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料理の激人

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料理の激人

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 時変わって再びスタジオ。
「さぁ、皆さん! 楽しんでもらえたかな? そろそろ、調達メンバーが戻ってくる頃……と、言ってるそばから調達メンバーが戻ってきましたー!」
 スタジオの画面には、手に入れた食材を手に、特設スタジオへと戻ってくるメンバー達が映し出されていた。

「みんな、お疲れ様」
「みんな、私の為に申し訳ない」
 海とトニーが、戻ってきたメンバーの元へとやってくる。
「いえいえ、このぐらいならいくらでも手伝うよ♪」
「みんなの使う食材しっかり調達してきたわ」
「ありがとう、美羽先輩に雅羅」
「海が言ってたもの、持って来たぞー!」
「カイナもありがとう」
 海がカイナの頭を撫でる。嬉しそうに目を細めて撫でられるカイナ。
「こっちも沢山狩って来たぜ!」 
「どれもこれもさっき森で調達した新鮮食材よ!」
 ロア達も、森で手に入れた食材を見せ付ける。
「こんなに……。これだけあれば良い物が作れそうだ。ありがとう」
「さぁ! これから調理の時間だぁ! 調理メンバーの準備は良いかなぁ!?」
「……じゃあ、行ってくる」
「頑張って!」
 雅羅の言葉に頷き、海は準備へと向かう。

「さぁ、調理メンバーも配置についたところで、まずは食材選びから始めよう! 各チームの食材はそれぞれのチームの調理場の前に置いてあるぞ! スタジオで用意した食材もおいてあるから足りなければそこから補充してもオーケー! では、スタート!」
 メンバーが早速、食材を取りに向かう。
「あの、トニーさん」
「ちょっと良いかな?」
 チームのリーダーということで近くで見ていたトニーに声をかける杜守 柚(ともり・ゆず)杜守 三月(ともり・みつき)
「なにかな?」
「ジョニーさんの事で少しお話を聞きたいと思っていまして……」
「確かに。詳しく聞かせて貰っても良いかな?」
 海や、他のメンバーも集まってくる。
「そうですね……。元々の発端は父の遺言でした。店は私一人に任せ、ジョニーにはお金を渡して旅に出させろと。どうやらジョニーは私達に裏切られたと解釈してしまったようです」
「なるほど。それで復讐と言っていた訳か……」
「父はジョニーの才に気づいて色々な料理や文化に触れて素晴らしい料理人になってほしいと思い、そうしたようです」
「それを、ジョニーさんには?」
「伝えようとしましたが、意固地になったジョニーには伝わりませんでした。条件つきでこの勝負を受けたのは、一緒に店で働いてジョニーに父の思いに気付いて欲しいからです」
「……これは、ますます負けられないな」
「そうですね。ありがとうございますトニーさん」
「いえ、役に立てるならこれぐらい」
「それと、よければ小さい頃読んでもらった本とか、思い出の本ってありませんか?」
「そうですね……。二人で料理人になろうと決めた料理の漫画でしょうか……。元々定食屋の子ということもあって、料理には興味があったのですが、これが決め手となって本格的に料理人になってみんなを喜ばせようとジョニーと約束した本ですね」
「よければ貸してもらえませんか?」
「分かりました。少しお待ちください。持ってきますので」
「おっと、ハラマタチーム。食材選びそっちのけでみんなで集まって作戦会議を始めている模様。何かあったのでしょうか?」
「さぁ、そろそろ皆さん始めませんと。食材選びの時間がなくなってしまいますよ」
 トニーの言葉を聞いて再び食材選びえへと戻るメンバー。
「あ、そうだ。海」
 三月が戻ろうとする海へと声をかける。
「なんだ?」
「良かったら一緒に作らない? そのほうが早く出来るだろうし」
「そうだな。良いぞ」
「よし! じゃあ、頑張ろう!」
 メンバーが食材を手に自分の使う調理場へと戻っていく。
「みんな準備は良いみたいだね! それじゃあ、調理スタートだ!」
 司会者の合図と共に調理がスタートした。