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学生たちの休日15+

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    ★    ★    ★

『それでは、表彰式に移りたいと思います。まず、第3位は、小鳥遊美羽選手です。インタビューアーの大谷さん、インタビューお願いします』
「はあい、こちら第3位に入賞なされたあ小鳥遊美羽選手ですう。何かあ、一言お願いしまあす」
 シャレード・ムーンに振られて、大谷文美が小鳥遊美羽にマイクをむけました。
「コハクの分まで頑張ったよ♪」
 ミニバッキーのぬいぐるみをだきかかえて、小鳥遊美羽が元気よく答えました。
「ありがとうございましたあ。それでは、続いて、第2位になられましたあ風森巽選手とココ・カンパーニュ選手にインタビューしたいと思いますう」
「仮面ツァンダー! 愛の勝利だ!」
 ピッと、ポーズを決めて風森巽が答えました。
「はははは、よせやい、照れるぜ」
 思わず、照れ隠しに、ココ・カンパーニュが風森巽を軽く小突きました。
「うあぼっ!」
 あっけなく、風森巽が吹っ飛びます。
「きゃあ! 大丈夫ですかあ!?」
「ははは、いつものことです。このために、身体鍛えてますから。あっ、今度、ここで開く仮面ツァンダーショーもよろしく」
 ニッと、カメラにむかってポーズをとりながら、風森巽が言いました。
「はあ。わかりましたあ。ありがとうございましたあ。さあ、次はあ、いよいよ優勝者の遠野歌菜選手と月崎羽純選手の御夫妻です」
「素敵な旦那様と、愛の勝利です♪」
 月崎羽純の腕にしっかりとつかまりながら、遠野歌菜が答えました。
「楽しいレースだった。充実したよ」
 月崎羽純も満足そうです。
「以上、今回の真の勝ち組の皆さんでした。マイクお返しします」
『はい、ありがとうございました。さて、今回の優勝者には、この遊園地のジェットコースター一週間貸し切り権が贈られます。また、3位までの入賞者には、別途称号が贈られますのでお受け取りください。それでは、優勝者には、恒例のヤングジェイダスからの熱いベーゼを……』
「えっ、そんなの、私聞いていない……」
 突然の話に、遠野歌菜が顔を赤らめました。さすがに、相手がヤングジェイダスだとはいえ、夫の前でキスするのはばかられます。それは、月崎羽純の方も同じようでした。
「いや、さすがに、キスは……」
 遠野歌菜をかばうように、月崎羽純が前に出ました。
「何を勘違いしている。当然相手は……」
 そう言うと、ヤングジェイダスが月崎羽純の首に手を回して熱いキスをしました。
「きゃあ、羽純くん、ダメー!!」
 あわてて、遠野歌菜が間に割って入ります。
『ええっと、収拾がつかなくなりそうなので、これにて第3回新ジェイダス杯を終了いたします。それではまたー』
 シャレード・ムーンが、あわててカメラにむかって締めに入りました。
 さて、一段落ついたところで、散楽の翁が、アマオト・アオイタイオン・ムネメコウジン・メレの三人を連れて遠野歌菜たちの前に現れました。メイちゃんたちを連れた大神 御嶽(おおがみ・うたき)たちも一緒です。
「お願いがあるんだけれど」
 同じイルミンスールの生徒だということで、風紀委員をしている天城 紗理華(あまぎ・さりか)が事情を説明しました。つまり、ケンちゃんランちゃんたちのマスターを、魔法石から開放するためにジェットコースターの使用権を譲ってはくれないのかということです。
「そういうことでしたら、ねえ」
 話を聞いた遠野歌菜が、ちょっと上目遣いに月崎羽純に同意を求めました。
「ああ。だが、そうだな、ちょっとした条件がある」
 月崎羽純が、そう切り出しました。
「報酬を要求するですら? がめつい奴ですら」
 ぼそっと悪口を言うキネコ・マネー(きねこ・まねー)を、アリアス・ジェイリル(ありあす・じぇいりる)が蹴っ飛ばして黙らせました。
「なあに、譲るのは問題ないが、ただでというのは、そちらも気が引けるだろうからな。どうだろう、飯代一回分の奢りということで」
「ああ、それでしたら。その方が、こちらも気兼ねがなくなります」
 そう言うと、大神御嶽が遊園地内で使えるレストランの共通券を月崎羽純に渡しました。キネコ・マネーが別行動でさんざん今日一日遊んでいた物のあまりですから、それこそ気兼ねがありません。それでも、食事一回分はゆうにありました。
「あああ、後でゴチメイのお嬢さん方と勝手に食事を一緒にしようと思っていたチケットがあですら〜」
 アリアス・ジェイリルに踏まれたままもがくキネコ・マネーでしたが、もはやどうすることもできません。
「じゃ、交渉成立だな。頑張ってくれよ」
 そう言うと、月崎羽純は遠野歌菜と一緒に、レストランへ食事にむかいました。
「さあ、それでは、サイクロトロンへの調整に入ろう。少し時間がかかるが、一週間もあれば充分だ。その作業が完成次第、コンちゃんたちのマスター、ヒーク・オリエンスイビ・セプテントイックリーク・メリーディエアリクビ・オッキデンスの四人の開放を行おう」
 散楽の翁が、見知っているらしい四人の騎士たちの名をあげて言いました。

担当マスターより

▼担当マスター

篠崎砂美

▼マスターコメント

 お待たせしました、休日15+です。

 今回は新ジェイダス杯とのあわせだったのですが、予定外でイコンの戦いが入ってしまったので、ちょっと物量的に手こずりました。
 まあ、その分、面白い感じには仕上がっていると思います。

 判定は、純粋に乱数の女神様の思し召しでダイスで簡単に決めています。勝敗は、運要素がほとんどですが、なぜそうなったかはいろいろ個性が出て面白かったです。
 ただ、イコン戦でパイロットの装備品やスキルをイコンで使うのは厳密にはルール違反なので、攻撃や防御などに直接関与する部分は没となっています。厳密には、パワードスーツや巨大生物でもイコンと同様の制限がルール的にはかかります。パワードスーツは、ルール上は全身を被っていますし、手のサイズも人間よりもかなり大きいために武器は専用です。巨大生物も、手綱を持っていたり指示したりしていますから、乗り手は攻撃まで手が回らない感じですね。人と同じサイズと設定にあっても、この場合はパワーバランスを崩すので自称扱いになります。
 まあ、そこまで厳しくする必要がない場合がほとんどですが、アクションのキーとなる部分や、特別な恩恵を得る場合はルールが適用されますので御注意を。
 ただ、例外もそれこそたくさんありまして、スキルの場合はBMIはシンクロ率によってかなりのスキルが使えます。身体能力を直接高めるスキルなどは、普通のイコンでも問題なく使えますし、インテグラルナイトなどはダイレクトに反映したりもします。ただし、あくまでもパイロットの強化なので、パイロットにヒールをかけたとしてもイコンが修復されないように、イコンその物の能力には反映されません。つまり、操縦能力の強化ですね。勘違いしやすいのは、パイロットの移動スピードが増加しても、イコンの飛行スピードなどには影響がないと言うことなどです。本来、通常のスキルではなく、パイロットスキルのみがイコンそのものに適用されます。
 装備の場合は、イコンのコックピット内などでは使用可能ですが、外にまで影響はおよばないのがほとんどです。武装などは、ゲーム的にはパワーバランスのため、ストーリー的には仕様が異なるために使用できません。また、あからさまに装備箇所が競合したり、どこにつくのか分からなかったり、パイロット融合系でコクピット内に収まらない物などは没となります。いきなり穴を作ったとか、スペースを作ったとか、実はむきだしとか、本来のシルエットと異なっている場合はダメですね。むしろ、そこが弱点となって不利になりかねません。
 まあ、いつも通り、アクションで工夫すれば、ルール違反の物でもかなり実現することは可能なのですが。何でもかんでもスキルや装備に頼ってオールマイティーにしようとするとどこかに矛盾が出て破綻しますので、ある程度的を絞ってピンポイントに利用するのが採用されやすいと思います。それ以外は、保険程度に考えて装備させておけば、状況によっては役にたつようにマスターの方で使用しますので。

キャラ名間違いを訂正しました。