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【カナン再生記】襲い来る軍団

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【カナン再生記】襲い来る軍団

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終章

 全てのイノシシが倒された。一部のイノシシを解体し、肉を持ち帰ろうとしている学生たちの姿も見える。
 ファウストに加担した者たちは、上手いこと逃げたらしく、捕まえることが出来なかった――。

 戦いに決着が付くと、村人たちを彼らの避難所に送るため、移動し始める。
 移動しながら、空京稲荷 狐樹廊(くうきょういなり・こじゅろう)はマウロへと近付くと、カナンに来て、思い続けていたことを口にした。
「過ぎた科学は魔法と同じと申しますが、その逆もまた然り。古き知識のなかには今尚有益でありながら、さながらお伽話の中の出来事のように映るものもあるのではありませんか? そしてこのカナン、手前にはその『お伽話の世界』のように感じられます」
 彼の言葉に、マウロは相槌を打ちながら、聞き入る。
「我々にとって当たり前の技術やエネルギーが使えず、すでに廃れてしまっているようなものが主要であるならば少々やっかいなこと。安全を確保次第今後のためにも是非この地に住まう方からそういったことのお話を聞かせていただき、対策が必要か否かの材料とさせていただきたいのですが構わないでしょうか?」
「シャンバラとカナンで良い交流が出来るのは、こちらとしても嬉しい。互いが互いの良い技術を取り入れることが出来るなら尚のこと。話を聞きたい者が居るということは伝えておこう」
 狐樹廊の言葉に、マウロはそう応えた。

 レッサーワイバーンがマウロの元へと降りてくる。
 背に乗っているのは、気を失ったファウストを連れたウィングだ。
「聞き出したことをこちらに」
 メモした紙と共に、ファウストの身柄をマウロへと渡すと、ウィングは再び、飛び立った。

 連れ帰ったファウストへと処分を与える前に、いくらかの尋問の機会を与えられ、唯斗はパートナーたちと共に、その場を訪れる。
「モンスターをどのようにして操っていたのですか?」
「一介の神官に、どんな技術が用いられているかなんて、分からない。ただ、ネルガルが命令すると神官でも操れるようになるわけさ」
 ファウストの返答に、唯斗はパートナーたちと顔を見合わせながら、更に質問を投げかける。
「では、そのネルガルは何処で何を目的としているのでしょう?」
「もちろん、カナンの征服さ」
 2点の答えに納得したのか、唯斗はその場を去っていった。

担当マスターより

▼担当マスター

朝緋あきら

▼マスターコメント

 リアクションお届けします、朝緋あきらです。

 跡地はイノシシの突進により少しばかり壊れてしまいましたが、村人さんたちに多大な被害もなく、ファウストも捕らえることが出来ましたのは、皆さんの活躍のおかげです。
 皆さんのご参加、ありがとうございました。

 ではまた、機会がございましたら、お会いいたしましょう。