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 季節は夏。シーズンの到来と共にパラミタ内海は賑わいを見せていた。
 そんな賑わう海へと、五百蔵 東雲(いよろい・しののめ)を先頭にした一行が到着する。

「海は何度来てもいいよね」

 東雲がキラキラとした笑顔を浮かべてそういった。
 すると後ろにいた上杉 三郎景虎(うえすぎ・さぶろうかげとら)がうなずいて答える。

「そうだな。賑わう海はいいものだ。平和を感じられる」
「……」
「んっ、どうした東雲? そんなところで立ち止まって、海にいかな……」

 ――バタン。

「なっ、いきなり倒れた!? 東雲、大丈夫か?」

 三郎景虎は焦りながらも、倒れた東雲をすぐさま助け起こす。

「んもうー東雲ってば、せっかく海に来たのにもうダウンしちゃったの?」

 と、リキュカリア・ルノ(りきゅかりあ・るの)が口を尖らせてそういう。

「我がエージェントには夏の日差しが強すぎたのだろう」

 うんうんとうなずいてそういったのは、ふわふわ毛並みの銀色猫――みんなにはシロと呼ばれているポータカラ人ンガイ・ウッド(んがい・うっど)だ。
 三郎景虎に肩を借りてなんとか立ち上がった東雲は、力ない笑顔を浮かべていった。

「みんな、ごめんね。俺は木陰かどこかで休んでるよ」
「そっかー、まあこれ以上体調悪くするよりその方がいいかもね」
「うん、だからリキュカリアたちは俺のことは気にしないで遊んでいていいからね」
「そうね。悪いけど、そうさてもらうわ――んじゃ、さっそく海に突撃ぃッ!」

 リキュカリアはそういうと、元気よく海に向かって突き進んでいく。

「待て、乳白金の魔女よ! 我を置いて先に行くでない!」

 そんな彼女の後を追って、ンガイも海に向かって走り出した。

「ははっ、元気だな。あの2人……ところで、三郎さんは行かないの?」
「俺は楽しそうにしている人々を眺めているだけで十分だ」
「……そっか、ありがとう」
「はて、俺は礼を言われるようなことを言ったかな?」

 三郎景虎はそういって口元に笑みを浮かべると、体調を崩した東雲を支えてどこか休める場所を探し始めた。

「見て、あそこに猫がいるわよ」

 と、浜辺に座って恋人のセレアナ・ミアキス(せれあな・みあきす)と楽しくおしゃべりをしていたセレンフィリティ・シャーレット(せれんふぃりてぃ・しゃーれっと)は、海の中で遊ぶリキュカリアとンガイの姿を見てそういった。

「海の中で遊ぶ猫なんて珍しい――あれこそまさに海猫ね!」
「……セレン。それ、もの凄くつまらないわ」
「あっ、あははッ! そうだ、海よ! 海に入りましょう!!」

 セレンはそういうと、勢いよく立ち上がる。

「せっかく今年の新作水着を着てるんだから、泳がないと損よ、損!」
「でも、さっきまで泳いでたから今は少し休憩って言ったのはセレンじゃ――」
「いいから! ほら、行きましょう!」

 セレンはそういうとセレアナの手を掴み、海へ向かって走り出す。
 引っ張られていたセレアナは渋い顔をしていたが、何かを思いついたのか口元に笑みを浮かべると、足を速めてセレンよりも前に出る。

「わっ――ぶふぅッ!?」

 急に前へと出たパートナーにバランスを崩され、セレンは海の中へと派手につんのめった。

「ふふっ、どうしたのセレン? そこはまだ浅いわよ?」
「せ〜れ〜あ〜なぁ〜」

 ザバァと海の中から起き上がったセレンは、パートナーの名前を呼んでニヤリと口元を歪める。
 そして笑っていたセレアナに勢いよく抱きつくと、彼女を押し倒して海の中に沈み込んだ。

「ぷはっ――やったわね、セレン!」
「これでおあいこよ」

 海の中から同時に顔を出したふたりはそういいあうと、お互いの顔を見て楽しげに笑い出した。