蒼空学園へ

イルミンスール魔法学校

校長室

シャンバラ教導団へ

ハロウィン・コスチューム・パニック!

リアクション公開中!

ハロウィン・コスチューム・パニック!
ハロウィン・コスチューム・パニック! ハロウィン・コスチューム・パニック!

リアクション



神崎 輝(かんざき・ひかる)は、魔女のコスチュームを着ていたが、
気がつくと、本当に胸があることに気づく。
「って、ほんとに体が女の子になってるー!?」
気がつくと、パートナーたちも、全員、変身してしまっている。

一瀬 瑞樹(いちのせ・みずき)は、猫耳と尻尾をつけていたが、
完全に猫化してしまっていた。
「にゃーん、にゃんにゃん」
瑞樹は、恋人の、本名 渉(ほんな・わたる)に飛び掛かる。
「え、瑞樹さん!?」
渉は、吸血鬼の仮装をしているが、こちらは変身していない。
「にゃーん、にゃにゃにゃっ」
「ちょ、待ってください、こんなところで!?」
恋人のいつにない妖艶な姿に、渉は慌てるが。
「にゃー、にゃにゃーん」
瑞樹は、渉にすりすりすりつき始めた。

一方、悪魔っ娘な仮装の雪風 悠乃(ゆきかぜ・ゆの)は、
パートナーの渉に小悪魔のようにけしかける。
「いいじゃないですか。
瑞樹さんは恋人でなおかつ、
今は猫さんだから抱きしめたりキスをしても何もおかしいことはないんですよ」
「ええっ!? で、でも……」
「据え膳食わぬは男の恥ですよ。
それとも、女の子にここまでさせておいて、何もしない気ですか?」
小悪魔になった悠乃は、
普段では考えられないような発言で、
パートナーをそそのかそうとする。

「ダメですよ渉さんに変なこと吹き込んだら……!」
七瀬 紅葉(ななせ・くれは)は、天使のローブと翼と天使の輪というコスチュームだったが、
天使らしく、悪魔の悠乃を止めようとする。
「渉さんも、これは変身のせいなんですから、
皆の前でそんなことしたらダメですよ」
「そ、そうですよね」

「変身のせいなんだから、いいじゃないですか。
それとも、猫さんを抱きしめたりキスするのがいやらしいとでもいうんですか?」
「何言ってるんですか、悠乃さん!?」
「ほらほら、この程度のことでヘタレな態度を取っていたら、
瑞樹さんに愛想をつかされてしまいますよ」
「……くっ」
渉は真っ赤になりつつ、猫化した瑞樹に抱きつかれ、硬直していたが、
意を決したかのように、
ぎゅっと抱きしめ返した。
「そう、それでこそです!」
「わー、こんなところでダメですってば!」
悪魔の悠乃がガッツポーズし、天使の紅葉が慌てる。
「瑞樹さん……」
「うにゃ?」
渉は、瑞樹の頬にそっとキスをする。
「うにゃーん」
瑞樹は、ごろごろいいながら、渉にさらに抱きついた。

「なんだかすごいことになっていますね……」
輝が、デートの様子を見ていると、
もう一人のパートナーの水瀬 灯(みなせ・あかり)が飛び掛かってくる。
「にゃにゃーん!」
「って、うわ!?」
灯も、猫耳と尻尾で変身し、猫化していたのである。
「ちょ、いきなり抱き付かないでー!?
ヘンな風に思われちゃうー!?」
輝には別の恋人がいるため、必死で灯を振りはらって逃げ出した。
「にゃにゃにゃー!」
しかし、それが、猫の本能に火をつけてしまったのか。
逃げ出す輝を追って、
灯はさらにじゃれつこうとする。
「にゃにゃーん!」
「わー、ダメだってばー!」



こうして、すったもんだのあげく。
変身がとけたころには。

渉に対し、瑞樹は目を合わせられなくなっていた。
赤面する瑞樹に対し、それ以上に赤面している渉は、
なんとか、フォローの言葉をかけようとするが。
「……っ!」
密着した時の体温や、猫化した瑞樹の姿を思い出し、
うまく言葉が出なくなってしまう。


一方、やはり、罪悪感と恥ずかしさに打ちひしがれて、
赤面している、悠乃に対して、
紅葉がフォローする。
「あれは変身のせいですから、悠乃さんのせいじゃないですよ」
「で、でも……」
「大丈夫です。
取り立てて実害はなかったと思いますし」
紅葉が、渉と瑞樹の様子を見ながら言った。

「あの、瑞樹さん……」
「……」
「その、僕は、その……」

「ね、別に、ケンカしたわけじゃないですから。
もしかしたら、これがいいきっかけになるかもしれないですよ」
「本当ですか……?」
紅葉が、悠乃に、にっこりと笑って言う。
「ええ、微笑ましいじゃないですか」

他方。
「って、なんで、抱きついてくるのー!
変身とけたのにー!」
「にゃーん、にゅふふふふふ」
輝は、猫化モードのままでじゃれついてくる灯から、あいかわらず逃げていたのであった。
「やめてー!
確信犯のセクハラはやめてー!」
「にゃーん、にゃにゃにゃにゃー!」