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【選択の絆】消え去りし火の表裏

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【選択の絆】消え去りし火の表裏
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小鳥遊 美羽(たかなし・みわ)は、友人である、アイリスのチームに参加する。
「別にマレーナさんやジークリンデが、
校長に相応しくないと思ってるわけじゃないけど……。
私は、アイリスの友達だからね!」
「ありがとう、美羽」
アイリスが礼を言う。
「こういう時はお互い様だよ!
それに、瀬蓮ちゃんが応援してくれているんだから、恥ずかしい試合はできないよね!」
観客席には、アイリスのパートナーの高原 瀬蓮(たかはら・せれん)が、
チアリーダー姿で応援していた。
「がんばってー、アイリス、美羽ちゃん!」

美羽は、瀬蓮に軽く手を振ると、
ゾンビに蹴りをかまして、場外までぶっ飛ばす。
場外にぶっ飛ばしているのは、
敵だからといって、溶岩に落ちないようにという配慮でもあった。

ベアトリーチェ・アイブリンガー(べあとりーちぇ・あいぶりんがー)も、
ゴール付近にインビジブルトラップを4つ配置して、
群がっていたゾンビを場外にぶっ飛ばす。

「今です、シュートしてください!」
ベアトリーチェが風術で放り上げたボールを、
ヴァルキリーで飛行できる、
コハク・ソーロッド(こはく・そーろっど)が空中でキャッチし、
ダンクシュートを決める。

「よーし、コハク、このまま行こう!」
「うん、美羽!」
美羽とコハクが、さらに連携してシュートを決める。

ゴール近くに群がってくるゾンビは、
美羽とコハクがどんどんぶっ飛ばす。
「溶岩に落ちるより、お星様になった方がマシでしょ!?」
「えっと……ごめんね」
美羽が蹴りを決めていき、コハクが日輪の槍をフルスイングする。
こうして、場外にゾンビをぶっ飛ばして、敵の数を減らしていく一行であった。



「私たちも負けていられないわね!」
ルカルカ・ルー(るかるか・るー)が、
ジークリンデチームの得点に貢献しようと、前に出る。
「石原さん、あなたの真意を確かめさせてもらうわ!」
ルカルカは、
パートナーのダリル・ガイザック(だりる・がいざっく)
夏侯 淵(かこう・えん)と連携しつつ、
シュートを決めていく。

ルカルカが、フールパペットで、ゾンビを操って、ゴールに入れようとすると、
別の何者かの強力な力で阻止される。
(石原さん?
……いえ、なんだか、すごく、邪悪な感じがしたわ)
気を取り直して、ルカルカが、
操ろうとしたゾンビをつかんで、思いっきりゴールに叩き込む。
「届いてちょうだい!
私たちの想い……!」
『ほっほっほ、さすが、シャンバラの契約者の中でも、屈指の存在じゃな』
「国防のためですから!」
ルカルカは誇りを持って言うと、
ダリルにボールをパスする。
(操られているわけではないのだろう?
表だって言えないのなら、テレパシーで伝えてくれ)
ダリルの問いに、肥満の返事はない。
「……まずは力を示せ、ということか。
ならば!」
ダリルが、ゴール前で待機していた、
夏侯淵に、ボールをパスする。
ベルフラマントで姿を隠していた夏侯淵は、ルカルカに再度、パスする。
「ルカ、決めろ!」
「いけえええええええええええええ!」
ルカルカが放った渾身のダンクシュートで、
リングが震える。

そして、さらに。
「お願い、みんな! 力を貸して!」
ルカルカとダリル、夏侯淵の連れてきていた、
従者の特戦隊と五人囃子12組60人が、次々とリングに飛び込む。

邪魔されないよう、ルカルカたちが、
ゴールを守って、従者たちが得点を入れられるようにする。
「これが、助っ人の力……つまり、罵助人暴瑠の真骨頂よ!」

いきなり、合計60点がジークリンデチームに入り、
一同は圧倒される。
『ほう、これはこれは』
肥満も、面白そうに目を細めた。