リアクション
エピローグ
さて、茶会席の帰りでは――
「ちょっと、たまには場所を考えなさい」
「勧誘に場所などあるもんか。オレは諦めへんよ」
偲に注意されてもめげない裕輝。
「絶対に妬み隊の入隊者を増やしたる!」
意気込む裕輝に、偲は諦めの溜息を吐くしかなかった。
「東雲ー、大丈夫?」
結局酸素が足りなくなって、咳き込んでいる様子の東雲を覗き込むリキュカリア。
「っごほ……うん、生きているから大丈夫」
「生きてるって、生きてないと困るからねっ! というかもう少し健康になってくれなくちゃ!」
心配でリキュカリアがあたふたとする。
「うん、そうだね」
東雲はそんなリキュカリアを見て、ホッと一息吐くのだった。
「和深さん」
隣に並んで歩きながら、流は彼を見上げて名前を呼ぶ。
「なんだ?」
尋ね返せば、流は不安気にこちらを見ているのに気付く。
少しの間思案し、流は言葉を続かせた。
「私は、和深さんのお役に立てていますか?」
なんだ、そんな質問かと和深はホッとしたように笑った。
「当たり前だ。頼りになる相棒だと思っているぜ」
再び見た流の表情は、緊張も解けて微笑んでいた。
一部は野望を胸に強く抱き。
それでもパートナーとの絆を深めた面々たち。
思い返した過去に様々な思いはあれど。
ここで共有した思い出は、幸福に満ちたものであればと。
その花弁を散らす桜は見送るのであった。
ここまで読んで下さり、ありがとうございます。
初めましての方は初めまして、二度目の方はこんにちは。
今回のシナリオを担当しました。東雲宮司です。
今回の「新入生とパートナーには友達が少ない?」のリアクションに関しましては、楽しんでいただけましたでしょうか。
私は、今回色々な方の馴れ初め話を拝見する機会に触れられて、とても楽しませて頂きました。
リアクションに関しましては、なるべくアクションそのままを採用しましたが。
流れ及び分量の関係で削ったり書き換えたりさせて頂きました。
きちんと伝えたいことが、上手く伝わっていれば良いのですが……。
さて、称号に関しましては印象に残ったそのままに付けさせて頂いています。
捻りがなくて申し訳ありません。というよりネタばかりで申し訳ないです。
お気に召して頂ければ幸いです。
最後になりましたが、ご参加下さりありがとうございました。
前回のシナリオでもご拝見した方もいて、とても嬉しく思いました。
また次回でも、お会い出来る方がいれば、と期待しています。