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料理の激人

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料理の激人

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 ルレーブの案内で森の奥へきたメンバー達。だいぶ奥に来たためか、相手チームの姿は見当たらない。
「おー! ここなら狩りできそうだぜ!」
「ここなら相手も流石に来そうにないないわ。でも、私達も苦労しそうね……」
 セレアナはそう言ってあたりを見回す。木々と茂みが多く、動きにくい上に視界が悪い。
「でも、何も獲れずに帰るよりかはまだ可能性のあるここで狩りをする方が良いでしょう」
「ここに獲物はおるのか?」
 レヴィシュタールの言葉に小さく頷くルレーブ。
「アチラニ」
 ルレーブの先には、野生のイノシシ。
「おっ! 早速獲物発見! いくぜぇ!」
 我先にとイノシシの元へダッシュするロア。
「大丈夫そうであるな……。では、各自散開して、狩りを始めよう」
「そうね。しばらくしたらまたここに集まりましょ。それじゃあ、開始!」
 セレンフィリティの言葉を合図に各自バラバラに狩りを始める。

「罠の準備はよし……後は、獲物か」
 罠を仕掛け終え、唯斗はあたりを見回す。
「こんな視界の悪い場所に……いた」
 前方には鶏を大きくしたようなモンスター。
「食べられる場所があれば良いけど……。まぁ、やるか」
 唯斗が近づくとモンスターも唯斗の存在に気づき雄たけび一つして突撃してきた。
「せいっ!」
 突撃を回避し、拳を叩き込む。
「どうだ!」
 そのまま連弾を浴びせ吹き飛ばして木へと叩きつける。だが、モンスターは弱ったものの、まだ戦いをやめる気はなく再び突撃してくる。
「これで終わりだね」
 モンスターの進行方向には唯斗が先ほど仕掛けた罠。モンスターが罠の範囲に入った瞬間、網がモンスターを捕縛する。そして、動けないモンスターへと止めを刺す。
「ふぅ、上々だね。さて、次っと……」
 唯斗は次なる獲物を捕まえるための罠を設置し始めた。

「待て! そこのイノシシ!」
 ロアは、逃げ回るイノシシを追いかけて森中を走っていた。
「へっ! 俺に見つかったのが運の尽き! 逃がしやしないぜ!」
 イノシシの進行方向にはレヴィシュタール。
「元気だな……だが、上出来だ」
 方向転換しようとしたイノシシだが、ロアが仕掛けていた落とし穴へと落下。ロアは闇雲に追いかけていた訳ではなく、罠へとイノシシが行くようにさりげなく誘導していた。
「いっちょ上がり!」
 穴の中で暴れるイノシシへ『コクマーの矢』を撃ち痺れさせておとなしくさせる。
「小さいな……」
「仕方あるまい」
「……美味そうだな」
「……調理前のは食べるな」
 穴の中のイノシシを食べたそうな目で見るロアを見て呆れながらもレヴィシュタールがイノシシを解体し、保存する。
「さぁ、次だぜ!」
「ふぅ……楽しそうでなによりだ」
 意気揚々と次なる獲物を探すロアとそれを見てため息をつくレヴィシュタールだった。

「……目標発見」
 小鹿を見つけたルレーブは逃げられる前に、鹿に接近し『ライトブレード』を振るい一瞬で切り倒す。
「……一応保存シマショウ」
 元々食べる目的で狩りに来ていた訳ではないルレーブだが、みんなの目的を聞いているため、食材として使えるように解体し、保存する。そこに現れたのは食材に出来そうにない熊に近いモンスター。
「……モンスター発見。排除シマス」
 ルレーブが接近するとモンスターが大きな爪を振るってくるが、軽々と防御し、反撃。うめき声を上げるもまだ倒れない。
「…………」
 それを見て、無言で『六連ミサイルポッド』を構えるルレーブ。
「発射」
 ロックオンし、発射。手負いのモンスターに避けられるわけもなく、命中。跡形もなく吹き飛ばした。
「……狩リノ続キトイキマショウカ」
 手に入れた食材を持ち次なる獲物を探し始めた。

「えっと……あ、あったあった」
「こっちにもあったわ」
 山菜集めに勤しむセレンフィリティとセレアナ。
「いろんな場所に山菜があるわ。これならみんなに良い結果を報告できそう!」
「えぇ。ルレーブも良い場所を知っていたわね」
 しばらく山菜を集めていた二人。山菜を求め次の場所を捜していると、セレアナが偶然川を発見した。
「セレン。川があるわよ」
「ホント!? 鮭とかいるかしら?」
 川を覗くと鮭の群れを発見。
「いそうね。それじゃ早速……」
 セレンフィリティは『ライトニングウェポン』を水面に向けて使う。そうすると近くの魚達が感電して気絶したのか、プカプカと水面に浮かんできた。
「これ良いわね!」
 面白いように獲れるため楽しいのか次々と『ライトニングウェポン』を使うセレンフィリティ。
「セレン、電気使いまくって食材を台無しにしないでよ?」
「大丈夫よ、任せて!」
 セレアナ浮いている鮭達の状態を見て、食材として使えるものは、持ってきたボックスへと入れて管理する。
「ふぅ……これだけあれば良いかしら?」
「そうね。一旦戻りましょうか」
 大量に鮭と山菜を手に入れて、集合場所へと戻った。

「おう、そっちはどうだ?」
 集合場所へと集まるメンバー達。
「こっちは上々よ。そっちは?」
「微妙なところですね。大物は見つからなかったですし」
「こっちもおんなじ感じだ。どれも小さいのばかりだ」
「……同ジデス」
「食材として使える場所がどれくらいあるか……微妙なところであろうな」
「そう……。もう少し捜してみましょうか」
「フハハハ! こんなところまで来ていたのか。だが、これ以上は狩りをさせはしないぞ!」