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リアクション
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『さあ、レースも大詰め、第８ターンを迎えました。優勝の栄冠は誰の手に！ はたして、優勝は風森巽選手＆ココ・カンパーニュ選手ペアか、遠野歌菜選手＆月崎羽純選手ペアか、それともパートナーを失ったばかりの小鳥遊美羽選手か！ ええい、リア充ばっかです！』
「すいません、俺、ちゃんと生きてますから……」
勝手に殺さないでほしいと、観客席からコハク・ソーロッドが言いました。
「ま、まだ分からないさ……」
「え、ええ。まだ分かりませんとも……」
もうほとんど可能性はありませんが、それでも奇跡の大逆転に賭けて、バウアー夫妻がチケットを握りしめてつぶやくように言いました。しかし、たとえ当たったとしても、すでにお嬢様たちの姿はここにはありません。
「このまま、ゴールだあ！」
「うおおおお、約束忘れないでください！」
煩悩を全開にして、風森巽がシルバージョンのエンジンが焼きついても構わないと、スロットルを全開にしました。そのかいもあってか、速度１９と、ほとんどスピードメーターが振りきれんばかりに上がります。
「未婚者が、既婚者に勝てるものですかあ！ 羽純くんステキー！！」
そう叫ぶと、遠野歌菜が月崎羽純にしっかりとしがみつきました。
「根性見せろ！」
拍車をかけられたワイルドペガサスが、まさに限界を突破します。
「わ、私だって……！」
遅れじと、小鳥遊美羽が脚力強化シューズを使って思いっきり自転車のペダルを漕ぎました。
『ゴール！！ 優勝したのは……、遠野歌菜選手＆月崎羽純選手のペアだ！ 既婚者が未婚者を制しました！！ ２位は鼻の差で風森巽選手＆ココ・カンパーニュ選手ペア。遅れて、小鳥遊美羽選手が３位でゴールします。さあ、それに続くのはクリストファー・モーガン選手です。今、４位でゴールしました』
「４位か、ギリギリ入賞には届かなかったが、前回よりは順位を上げたのでよしとするか」
入賞は逃しましたが、クリストファー・モーガンは満足気です。
「おっ、おしい！ もうちょっとで入賞だったのに……」
ジェイコブ・バウアーが悔しがりました。４位では、払い戻しはありません。
「クリストファー、もうゴールしたのか。絶対に、続くぞ！」
ゴールラインを割ったクリストファー・モーガンを見て、５位のクリスティー・モーガンが意気込みました。ゴールはもう目の前です。
『ゴール目前の戦いも激しさを増して参りました。まさにデッドヒートです。５位のクリスティー・モーガン選手、６位のイコナ・ユア・クックブック選手、７位のエリシア・ボック選手と綾原さゆみ選手＆アデリーヌ・シャントルイユ選手、９位のルカルカ・ルー選手と、誰もがゴールを射程圏内に収めています。やや遅れて、後続グループは、１０位に御神楽舞花選手、１１位に源鉄心選手＆トレリン選手。もう、意地でもスープ・ストーン選手＆ナウディ選手とジェイダス人形たちを追い越したようです。そのため、スープ・ストーン選手＆ナウディ選手は１２位に後退しています。１３位はミルディア・ディスティン選手。さて、それから遥かに遅れて１４位にダリル・ガイザック選手。最下位にノーン・クリスタリア選手と続きます。それでは、現在の順位を見てみましょう』
１．１１９ 遠野歌菜＆月崎羽純
２．１１８ 風森巽＆ココ・カンパーニュ
３．１０８ 小鳥遊美羽
４．１０１ クリストファー・モーガン
５． ９４ クリスティー・モーガン
６． ９１ イコナ・ユア・クックブック
７． ８８ エリシア・ボック
綾原さゆみ＆アデリーヌ・シャントルイユ
９． ８５ ルカルカ・ルー
１０． ７５ 御神楽舞花
１１． ７２ 源鉄心＆トレリン
ジェイダス人形群
１２． ６９ スープ・ストーン＆ナウディ
１３． ６２ ミルディア・ディスティン
１４． ５５ ダリル・ガイザック
１５． ４９ ノーン・クリスタリア
