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少年探偵の失敗

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少年探偵の失敗

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 31. 二日目 エーテル館 維新の部屋 午前二時四十七分

「電話が鳴っておるぞ。起きろ」
 横で寝ていたファタちゃんに起こされて、携帯を渡された。
「ワウ。ワッ。ワッ」
「犬の声帯模写で電話してくるなんて、斬新なアイディアですけど、いたずらなら切りますよ」
「すまん。レストレイドだ。現場が混乱していて、ロウにかけてもらった。列車が脱線、炎上している。死傷者もいる模様だ。館からの救急と消火班の出動を要請する。場所は、よくわからない。炎と煙が見えると思う。迅速な対応を頼む」
「警部。僕は、疲れて部屋に帰ったら、ファタちゃんがいて、さんざん嫌がらせされて、しかたがないから、なでめて、すかして、あれしてこれして寝かしつけて、ようやく僕も床についたのに」
「説明はあとだ。これは、訓練ではない。至急、応援を要請する。以上だ」
 雑音が激しい。
 叫んでる人やごうごうという音がきこえる。スルーするには、生々しすぎた。
「僕の応援じゃ役不足決定です。他のもっと強力な人にオファーを
 電話は切られた。