リアクション
11)ミルディア・ディスティン(みるでぃあ・でぃすてぃん) しばらくお待ちください 「あーあ、つまみ出されちゃった。 ざーんねん」 イシュタンが、楽屋で舌を出す。 「それで、結局、どうなさったの?」 「そ、その話はもうこれで……! 他の質問、たくさん来てるんですよね!?」 「じゃあ、そうしましょうか?」 トッドさんは残念そうだが、 ミルディアはほっと胸をなでおろした。 とはいえ、先ほどの写真だけでも、実家の父が見たらおそらく卒倒するであろう。 「瀬山 裕輝さんの質問です。 『僕私のおススメ又は自慢したいアイテムやスキル〜』 ということですが」 「やっぱり、これ『アインマンラム』かな?」 ミルディアは長大な長槍を取り出した。 「まあ、すごい!」 「全長8メートル、重量20キロあるから、 契約者でも使いこなせる人はそうはいないんじゃないかな?」 画面にぎりぎり入るかどうかという大きさの槍に、 トッドさんも観客も驚いていた。 「では、次に国頭 武尊さんからの質問です。 異種族との恋愛や結婚について、 「地球出身の出演者全員」にどう考えているか答えて貰いたい ということです」 「恋愛も結婚もあっていいんじゃないかな? 好きになっちゃったものは仕方ないと思うよ?」 あっけらかんとミルディアは言った。 「なるほど、ミルディアさんらしいわね。 では、緋山 政敏さんからの質問です。 今年のパラミタの新入生達へのアドバイスという形で、こんな場所って良いんじゃない? とか こういう日常やこんな冒険にも出会えるかも知れないよ的に楽しくお話をお聞かせ下さい」 「まずは自分の思う様に楽しんでみてね。 もし何かあれば上級生が止めるか助けるかするからね」 「パラミタにはいろんな場所がありますものね。 そこに、まずは自分で踏み入ってみようということでしょうか。 では、最後の質問です。 リイム・クローバー(りいむ・くろーばー)さんからです。 皆様は夢のために誰かと争う事をどう思いまふか? 相手を打ち負かし、そして自分の道を進むのは果たしていいことなんでふか? とのことです」 「そういう考えも否定はしないよ。来るならどんと来いってね。 ただ、あたしはそういうの好きじゃないな。一緒に目指すって手もあるし」 「なるほど。共に一番になる夢を追いかけることもできるということね」 トッドさんがうなずいた。 「今回は、ミルディアさんの意外な一面が見れて良かったわ」 「あはは……。 今回もありがとうございました」 今後のことを考えて、少し頭が痛いミルディアであった。 |
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