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7章 抱負発表
参加者全員と初日の出の記念撮影が終わると、リュリネスが先頭でアトラスの傷跡山頂から妖怪山山頂にある神社へやって来たのだ。
「妖怪山山頂に神社なんてあったんですね」
お参りを済ませたセレスティアは、妖怪たちでにぎわっている境内を見渡した。
「お参りが済んだ人はおみくじを引いてくださいね」
十人全員ががらがらとおみくじを引いた……
大吉は、郁乃とセレン。
中吉は、アキラとエリス。
小吉は、吹雪と甚五郎。
吉は、レオーナとロレンツォ
凶は、ゲブーのみだった。
「げっ……今年はモヒカンに注意だとよ」
ここでもゲブーはがっくりと肩を落としたのだった。
場所は変わって境内の休憩所へとやって来た、参加者達。
目の前は雪山が連なっている。
「皆さん、今年の抱負は考えて来ましたか」
はい。と一番最初に手を上げたのは、セレンだった。
「今年も無事に生き延びて、セレアナと幸せに暮らす」
「ちょっと……恥ずかしいじゃない」
セレアナは顔を赤くして、セレンを見ると、
「今年は苦手な銃を少しは上達したい……かな」
と、抱負を言ったのだった。
「今年こそ、シャンバラの悪しき独裁王制を打倒して、共産主義革命を実現するわ!」
拳を上げながら、そう言ったのはエリスだった。
「教導団をか……」
と吹雪が言ったところで、コルセアが吹雪の後頭部を叩いた。
「やばすぎるでしょ!!」
「俺様はー……世界中のおっぱいを揉んで(エステ)して、みんな嫁にしてさしあげるぜー!!」
「それもやめなさいよ!!」
コルセアは、隣だったからかゲブーの抱負にも突っ込みを入れたのだった。
「アキラさんは抱負はないのですか?」
突然のセレスティアの問いかけにアキラは考え始める。
「抱負? 抱負、抱負ねぇ……んーっと〜〜が、がんばる?」
何を? とセレスティアは突っ込んではくれなかった。
「じゃあ、今年こそアキラさんの部屋、掃除させてくださいね」
にっこりとほほ笑んだ。……これがつっこみなのだろうか。
「去年はなんだかいろいろと忙しかったカラ、今年はゆっくり過ごしてミタイワ」
アリスの言葉に、アキラはそうだねぇ。と返しただけであった。
「今年もみんなといろんな思い出作っていくぞ〜っ!!」
「今年も郁乃さん達といろんなことやりたいな」
おー! っと意気込んだ郁乃に対し、揺花はそうつぶやいた。
「リュリネスちゃんと×÷+△○!!!!!!」(新年早々放送コード破り)
と、放送コードをぶっちぎったレオーナに対して、クレアは涙を流しながら、
「普通の生活を送りたい……」
と、ぼそりと言ったのだった。
「最後に私ですネ。マトモな日本語、マスターできる事になるして、みなに馬鹿にされない様にすることあるヨー! ヨー! ヨー!」
ヨー! と特大のエコーが掛かると、何処からか雪崩の音が響いて来た。
「あれ見てくださイ。雪崩で妖怪さん達下に降りてるネ」
ロレンツォが指差した先には、突然起きた雪崩に必死に逃げている妖怪たちの姿だった。
「……ばれないうちに帰りましょうか」
リュリネス達は逃げ出すように妖怪山から飛び立った。
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