらつぶやいた。
「きゃあ! 今度は何よ!」
 黄色髪の女はサンダーブラストを避けたものの、一緒にいた一団はすべて倒れた。
 毒虫やパンティーを槍で振り払う事に集中していた女は、上から降って来た武尊に気づかなかった。
「はっ!」
 光条兵器の銃剣を使って竹割りのように女の槍を槍先事、真空波で縦に割った。
「きゃっ!」
 着地と同時に武尊は、女を抑え込むで抑え込んだ。
「おい! おまえ、それは俺の獲物だ!」
「捕まえた者勝ちだろ?」
 オルフィナは、武尊の元に来て叫んだ。
「いやー! 私はノーマルだし、変態も嫌なの!」
「変態様はお断りだとよ」
「女が嫌って言っているように聞こえるが?」
 武尊とオルフィナは睨み合っていた。

「おい! 黄色! 分が悪い、一旦引くぞ!」
 瑛菜達を吹き飛ばした赤い男は、後ろに引きながら黄色髪の女に声をかけた。
「分かったわ……よ!」
「くそっ!」
「おまえ、ちゃんと抑えてろよ!」
 黄色髪の女は武尊とオルフィナが口論していた為、抑え込んでいた力が緩んだ瞬間を見計らって抜け出し、一瞬で男の元に移動した。
「お前ら! 今日は中々、楽しめた! 今度会う時も俺様を楽しませてくれよ!」
 男がそう言うと、女と一緒に衝撃波を上に飛ばして天井の一部を崩し土煙の中、姿を消した。
「あの二人には逃げられたわね」
 瑛菜が悔しがっていると、
「おまえのせいで取り逃がしちまったじゃねぇか!」
「君が邪魔をするからだ!」
 後ろでオルフィナと武尊の口論が続いていた。