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【創世の絆】光へ続く点と線

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【創世の絆】光へ続く点と線

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エピローグ

 かくして今回の救出作戦は無事終了した。イコン部隊も大きなダメージはなく、調査隊、発掘成果共に無事持ち帰ることが出来た。残念ながら全員の撤退後、遺跡はナイトの一群によって跡形もなく破壊されてしまった。
 今回のぎりぎりまで調査をつ好けた契約者たちによって、新たに判明したことをアクリトは概略の形で箇条書きにした。

・シャクティ因子の生成や扱いについては、古代ニルヴァーナの“偉大な者”が関わっていた。
・シャクティ―インテグラル―の製造については、ニルヴァーナ議会による意思が強かった。
・ニルヴァーナ政府の上層部の一部は“光条世界”について何か知っていたらしい。
・光条兵器がニルヴァーナ文明において上位装置の制御に必要らしいこと。それが古代神話に基づいているらしい。
・一度動きを止めたはずのインテグラルを操っているのは影人間たちであった。
・ヒトガタとまた別の実験体の確保。
・瘴気にまみれた謎のイコンが現れ、“ヒトガタ”を奪おうとし、“ヒトガタ”は守られ、イコンは撤退していった。
・遺跡で発見された実験体のひとつがパラ実分校に持ち込まれた。

アクリトはざっと目を通したあと、ため息をつく。
「まだ探り始めたばかりのような状態だな……」
持ち帰られ、解析されたニルヴァーナ創世神話の一説をビューワーに映し出した。

『かつてこの地はに光輝く偉大なる者たちにより創造された。創造と滅びは一つの循環をなすものとしてこの地は作られん。
 定めのときが近づき、我ら絶望に涙した。そのとき、大地に光輝く偉大なる者の一人が現れむ。
 この地に降り立った光り輝くものは、父なるものたちに相反する考えを持つものなり。
 彼は絶望する我らに大地を支える力についての知をもたらした。
 その知により我らは定めの滅びを逃れた。
 されど父なるものたちにそれを知られてはならぬ。知をもたらしたものを父なるものは許すまじ。
 難を逃れし我らをも、父なるものは許すまじ。
 父なるものに知られてはならぬ。されば恐ろしき災厄に見舞われるであろう』

 静謐さの漂う世界樹の森――。ラドゥがジェイダス専用のテントに入ると、ジェイダスはアクリトから渡された『ニルヴァーナ創世神話の一説』を眺めていた。
「……何故、光条世界を追う?」
「暗きを知るには光に近づくことも必要だ。
 光が闇を作り出すこともあろう。あるいは、光に潜む闇もある」
 ジェイダスは言って、ラドゥへと笑みを向けた。
「シャンバラは今回の件を受け、北ニルヴァーナを探索する調査隊を新たに編成することにしたらしい。
 私もこの北ニルヴァーナには、まだ我々が知るべき“過去から守られてきたもの”が存在すると考える。
 イコンを北ニルヴァーナの長旅に耐えられるよう、調整して欲しいと伝えてくれ」
「ふん。光に潜む闇か? 面白い」
 ラドゥは言ってイコン調整の件を伝えるべく踵を返した。

 調査隊の無事を祝う皆から少し離れ、アラムは再び己の使命は全うしたという感覚と相反する感情について考えていた。レナトゥスは香菜と例の力について話しているようだった。
「レナトゥス……生まれ変わる、か。キミは何かを手探りしているのだな」
アラムは透き通った己の手を見、ついでレナトゥスを見た。

担当マスターより

▼担当マスター

鷺沼 聖子

▼マスターコメント

こんにちは、鷺沼聖子です。今回のシナリオのご参加、どうもありがとうございました。
この冬は寒さが早くから厳しい冬となりましたね。暦の上では春とはいえ、これから本格的な夏の初めまではまだまだ気候が安定しません。ウイルス性疾患なども流行っておりますし、体調管理にはどうぞお気をつけてください。

今回のシナリオではシャクティと光条世界、ニルヴァーナについての新たな側面が判明しました。また、アラムやレナトゥスの今後の成長なども描いていきたいと思います。

またよろしかったら、私のシナリオにご参加いただけますと幸いです。

※4月18日一部修正いたしました。