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【なななにおまかせ☆】アイドル大作戦!!

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解呪

 会場の一室。ミッション参加者が一同に集まり、“黒幕”たる彼女、向日 ルカから真相を聞いた。
 今回CY@Nが狙われたこと、そして誘拐されたこと。それはルカが鏖殺寺院に掛け合い、CY@Nを悲劇のヒロインとしてメディアに報じさせ、結果的にCY@Nの知名度と人気をあげようと測ったものだった。
 CY@Nも、ミッション参加者も、そして鏖殺寺院すら彼女の計画に利用されていたのだった。
 CY@Nはひどく憤慨した。
「で、結局なんのためにこんなことを?」
 なななが尋ねるとルカは正直に答えた。
「感嘆なこと。……CY@Nを声優界だけのアイドルじゃなく、世界のトップアイドルにするため。そのためには、綺麗過ぎる報道だけじゃだめ。声優界に留まらないスキャンダルが、メディアが欲するモノが必要なの――!」
 CY@Nはルカの頬を思いっきりはたいた。そして、彼女に宣言する。
「そんなことあたしが何時望んだの!? そんなにあたしは実力がないわけ!? そんな鏖殺寺院やメディアに頼らなくても、あたしは全世界、全宇宙のトップになって見せるわよ!!」
 だから、と続けてCY@Nが倒れたルカを屈み見る。
「だから、ルカはあたしがトップになるまで見守ってくれるだけでいいのよ。いい? 最後まで見守るのよ! それがあなたへの罰よ」
 それは、つまりルカにマネージャーを続けてくれということ。CY@Nにとってマネージャーは向日 ルカ以外にはありえなかった。
 ルカは自分の過ちとCY@Nの信頼に撃たれて泣いた。
「どうやら解決したようですね」
 突如部屋に入ってきた人物に一同が驚く。
「団長!? どうしてここに!」
 金 鋭峰(じん・るいふぉん)だった。
「皆ご苦労だった。本作戦の成功は皆のそしてCY@N、君のおかげだ。次の君のマネージャーが誰になるか、私が君の希望通りに取り計らおう」
 鋭峰がCY@Nとルカに近づく。
「さあ、CY@Nの呪いを解いてくれ。それは君たちにはもう必要ないでしょう?」
「……はい」
 ルカがCY@Nに解呪の言葉を囁く。
 解呪の言葉は『16:gG』それはPCCSの色相記号で『シアン』を表す言葉。呪いの言葉もCY@Nに関する言葉なら、解呪の言葉もまたそうだった。
 解呪の言葉と共に、CY@Nの傷痕は消えた。もうこれで、CY@Nが鏖殺寺院に操られることはない。

「ああよかったね。でも油断してると鏖殺寺院以外から寝首を掻かれるよ」
 突如、鋭峰に向かって一人がそんなことを言った。そいつはこのミッションに参加していない人物だった。
「お前は!?」
「私はポータラカ連邦協会 諜報局 副局長 ジープ・ケネス(じーぷ・けねす)だ。今後お見知りおきを。この度、鏖殺寺院に次ぐ新興勢力としてあなた方に宣戦布告しにきました。私たちが今後鏖殺寺院に変わり、パラミタに災いと混沌をもらたすでしょう。
 おっと、私はこれでお暇させて頂きます」
 《毒虫の群れ》がジープを包み込む。
「これからは我々の活動に期待してくれたまえ、我々は寺院より活発に行動するから、そのつもりでな……」
 そう言い残して彼は霧散する虫たちと一緒に消えた。


 CY@Nを取り巻く一件は解決し、CY@Nはアイドル声優として復活を遂げた。
 いや、彼女の活躍は声優としての域にとどまることなく、メディアにも積極的に顔を出す様になった。
 皆が彼女が誰なのか噂する。
「一体あの子はだれ何だ?」
 そう聞くものがいたら誰かがこう答えた。
「彼女は流星のように現れ、スターの階段を駆け上がる。声優にして世界のスーパーアイドル。CY@Nです!」
 そんな会話がどこかの国でなされていた。

担当マスターより

▼担当マスター

黒井 威匠

▼マスターコメント

 おまたせ致しました。黒井です。
 今回は大分リアクションに掛かってしまい申し訳ございませんでした。
 理由はここでは端的にPCの不良と端的に述べておきます。その問題は解決いたしましたので、今後は早めにリアクションが上げられるかと思います。
 
 さて今回の話は大変ノリ軽い話でございました。が、書いていくと結局文体がいつもどおりでございましたね。黒幕が誰かという仕掛けに気づいた方がいるといいな。ヒントは《黒幕》をアナグラムしてみると、最初からネタバレ状態なのがわかります。
 この文章から読んでリアクションを読まれる方は、アナグラムを解かずに読んでね。解いて読んでもいいですけど。
 では、またどこかでお会いしましょう。今度は多分私らしい話で。