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リアクション
泉の傍で美緒たちを見つけたランスロットは、レッサーワイバーンを降下させた。
「船長〜! この山の向こう側にある入り江の奥に海賊船を見つけたよ」
「旗は、特に工夫のないドクロマークだったので、何処の所属かまでは分からなかったのですが……」
突然降下してきたレッサーワイバーンに驚く美緒に、美羽が告げる。
「ええ。先ほど、和輝様から連絡を受けましたわ」
丁度、通信が入ったところだと告げる美緒は、ラナを魔鎧として纏い、いつでも出撃できる準備をしていた。
「あの、美緒さん」
まだ出撃はしそうにない雰囲気から、ベアトリーチェは報告と共に、伝えておこうとしていたことを伝えるべく、声を掛ける。
「何でしょう?」
「私たちは、フリューネさんと一緒に戦ったことがあります。そのため、逃亡したキャプテン・エヴァンジェリンさんとフリューネさんにどんな因縁があったのか、やはり気になっているので……」
「黒髭様的に逃げられたのは悔しいとのことで、わたくしもそう思っておりますの。ですから、何れエヴァンジェリン様を追うつもりで居りますわ。そのときにご同行してくだされば、お2人にどんな因縁があったのか、確認できるはずですの」
ベアトリーチェの言葉に、美緒が応える。
「……はい」
その言葉に頷いていると、通信機が着信を告げた。
『こちら管制。内部調査に向かった者が危険らしい。至急、応援をお願いする……!』
その言葉に「行きましょう」と美緒は、周りの皆を見て、告げた。
*
「え〜。どこの海賊かは知らないけど、無駄な抵抗はやめて大人しく降伏して軍門に降りなさい。痛いのは嫌でしょうし面倒が無いので助かります」
入り江の上から、背中に氷の翼を発現させて降りてきた祥子が、甲板に炎のついた1隻へと声を掛けた。
「誰が、降伏するかっての!」
船員の1人が、残る2隻へと移動しながら、祥子に言い返す。
更に、拳銃を抜き構えると、彼女に向かって引鉄を引いた。
弾丸が顔の脇を抜けていくけれど、祥子は微動だにしない。
「……なんだぁ、怯えたか? ……ひぃっ!?」
からからと笑う船員に対し、祥子は梟雄剣ヴァルザドーンを構え、レーザーキャノンから一撃放つと、睨みつけた。
「梟雄、宇都宮祥子が推して参る。素直に降らないならば実力を以て捩じ伏せるわ」
不意打ちに備えた祥子は、火の手の上がる甲板を立ち回り、梟雄剣ヴァルザドーンの重さを生かした叩きつける攻撃を仕掛けていく。
相手から銃弾が放たれれば、剣の幅の広さを利用して攻撃を弾いた。
「懲らしめてあげて、だそうです」
入り江の上から海賊船を見つけていた綾乃は、美緒からの指示をこたつへと伝えた。
「了解です」
答えたこたつはレーザーガトリングと六連ミサイルポッドを用いて、十字砲火で甲板に出てくる船員たちへと狙いを定めて、攻撃を仕掛ける。
隣では綾乃が充分に狙いを定めてから、腕や脚を狙撃し、無力化させていく。
「くそっ、降りてきやがれっ!」
脚を貫かれた船員が、銃を構えた。己が逃げるのは諦め、戦いに徹することにしたようだ。
「こちらもその闘志に相応の礼儀を持って返さねばなりませんね。全力でお相手させて頂きますね」
綾乃はそう告げ返して、相手の頭部へと狙いを定めると、引鉄を引いた。
「にひひ〜っ♪ アニスと和輝の連携に掛かれば、敵の攻撃なんて止まって見えるのだ〜!」
入り江の上からアニスが念力を用いて、物を浮かせてぶつけることで船員たちが無事な2隻へと移ろうとしているのを邪魔をする。
和輝は、戦闘に巻き込まれないよう、上空から状況を皆へと伝えた。
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