イルミンスール魔法学校

リアクション

　

　
　
『はい、マイク戻りました。
　さあ、激戦についに終止符が下ろされたか。
　ゴール！！
　神代明日香選手、今、第２位でゴールに飛び込みました。激戦を制したのは神代明日香選手です。
　まさに、鼻の差で、綺雲菜織選手がゴールします。
　両選手、お疲れ様でした。
　さあ、４位以下の争いも目を離せません。
　現在、ハーリー・デビットソン選手の後ろに、緋桜ケイ選手と皆川陽選手がぴったりとならんで激しく争っています』
「貴様は、パンツを穿いていない。よって、俺の敵じゃあないぜ！」
『南鮪選手、なんとパラミタ天然伊勢エビ君を言葉責めです。なぜか、パラミタ天然伊勢エビ君、怯んでいます』
「きゅーい、きゅいきゅーい（そんなことないですよ。パンツなんで飾りです。地上の偉い人は、そんなことも分かっていないんです）」
　おっと、パラミタイルカさんがパラミタ天然伊勢エビ君に何か話しかけた。秋月葵選手、パラミタイルカさんの交渉で、無事に最終コーナーを抜けてきました』
　
　　　　★　　　　★　　　　★
　
『順位表です。
　さすがに残る選手は、もう多くはありません』
　
２　ゴール　神代明日香
３　ゴール　綺雲菜織　彩音・サテライト
４　　ハーリー・デビットソン
５　　緋桜ケイ　悠久ノカナタ
　　▼皆川陽　テディ・アルタヴィスタ
７　　南鮪
８　　秋月葵　魔装書アル・アジフ
　
『はい、こちらゴール地点です。さっそく入賞者にインタビューを行いたいと思います』
　アデリーヌ・シャントルイユが、神代明日香にマイクをむけた。
『残念ですぅ。もうちょっとで優勝だったのにぃ。でもでも、魔法の箒は、決して小型飛空艇なんかに負けないんですぅ』
『２位になった、神代明日香選手でございました。では、３位に入りました綺雲菜織選手に聞いてみたいと思います』
『面白かった！』
　彩音・サテライトは、純粋にレースを楽しんだようだ。
『夕食決定！　逃げちゃダメだからね。それから、政敏はワタシの婿！！』
　マイクを掴んで奪い取りそうな勢いで、綺雲菜織選手が叫んだ。
『え、えっと、放送席にお返しします』
　何のことやら分からずに、アデリーヌ・シャントルイユがカメラをシャレード・ムーンに戻した。