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少年探偵の失敗

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少年探偵の失敗

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28. 一日目 発着場 午後四時一分

 大変、お待たせいたしました。当列車は、十分後の四時十分に発車いたします。お乗りになられる方は、車内にて発車をお持ちください。本日は、ダイヤが遅れましてまことに申しわけありませんでした。

「維新姉さん。まだいたんか?」
 アナウンスが流れて、人々が慌しく動くホームで、僕はまた王ちゃんに出会った。王ちゃんの横にいるのは、ケイラさんでも、マラッタさんでもなくて、モヒカンの人。
「ヒャツハァ〜。青い果実のおでましだぜ」
「きゃ」
 いきなり、お尻をさわられた。
 テロの次は、わいせつ探偵だ。僕は、被害にあいすぎでは、ないのだろうか。
「おまえ、オレの姉さんになにするんや」
 めずらしく王ちゃんが、僕の味方をする。
「減るもんじゃねえし、かまわねぇんだよ。あるもんはある。ねえもんはねえ。姉ちゃん。てめえの弟は、凄いバカだぜ。目の前にあるもんは、あるんだっつーの」
「姉さん。こいつ、南鮪。本物のバカやで。近寄ると感染するかもしれんぞ。さわられたとこ、消毒せいや。オレと一緒におった、ケイラさんを京子さんと間違えて、不意打ちで襲いかかったんや。ハグどころやない。公衆の面前で、危うくレイプや。ケイラさんは、マラッタさんと破られた服を着替えにいっとる。オレは、こいつの見張りじゃ」
「女の格好した野郎を側において、俺をだますなんて、てめえは、とんでもねえ卑怯者だぜ。おい、待てよ。姉さんってことは、あんたが京子か」
 維新姉さん、と呼ばれてるのに。公然レイプは、かんべんしてくれ。
「鮪。今度、オレの前でバカやったら、殺すぞ。ケイラさんがとめんかったら、オレとマラッタさんで、もうとっくに」
「京子。俺は、あんたを手伝うぜ。嘘ダイヤを発表したり、ダイヤに乗ってない列車を走らせるんだな。任せろ」
 鮪くんは、思い込みが激しすぎる。
「・・・・・・京子ちゃんなら、もう電車の中にいると思うよ」
「ヒャツハァ〜。てめえらグルんなって、また俺をだまそうとしやがったな。京子が待ってるんで行くぜ。じゃあな」
 世紀末暴走狼は、いってしまった。
 あの人は、マッシュにやられる。に、千点。