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リアクション
■□■4■□■ ヴァイシャリー貴族街のヤミ
そのころ、ヴァイシャリー貴族街の一角では、
メニエス・レイン(めにえす・れいん)が、未来の自分を発見していた。
いつもの自分と変わらないように見える未来のメニエスを見て、
現在のメニエスは、少し安堵しつつ切り出す。
「ラズィーヤを殴り殺しに行こうかと思うんだけど」
野球のバットを持って言う現在のメニエスに対し、未来のメニエスは急に笑い出す。
「そう、ラズィーヤ。殺さなきゃ、殺す、殺す……」
「は? ちょ、ちょっとどうしたのよ」
現在のメニエスは尋常でない様子に少し引く。
「あたしの……好き……だった、桜井校長を……。
ラズィーヤがあんな風に……。
いつか殺さなきゃと思ってたのよ……。
ふふ、ふふ、ふふふふうふふふふふふふふふふ」
「ま、まあとにかく、交渉成立ね。行くわよ」
現在のメニエスは、病みはじめた未来のメニエスを連れて、
ラズィーヤの屋敷へと向かったのであった。
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