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鏖殺寺院の砦

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鏖殺寺院の砦

リアクション


06:制圧開始
 イプシロン小隊が降下する戦闘車両を護衛することで被害は最小限に抑えられて戦闘車両は地上に展開した。
 同時に歩兵も地上に展開し進軍を始める。
「第4師団空挺、【黒豹小隊】のゲームの時間だ!! 気合入れてがんばってこー!!!」
 音子の言葉で【黒豹小隊】は葵の<空飛ぶ魔法↑↑>の支援も受けながら敵の防衛網の真後ろに降下した。
 この地点に降下する狙いは――
 さらに最深部に降下する味方部隊の後方の安全を守るほかに、前線で敵の正面兵力を相手にしている味方への援護になるからにほかならない。
 前線に張り出している敵兵の本営から前衛へと流れる通信(指揮等)と補給の加護が失せれば自ずと混乱する。
 そう言う狙いがあった。
「通信設備は破壊します」
 フランソワ・ド・グラス(ふらんそわ・どぐらす)は、敵の野営陣地を強襲すると敵が混乱している隙に通信機の破壊を行った。
 これで敵の指揮系統は麻痺し、前線の鏖殺寺院兵士は各個の判断で戦う他なくなったのである。
「……グリーンベレーに入れるかな?
 ニャイール・ド・ヴィニョル(にゃいーる・どびぃにょる)は米軍の特殊部隊顔負けの隠密行動で敵の野戦拠点の兵士たちを音も立てずに殺害すると、指揮に使われていたコンピュータを無傷で確保した。
「いくよ、ルノー。ロイ、アデライード、クラウゼヴィッツ、乗って!」
 ジャンヌ・ド・ヴァロア(じゃんぬ・どばろあ)は豆タンク風の機晶姫ルノー ビーワンビス(るのー・びーわんびす)に搭乗すると
「了解!」
 ロイ・ギュダン(ろい・ぎゅだん)
「ラジャー」
 アデライード・ド・サックス(あでらいーど・どさっくす)
「わかりました」
 【戦争論】 クラウゼヴィッツ(せんそうろん・くらうぜびぃっつ)らと共に敵の通信中継拠点の襲撃を行った。
 クラウゼヴィッツが情報の収集に努め、米軍の海兵隊と共に敵を切り崩していく。
 アデライードは衛生兵として味方の治療をして回る。と同時に、捉えた将官に自白剤を注射して情報を聞き出した。
「なんでイコンがあんな変な動きをするのかな〜?」
「し……知らない。何か秘密兵器があるとしか聞いていない。それだけだ。やめろ、やめてくれ!」
 だが、末端の将官には何も知らされていないらしく何か秘密兵器がある。とだけ匂わせる発言しか得ることができなかった。
 黒豹小隊と米軍海兵隊はその浸透戦術を持って敵の指揮・通信系統を完全にずたずたにし、地上を侵攻する部隊の助けとなったのであった。
 さらにニャイールは指揮用の端末を通じて嘘の指令を流し、前線の敵兵士たちを混乱させる。また、自爆テロを行わないように命令を出してトライブの行動とあわせて結果的には街の人々の命を救ったのである。

 その行動と合わせ八神 誠一(やがみ・せいいち)が敵の陣地にヴォルケーノでミサイルを浴びせる。
 そして<スウェー>と<受太刀>を駆使しながら敵の攻撃を捌き、突入ポイントの確保に孤軍奮闘した。
 邪魔する連中は片っ端から斬捨て、突き殺した敵兵の死体を相手に向けて銃撃を防ぎ、死体を投げて敵の動きを封じる。
(糧を得る為に寺院に帰属した元住人の兵士もいるだろうが、自らが生きる為に他者を殺し、生活を破壊する道を選んだ時点で死ぬ覚悟は出来ていて当然、その覚悟すらして無いなら、死んでもう一度人生やり直せ。手加減? そんな連中にこちらがわざわざ面倒な事をしてやる義理は欠片も無い。死にたくなければ降伏しろ)
 それが誠一の心情だった。
「降伏しな。降伏すれば殺さないぜ!」
 誠一の言葉に
「鏖殺寺院万歳!」
 敵兵は心が動かなかった。
 ただただ突撃して命を無駄にする。
 これがカルト教団の末端というものだった。
 もっと、彼らを畏怖させるほどの圧倒的な戦力が必要だった。

「鏖殺寺院の奴らにゃ、悪ぃがスパーリング相手になって貰うぜ!」
 夢野 久(ゆめの・ひさし)も誠一と肩を並べて戦っていた。
 <野生の蹂躙>で魔獣たちを暴れさせて連携を取れないようにすると、<幻槍モノケロス>で手足を刺して無力化する。
 別に仏心ではない。ただ、歩兵相手には手加減して勝てるような技量でなければ駄目だと思ったからだ。
 龍騎士に対して無力だった久は、何か生き急ぐ様子で敵兵を倒して回った。
 銃口を向けられたら撃たれる前に射線の先から逃れ、敵の攻撃を当たらせない。そして敵兵はなるべく生かして倒す。
「っだらあああああああああああああ! 俺ひとりの力でどこまでいけるか、試してやんぜ」
 敵歩兵は強化人間だったが久の前では弱兵に過ぎなかった。

「っち、鏖殺寺院め、てめえで火ぃつけやがった!」
 白津 竜造(しらつ・りゅうぞう)は鏖殺寺院に潜入してトラップを仕掛け、敵……契約者たちが来るのを待っていた。しかしメニエスの放火によって建物から出ることを強いられ、米軍海兵隊を相手に一方的な殺戮劇を繰り広げていた。
 光条兵器の特性を利用し自分を非殺傷設定にし、自分の体を貫かせて海兵隊を倒す。そんな荒業を繰り広げていた。
「ハッハァ! こっから先通りたかったら俺をぶち殺していくんだなぁ!」
 そんな戦闘を繰り広げている間に【黒豹小隊】と遭遇し、戦闘が始まった。
「ずいぶん好き勝手をやっているみたいだけど、これ以上はやらせないよ」
 音子がそう言って小隊に竜造を囲ませる。
 まず音子が<ルミナスライフル>で攻撃する。
 腕に命中するがかすり傷だ。
「これで!」
 次にフランソワが<光条兵器>で攻撃する。
 これもかすり傷。
「いけ!」
 ニャイールが<アーミーショットガン>で攻撃する。しかしその攻撃はダメージを与えることができなかった。
「これなら!?」
 ジャンヌが<碧血のカーマイン>で攻撃する。しかしそれも彼に傷を与えることはできない。
「いくらなんでも戦車砲なら……」
 ルノーも砲撃するがダメージを与えられず。
「いく!」
 ロイの攻撃も通らない。
「魔法ならどうですかね?」
 唯一クラウゼヴィッツの火術が有効打を与えられたに過ぎない。
 竜造は一番手強いと感じたクラウゼヴィッツに光条兵器で攻撃するが光条兵器の攻撃力は魔力に由来する。したがって竜造の魔力ではクラウゼヴィッツにかすり傷を与えることしかできなかった。
 そしてクラウゼヴィッツが駆使する魔術に竜造は次第に傷つけられていき、かと言って【黒豹小隊】の包囲網から逃れることもできない。次第にジリ貧となって捕らえられることとなった。
 
 一方の戦車部隊は、敵の戦車との食い合いになっていた。
 150両対50両と、数の差は圧倒的にこちらにあるのだが、敵は街を盾にして布陣しているため、シャンバラ教導団のクレア・シュミット(くれあ・しゅみっと)の指示もあって戦車部隊は街に侵入したり攻撃できない米軍は苦戦していたのである。
 歩兵戦闘車両の対戦車ミサイルと自走ロケット砲のロケット弾が遠距離からちまちまとダメージを与えていたが、やはり街の破壊を懸念して10両ほどしか撃破できていなかった。
 街を破壊することによって街の住民の対立感情を刺激することを恐れたクレアの指示であったが、米軍にとっては厳しいものとなっていた。そのかわり、戦車部隊は鏖殺寺院の拠点に向かって砲撃を行ない、拠点を破壊していた。
 作戦目的の失敗は明らかであったことから、せめて敵の勢力を少しでも削いでおくことに目的が切り替わったのである。
 そして悪夢なことに敵の歩兵が対戦車砲を持って肉薄していたことが米軍の被害を広げた。
「くそっ、好き放題させるな!」
 緋山 政敏(ひやま・まさとし)が戦車直衛の部隊として敵の武器に<スナイプ>を使って攻撃を試みる。だが、正敏だけでは足りない。
「こちら兎……」
 青島 兎(あおしま・うさぎ)がバイクで走り回りながら索敵と敵部隊の撹乱を試みる。
 兎のパートナーで中等出身のマギハーリク・ファル(まぎはーりく・ふぁる)はかつてのこの地に思いを馳せながらも、歩兵戦闘車流で必死に通信管制を行なう。兎の索敵結果を他の車両に伝えて攻撃の足がかりとする。
 これに対し米軍は契約者に支援を要請。
 エヴァルトとロートラウト・エッカート(ろーとらうと・えっかーと)デーゲンハルト・スペイデル(でーげんはると・すぺいでる)はこの要請に応じて戦車部隊の防衛に参加。
 エヴァルトはパワードスーツフル装備に<朝露の顆気>で歩兵部隊を蹴散らす。
「血も悲鳴も慣れてはいるが、気分の良いものではないな……」
 エヴァルトはうんざりとしながらそう呟く。
「機晶石エンジン、フルドライブ! 焼き付くほどフルパワー!」
 ロートラウトはブースターで加速しながら<紺碧の槍>でチャージし、敵兵を貫く。
「我が戦技、しかとその目に焼き付けたまえ!」
 デーゲンハルトは<アシッドミスト>で敵の武器を使えなくする。
 氷室 カイ(ひむろ・かい)とそのパートナーサー・ベディヴィア(さー・べでぃびあ)レオナ・フォークナー(れおな・ふぉーくなー)も支援要請を受けて途中で足を止めた。
「先に逝け、俺もいずれそこに逝く」
 カイはそう呟きながら<妖刀村雨丸>で敵を切り捨てる。
 円卓の騎士の一人べディヴィアはハルバードを振るうと縦横無尽に戦場を駆け抜ける。
「敵対勢力確認。排除します」
 レオナは機械的にそうつぶやくと六連ミサイルポッドを発射する。
 御凪 真人(みなぎ・まこと)とそのパートナーセルファ・オルドリン(せるふぁ・おるどりん)は拠点に行くのをやめて後退している最中にこの支援要請を受けた。
「冷静に行きましょう」
 真人は<ファイアストーム>で大勢の敵兵を巻き込む。
 セルファは真人が開けた穴に<バーストダッシュ>で斬り込む。
「道がない? だったら作ればいいのよ!」
「やるしかないぜ!」
 中原 一徒(なかはら・かずと)は<フランキスカ>を振り回しながら敵の歩兵を倒していく。
「特殊部隊出のオレを相手にするには部が悪いね」
 椿 椎名(つばき・しいな)はそう言いながら背中の二本の長剣と腰の四本の剣を駆使して敵を切り倒していく。その様、まさに阿修羅。
「どっかーんといきますよ」
 ソーマ・クォックス(そーま・くぉっくす)はリュックからスモークグレネード・スタングレネード・グレネードなどなどの爆発物を取り出しては敵に放り投げる。
 そしてバロウズも戦車に対して攻撃していたが、契約者たちの攻撃にあい、大きなダメージを受けて撤退することとなる。
 この時点で米軍の戦車80両に対し鏖殺寺院の戦車は30両。学院側のイコンは60機に対し鏖殺寺院のイコンは30機ほどだった。
 イコンに関しては、戦部 小次郎(いくさべ・こじろう)の指揮による効率的な攻撃で、自走対空ミサイルと歩兵戦闘車両の対イコンミサイルが効果を上げていた。
 小次郎のパートナーのリース・バーロット(りーす・ばーろっと)は歩兵に対してブリザードで出来るだけ殺さないように攻撃し、アンジェラ・クリューガー(あんじぇら・くりゅーがー)は車載の機関銃による射撃で敵歩兵を退けていた。
 そして米軍戦車部隊は優勢な自軍のイコン部隊に対して支援を求めた。その中で最も早く対応したのがローザマリアだった。
「【アルテミス】、了解。熱々の砲撃のデリバリーよ!」
 ローザマリアは自らのイコン操縦の技術の稚拙さを理解していたので、コームラントを移動砲台として扱っていた。そんな彼女が指示された座標に上空からビームキャノンを放つ。
「3,2,1――弾着、今!」
 グロリアーナはヴォルケーノに搭乗しローザマリアの砲撃の観測手として動いていた。
「弾着が右にずれておる!修正せねば効果的な砲撃は望めぬ!データは今しがた転送した通りぞ!」
 グロリアーナの修正に従ってローザマリアは砲撃を正確に行なった。
 そしてエシクはレッサーワイバーンに乗ってローザマリアに近づく随伴歩兵の相手をしていた。
「アルテミスに近付く不逞の輩には父ゼウスから雷光のプレゼントだ!」
 <天のいかずち>の飛行解除の魔力で随伴歩兵は地に落ちる。そうこうしているうちに他の部隊からもコームラントがやってきて戦車への砲撃を始めた。
 町を盾にしていた戦車部隊も、上空からの攻撃ならば街を破壊せずに攻撃できる。そのため次々と上空からの攻撃が加えられていった。
 そしてローザマリアの相方佐那は、街を守るためにやってきたトライブのシュヴァルツ・フリーゲと格闘戦を繰り広げていた。
「街は破壊させねえ!」
 トライブが叫ぶ。
「もとよりそのつもりはありません。貴方がどこかの学校に所属する寺院関係者ならば引きなさい。街は破壊しません。街の人々にも危害は加えさせません。街に入るのは一部の契約者のみです」
 ビームサーベルと振動剣がぶつかって火花を散らす。
 佐那の言葉にトライブは笑った。
「おもしれえ、一部の契約者のみってどういう事だよ」
「街の人々のケアを目的とした部隊がはいります。鏖殺寺院なき後も自立して暮らしていけるようにするためにです」
「なるほどな。非戦闘員は地下に隠れている。自爆テロはしないように命令しているから、せいぜい無駄な血を流さないでやってくれ!」
「言われるまでもなく、そのつもりです」
「だがなあ、おまえたちが殺した鏖殺寺院のパイロットや兵士の中にもこの街の出身の者はいる。憎しみの輪に囚われるなよ」
「それは、信じるしかありません」
「そうだな。俺も山葉を信じよう。米軍と自衛隊の暴走を許すなよ!」
「わかっています!」
「トライブ、不利です。引きましょう」
 王城 綾瀬(おうじょう・あやせ)がそう言うとトライブは佐那に対する攻撃をやめた。
「佐那殿、敵の様子が……」
 吉川 元春(きっかわ・もとはる)がそう言うのを聞いて佐那も攻撃をやめる。
 と、そこに<サンダーブラスト>がトライブのシュヴァルツ・フリーゲに命中した。
 イーオン・アルカヌム(いーおん・あるかぬむ)フィーネ・クラヴィス(ふぃーね・くらびす)の術である。
 その攻撃はジェネレーターを狙って行われたものだったが、彼らの魔力ではイコンには通じなかった。
「ああっ? なんだお前ら!?」
 トライブはそう言うと頭部バルカンを発射する。
 もう一人のパートナーアルゲオ・メルム(あるげお・めるむ)がバーストダッシュで二人を連れて逃げ去るが、何発か被弾してしまった。
 かなりのダメージを受けてしまっている。
「三人を助けろ」
「はい、クレア様」
「了解、隊長」
「はい、クレアさん」
 三人はクレアに指示されたハンス・ティーレマン(はんす・てぃーれまん)エイミー・サンダース(えいみー・さんだーす)パティ・パナシェ(ぱてぃ・ぱなしぇ)に搬送されると、クレアの治療と説教を受けることになった。
 そして制空権がほとんど確保された途端、米軍機による無差別爆撃が始まった。
「やめろおおおおおおおおおおおおおおおお!」
 トライブはミサイルを盾となって受ける。
「なんということでしょう。米軍による無差別攻撃が始まりました!」
 六本木 優希(ろっぽんぎ・ゆうき)が小型飛空艇ヘリファルテに乗ってデジタルビデオカメラにその様子を記録していく。
「やめなさい!」
 佐那もミサイルを受けて街を守った。
「ああ、これだから!」
 茅野 茉莉(ちの・まつり)もミサイルを身を呈して防ぐ。
「何考えてんの!」
 美羽
「ふざけるなあああああああああ!」
 レオ
「やらせるかよおおおおおお!」
 聡
「だめええええええええええええ!」
 未沙などのブルー小隊
「やめろおおおおおおお!」
 ミューレリア
「やめてください!」
 綾
「なにをっ!」
 孝明
「こなくそ!」
 和葉
「させるかあああああ!」
 智宏
「やめてええええええええ!」
 ロザリンドら戦車部隊を護衛していたイプシロン小隊も街の盾となって米軍機のミサイルを受ける。
「学園のイコンが米軍の攻撃から街を守っています!」
 優希のレポートは続く。
 この様子は、街に人々が隠れている地下にあるモニターで見ることができた。
 敵であるはずの連中が街を守っている。それは街の人々を少なからず動揺させた。
 そして西シャンバラロイヤルガードの美羽と、東シャンバラロイヤルガードのロザリンドが米軍に対し説教を行う。
「街の人々には罪がないんだよ! ロイヤルガードとして命令します。今すぐに無差別攻撃をやめなさい!」
「同じくロイヤルガードとして命じます。街を破壊することはおやめなさい!」
 果たしてロイヤルガードの地位は地球の軍隊にも有効だった。
 米軍は無差別攻撃を取りやめる。
 二人のロイヤルガードには艦隊司令からの謝罪が行われた。そして、米軍機はイコンと随伴飛行歩兵との戦いに専念する。そこにトライブが演説を行った。
「街の連中、見たか!? こいつらはおまえたちにとっては敵じゃねえ。寺院は負ける。だが寺院が負けたあとの生活はこいつらが保証してくれる。地下からでてこい。そしてこいつらの話を聞け。俺の役目は終わったから、この街からは去るが、鏖殺寺院鮮血副隊長として宣言する。おまえたちの生活はこいつらが保証する。安心して地下からでてこい」
 トライブの言葉に従って、街の住人が地下から出てきた。その頃には戦車戦も歩兵戦もおおかた終了していた。
 あとは拠点を占拠、もしくは破壊するのみである。そして情報が得られないことがいくつかのルートから入ってきている以上、作戦は失敗だった。したがって占拠ではなく破壊が命題とされた。
 戦闘車両部隊は街を迂回して寺院の拠点へと進み、一部の契約者も歩兵戦闘車両に乗って拠点へと向かった。
 そしてトライブのシュヴァルツ・フリーゲは彼方へと飛び去っていくのだった。