リアクション
■□■2■□■「みんなで一緒にイルミンスールを盛り上げていこうぜ!」 ★☆★ ソアは、積極的に新入生にあいさつして回る。 「僕はフィリップ。皆にはフィリポって呼ばれてるんだ。よろしくね」 フィリップは、ソアと握手する。 高峰 結和(たかみね・ゆうわ)や村上 イブキ(むらかみ・いぶき)も、 ソアと自己紹介して笑顔を浮かべる。 「ソア・ウェンボリスです。よろしくお願いしますっ! やっぱり物事の最初は挨拶が大切ですからね! 挨拶を交わすことで、自分のことを知ってもらえますし、みんなと仲良くなれます! ちなみに、公式キャンペーン『夏のあいさつ運動』も8月31日までやってますよっ!」 「ソア、メタ発言は難易度高くないか?」 「た、たしかにどのシナリオでも採用されるとは限りませんけど、 挨拶はそれだけ大切ってことなんですよー!」 ケイのツッコミに、ソアは慌てる。 「んっふっふ〜♪ あたしも、スーパーミラクル全開で挨拶しちゃうよ!」 波音も、新入生達にタックルする勢いで話しかけていった。 ★☆★ ケイのパートナーの魔女 悠久ノ カナタ(とわの・かなた)と、 ソアのパートナーの白熊のゆる族雪国 ベア(ゆきぐに・べあ)は、 宴もたけなわとなったところで、ステージに上がる。 (ふっ、今年の新入生はなかなかシャイボーイ&シャイガールが多いみたいじゃねーか。 ご主人の挨拶運動に加えて、 俺様も魔法ショーで打ち解けやすい雰囲気を作るぜ!) そう考えていたベアであったが。 「皆の者! 魔法学校に入学したからには、 どのような魔法を学び、習得できるようになるのかは、興味が尽きぬところであろう。 これより、わらわとベアが実演するぞ。 『魔女巫女☆カナタ』見参!!」 「……ってこれ、魔法ショーじゃなくて、魔法少女ショーじゃねぇか! こうなったら俺様は悪役に徹するぜ! クマックマックマー! 俺様は怪人シロクマー! この学校の新入生達を食ってやるクマー!」 ★☆★ 「ヒャッハァー!!」 そこに、もはや恒例行事としてエリザベートを拉致ろうとしていた、 南 鮪(みなみ・まぐろ)が、歓迎会に乱入してきた。 「ヒャッハァー、森を縦横無尽にスパイクバイクで走り回ってりゃ エリザベートとすれ違うこともあるかと思ってたが、 俺をのけ者にして歓迎会たぁいい度胸だァー!!」 「ええええ、このモヒカンの人は!?」 フィリップが驚く。 「おお、初々しいメガネの兄ちゃんがいるぜェー。 いい女に年齢と性別は関係ないからな、 かわいがってやりたいところだが、 今回は扉絵記念だァー! ソア! あいさつするいい子はさらっちまうぜヒャッハァー!」 「きゃあああああ!?」 鮪はソアを抱きかかえてエンジンをふかす。 「えー!? そんな、ひどいよ!」 「うん、許せないよ!」 波音とリンネが叫ぶ。 「あたしだって扉絵にいたのに!」 「リンネちゃんだっていたのに!」 「波音ちゃん、リンネちゃん、問題はそこじゃありませんよ!?」 アンナがツッコミを入れる。 大混乱の中、ベアは鮪に向かっていく。 「クマックマックマー! ご主人を困らせる奴ぁ、この怪人シロクマー様が許さないクマー!」 (ベアがショーを必死で続けようとしている!? そうか、新入生を心配させないために……。 俺も覚悟を決めるぜ!) ケイは、ベアの背中のチャックを思い切り開いた。 「クマーッ!?」 「ヒャッハァー!?」 「うわああああ!?」 ベアは思いっきり爆発し、鮪とケイはぶっ飛ばされる。 「解説しよう。 ゆる族はチャックを開けると爆発するのだ。 それゆえ、ゆる族の『中身』を確認した者は誰もいない……。 悪が滅び、正義が勝つのもまた、世の理よ」 カナタが、右手でマジカルスタッフを掲げ、 左手は額の横でVサインを作り、決めポーズで勝利のコメントをする。 「えっとー、今回もえらいことになってますが、イルミンはこんな風に楽しいところなんです!」 無事だったソアは、笑顔で言う。 「じゃあ、改めて、イルミンスールへようこそ!」 リンネが言い、会場は歓声に包まれるのだった。 担当マスターより▼担当マスター 森水鷲葉 ▼マスターコメント
ご参加いただきありがとうございました。 |
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