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ネコミミ師匠とお弟子さん(第3回/全3回)

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ネコミミ師匠とお弟子さん(第3回/全3回)

リアクション


4章 ウサミミ・シュガーショット


 笹塚並木が控え選手なのは、先輩たちが気を利かせて前半を試験に使わせてくれたからだ。集合写真の提案をしてくれたものの、これには『笑顔』でと条件が付いている。死人が出る可能性もある瞑須暴瑠だ。空き時間に撮影と勉強をした方がいいだろう、とのことだった。
「あれ? こんなところで何してるのー」
「氷雨ちゃん! あのね、弟子入り試験でパートナーさんの写真を撮らせてもらってるんだ」
 ギュウっと抱きついてきた鏡 氷雨(かがみ・ひさめ)に試験内容を説明すると、なるほどーと頷いている。友人のリース・アルフィン(りーす・あるふぃん)に情報通信を利用して連絡を取り、協力してもらうことにした。
「あ、そうだ。じゃあ、二人の写真撮ると良いよ!あのね、二人は精霊と地祇なんだよー」
「そうなんですか? てっきり地球人かと思っていました」
 並木は、まだ外見に特徴がないと地球人と似た種族を判別することが出来ない。氷雨は手品をやっている姫神 夜桜(ひめかみ・よざくら)を呼び寄せた。
「ひー君、なに?」
「あのねー、かくかくしかじかなの。って、わけで二人ともお手伝いしてあげてね」
「笹塚並木です、よろしくお願いしますっ」
 夜桜はそういうことなら、と快諾してくれ写真を撮らせてくれた。氷雨に手品が得意なことを紹介されると、トランプが移動する手品を披露してくれる。対してルクス・ナイフィード(るくす・ないふぃーど)は面白くもないのに笑えるか、と露骨にいやな顔をしていた。
「マスターの頼みだけど断る」
「ルクス、人のお手伝いも大切だよー。それにボクのお友達なの!お手伝いして」
「あの……氷雨ちゃん。精霊さんは撮影できたらうれしいけど、他の人にもお願いしてみるから喧嘩しないで」
 むぅーと白いほっぺをふくらませ、やだやだと首を振る氷雨。
「……夜君、やるよー」
「了解。ルー君ごめんね」
 夜桜はニコっと笑いながらルクスを羽交い絞めにし、氷雨がこちょこちょくすぐり始めた。最初は我慢していたルクスだが、次第に笑いながら氷雨たちに抗議を始める。
「ちょ、マスター。夜桜! くすぐったいから!」
「今だよ。シャッター押してー」
「……ルクスさん、ごめんね。……よしっ、いい笑顔撮れた!!」
 その言葉を聞いた瞬間、ぱっと手を離されたルクスは少し涙目を作っていた。

「並木ちゃーん!」
「はっ、この声はどこかで……!!」
 振り向こうとした並木の背中に、隠れ身で気配を消していたアリス・レティーシア(ありす・れてぃーしあ)ががばっと抱きついてくる。こ、この暑い中うっとうしい!! 並木はべりっと無理やり引き離すと、リースに挨拶をしてアリスは極力バットで距離を稼ぐことにした。
「アリスさん、リースちゃん。来てくれてありがとー」
「はぁ……相変らず氷雨君は可愛いなぁ……」
 そ、そうだわ! 可愛い氷雨ちゃんと並木ちゃんがくっついたら無敵じゃない! いつだか妹に提案していた、あの作戦を決行するのよ。本当は氷雨ちゃんとあってない時に並木ちゃんに接触するつもりだったけど、そんなの誤差誤差! 地球の歴史に比べれば些細なものよ。こうしてあたしの天国がやってくるのよ!!! んでもって……。
「リースちゃん、アリスさんどーしたの?」
「姉さん。何ニヤニヤしてるんですか……」
 腹黒ならぬ、腹ピンクなアリス。彼女はリースを呼び寄せると、思いついた作戦に協力してくれるよう頼んだ。リースは氷雨を目の端にとらえながら思案した。
「……え!? 氷雨君と並木さんをくっつける?」
「可愛いと可愛いがあわされば最強よ!」
 ……今からでも、パートナー解約できないかな。
「まぁ、でも……確かにお似合いね〜。それに、友達としても氷雨君には好きな子が出来たっていいと思うし」
「でしょでしょ!?」
 アリスはぷくくっと笑うと、スキップを踏みながら並木と氷雨のもとに戻ってきた。並木と氷雨、名前の語呂はいいが……。
「……ねね。並木ちゃんって氷雨ちゃんと仲いいよね〜」
 いじけたルクスをからかっている夜桜を見ていた2人は、うんうんと頷いている。2人は仲良しだ。お互いのことはあまり知らないが。
「氷雨ちゃん、そんなに可愛いのに男の子なんだから罪深いよねー……」
「あぁ、氷雨ちゃん男の子だったんだ」
「って……あれ? 並木ちゃん。もしかして氷雨君の聞いてないの……?」
「この前通ってる学校、知ったばかりですからね。アリスさん、それ以上顔を近づけないでください」
 リースは、並木が氷雨には敬語を使っていない事に気付いた。
 ……人の幸せを見るのは楽しいからね。
 でも、心のどっかがスースーする。
「もう、氷雨君てば、罪な子なんだから☆ 並木ちゃんみたいな可愛い子に性別教えないなんてもったいない」

「ねー、並木ちゃん。アリスちゃんの写真は撮らなくていいの?」
「剣の花嫁はもう写真を撮らせてもらったから大丈夫」
 その後もアリスは自身の『可愛いもの理論』を展開していたが、自分の世界に浸り過ぎていたため相手にされていなかった。
「よかったねー。あ、後でその写真焼き増ししてねー。それじゃあ、試験頑張ってね! あれ、夜君。ルー君は?」
「『後で覚えてろ!』って、先に帰っちゃった」
 そっかぁ。と言うと、氷雨はてくてく帰って行った。リースは姉が元の世界に意識を戻すまで待っているというので、並木も他の種族の写真を撮らせてもらうため周辺を探すことにした。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

<4番、セカンド、クローディス。肉体言語で全裸>
<1番、ピッチャー、七瀬。純白さこそ武器>
 ひなの声が響く3回表、戦闘不能になった円に変わり千歳が入った。
 巡も他のピッチャーと同じく魔球開発に余念がない。彼女の持ち球は轟雷閃のパワーを利用して放つ超速球、電居流貫(れいるがん)だ。
「よーし、次のバッター誰? どんどん行くよー!」
 勿論魔球を打つにはSPが必要なため本来は多様出来ないのだが、肉球側はピッチャーが多いこともあり自由に投げられた。タイタンズ側は控えの選手が少ないこともあり、序盤から捨て身でいくことは避けている。
「……勝負は勝負だ! 負けてられっかよ!」
 久々の瞑須暴瑠、両者ともに無得点ではつまらない。現在、武尊が1塁にいるためこの辺でホームランでも打ちたいところだ。ドラゴンアーツで宇宙の果てまでぶっ飛ばしてぇ。

「巡ちゃんは肉球愚連隊側だけど、どっちも頑張ってほしいなぁ」
 そのため、七瀬 歩(ななせ・あゆむ)はチアリーダーとして沙幸たちとお揃いの衣装を着て応援していた。メイベル・ポーター(めいべる・ぽーたー)セシリア・ライト(せしりあ・らいと)フィリッパ・アヴェーヌ(ふぃりっぱ・あべーぬ)ステラ・クリフトン(すてら・くりふとん)ヴァーナー・ヴォネガット(う゛ぁーなー・う゛ぉねがっと)と一緒に両チームを応援している。
「がんばれ、がんばれ、うって、うって、らるくおじちゃ〜ん♪」
 ヴァーナー達はミニスカチアガール服にアンスコ、ポンポンを持って元気なダンスを披露していた。名前を呼ばれたラルクは白い歯を見せ、振りかぶる際に雷を背後にならしている巡の手元をじっと観察している。
「……うぅ、巡ちゃんごめんね。あたし、雷怖いからあんまり応援できないかも」
 ピシャーン、ピシャーン!!
 雷鳴が起こるたびに両耳を押さえている歩は、マウンドを直視することもなかなかできない。そわそわとしながら、うぐいす嬢のひなに持参したスポーツドリンクと喉にも優しいレモンの蜂蜜漬けを渡した。
「ひなちゃん、アナウンスお疲れ様。しゃべってたら喉かわくと思って」
「ありがとうございますですよ〜! 元気100倍なのですっ」
 友人と話して心が落ち着いた歩は、投球前に睨みあいを続けている巡を見た。現在、2ストライク、1ボール、2アウト……ラルクがボール狙いには見えない。
「パラ実の野球ってすごく過激だけど皆楽しそうだなぁ。野球と言えばパラ実っていうのもわかるかも」
「野球は盛り上げるのも楽しいのですっ。実況解説が居なければ兼務しそうな勢いですよー」
「あたし……もう少し地球の野球勉強しても良いのかな?」
「教えてあげますです! 例えばホームランだと……」
 歩はひなに、球種や用語の解説を受けた。
 ホームラン、本塁打とも呼ばれるこの打球は野球に馴染みの薄い人でも通じる一番分かりやすい点の取り方だ。ホームランを打てば自身と出塁している船首分の得点が加算されるだけでなく、相手チームに精神的なダメージを与えることもある。
 ホームランには試合をぶっ壊す力があるのだ。

 巡が最後の1球を振りかぶると、背後で雷が落ちた。いつか誰にも取れない魔球を投げるのが、巡の夢である。パラ実の人々と野球をするのが夢だった彼女は、去年の生き残りであるラルクに残りの力をすべてぶつけることに決めた。
「退場にならないなら、力いっぱいなげちゃうんだからね!」
「うおおおお!! 気合いだあああああああああ!!!」
 ラルクとてそれは同じ! 日頃の修行の成果をこの試合、いや死合で発揮したいところ。目に見える電撃をまとった白いボールは度直球ストレート、相手からの挑戦には全力で答えるのが礼儀!
「絶対に……うぉぉ!! 負け、ない、ぜ!!!!!!!」
 野球のバットは焦げ付き、異臭を放っている。くの字を描いて回転を止めないそれを、怪力の籠手の力を借りて思いっきり空に飛ばした。
「うっしゃぁあああああ!!! 場外ホームランだ!!!」
 武尊が2塁に走るのを見て、自分もバットを放り1塁に急ぐ。額の汗をぬぐいながらホームベースを踏もうとして優梨子と目があった。

「残念でしたねー♪」

 走り出したラルクを見て、優梨子はファーストミットに隠していたデリンジャーの引き金を引いた。左ひざを打ち抜かれバランスを崩すも、まだ闘志を崩さないラルク。這いずってでも出塁しようと、地面に爪を食いこませて前に進もうともがく。
「ランナーさんを殺害しちゃえば相手の得点力を落とせますし、手っ取り早いですよね♪」
 馬乗りになり、奪魂のカーマインでラルクを射殺しようとした優梨子はうっとりとした表情をタイタンズに向けた。
 こ、こんなところで……!!! 死んじまう訳にはいかねぇんだよ!!!
「ストーップ!! 殺しはダメネ!」
 キャンディスの仲裁が入り、まだやれると騒ぐラルクを退場させることでなんとか納得してもらう。優梨子は不満そうだが、もともとの人数が少ないタイタンズには大打撃だ。点数は1−0で現在有利だが、8人の守備では危険が大きすぎる……!! 控えの並木はまだ戻らない。
「あうあう〜、打たれちゃったよ〜」
 ホームラン後に涙の滝を流す巡に、ヴァーナーはいいこいいこと頭をなでていた。ヴァーナーはみんなを元気づけるために作ってきたおにぎりを渡し、元気をつけようと頑張っている。その後の投球はボロボロだったのだ。
「おいしいぐを入れたですよ〜!」
 試しにメイベルが1つもらってみたところ、中にはケーキが入っていた……。ぬるい生クリーム……。
「がんばってたです!!」
 正々堂々、全力で戦ったのだ。何も恥じることはない。
 歩は巡の肩を優しく抱くと、涙と汗で汚れた彼女の顔をハンカチで優しく拭いてやった。


 3回裏、タイタンズは8人のまま試合を続行している。
 監督のアインはふざけた外見に対し意外に博識な男だった。キャンディスに賄賂の宝石を握らせ、優梨子を無理やり退場させると救護テントに向かう。
「容体はどうかね」
「これがパラ実の瞑須暴瑠か。これほど激しいものとは……ラルク選手の出場はドクターストップですね」
 白衣を着て治療をしている本郷 涼介(ほんごう・りょうすけ)は運び込まれる怪我人の多さに絶句している。ナース服を着たクレア・ワイズマン(くれあ・わいずまん)はサクラコの付き添いをしている司に麦茶を配っていた。サクラコは耳の鼓膜が損傷しており、応急処置を施している。
「ふむ。そこのメガネの君、お嬢さんの仇をとらないかね?」
「……こう見えてインドア系でな。スポーツはあまり得意じゃない」
 サクラコの額にぬれタオルを当てながら、ぼろきれの様になった彼女のそばを離れたくなかったのだろう。『汚れたら勿体ない』という理由でお蔵入りした浴衣、心配が当たってしまったな……。
「監督、8人で試合なんて何やってるんですか!?」
「並木さん、ここは救護テントですっ。大きな声はいけません」
「す、すみません本郷さん……」
 ヒールで負傷者の治療にあたっているエイボン著 『エイボンの書』(えいぼんちょ・えいぼんのしょ)はびっくりしている。彼女と目が合うと、並木はバツが悪そうに目線を反らした。
「落ち着け、プロデューサーとして経験豊富なわしがいれば絶対に負ける事などない」
「控えは自分です、出場させてください……っ」
 その時、アインに詰め寄る並木の影に別の大きな影が重なった。自分の肩に大きな手が乗せられ、振り向くと吉永 竜司(よしなが・りゅうじ)が野球のユニフォームを着てバットを担いでいる。

「ピンチに駆けつけるのがイケメンの仕事だぜェ」

「おぬし、遅いぞ」
「吉永先輩!」
 竜司はヴァルキリーの集落 アリアクルスイド(う゛ぁるきりーのしゅうらく・ありあくるすいど)にウィンクをして、完全に無視されていたが自分がイケメンのため相手が照れていると信じて疑わなかった。
「オレぁ、少年野球やってたんだぜ、負けるわけがねぇ。だからなぁ、おめぇは必ず弟子入り成功させろよなぁ」
 それだけ言うと広い背中を見せ、さっさとテントから出て行ってしまった。入れ替わりに浅葱 翡翠(あさぎ・ひすい)がおそるおそる入って来て、並木の前に立った。
「あ、あなたは……」
「やっと会えた……! 以前、一方的なことを言ってしまって申し訳ないと思っていて……。弟子入りの噂を聞いて、マネージャーとして助っ人に来ました」
「本当ですか、助かります!!! ……自分もあの時は思い込みで突っ走っていたというか、やっぱり間違ってたのかな。って考える時もあって、失礼な態度をとってしまってすみませんでした」
 並木は、翡翠の言っていたのは実際正しいと思っている。パラミタにきた初日、学校探しをしていた時は未契約だった。その状態でもなぜか銃で撃たれたり、喧嘩をふっかけられたり、魔法でいきなりボコそうとする人がいたり……色々あったなぁ。あの日の印象が強すぎて、パラ実は逆に平和に感じている。
「はい、麦茶だよ! 熱中症に気をつけてね」
 ナース服のアリアクルスイドがくれた麦茶を翡翠の分と2つもらう。その時、翡翠は「あっ」という顔をしてテントから出ていくと九条 葱(くじょう・ねぎ)九条 蒲公英(くじょう・たんぽぽ)を連れて戻ってきた。
「暑い……。なんなの、落ち込んでると思ったら元気出して」
 外で待たされていた葱はぶつくさと文句を言い、エイボンの書から麦茶を受け取ると美味しそうに一気に飲み干した。並木が涼介にテント内で写真を撮らせてもらえるかと質問すると、許可をもらったためささっと撮影させてもらう。
「あ、そういえばパパが写真取らせてあげてーって言ってましたね。ほら、おねーちゃーん写真取るよー?」
「え、何? ああ、そういえばあの馬鹿が写真云々って言ってたわね」
「じゃ、ハイ・チーズ!」
 こうして、並木はハーフフェアリーの笑顔の写真を撮ることに成功した。去り際、翡翠は思い出したように鞄を探ると並木を手招きで呼び寄せる。
「これ、如月正悟様からプレゼントだそうです」
 翡翠は善意から並木の頭にネコミミをかぶせた。
「……」
「じゃあ行ってきますね!!」
 そして、そのままタイタンズの陣地に向かっていく。何も言えない並木だった。


 『ピーマンがほうじ茶になっちゃうよぅ』と寝言を言っている円の夢を清浄化させようと奮闘していた涼介は、パートナーたちに並木の助けをするように言った。
「じゃあ、私の知ってることから。ヴァルキリーは古王国時代、女王様に仕えていた種族で戦闘が得意なんだよ」
 クレアは葱たちに、熱中症予防に梅干しを入れたおにぎりと麦茶を持たせた。その後、兄の話を聞いて並木の試験の手伝いをしている。
「今はイルミンスールの森に少数住むだけで、ほとんどが内乱で命を落としたんだ。……試験、応援してるね!」
「ここの皆さんも、一見普通の人間と同じような外見ですね」
 本を胸に抱えているエイボンの書は、次に魔道書説明をしてくれた。メガネをかけ、華奢な体躯の彼女はいかにも本が好きそうな雰囲気だった。
「魔道書は、魔術の奥義が書かれた書物をパートナーに貸し与える事によりその力を発揮することが出来ます」
「少し変わった種族なんですね」
「ふふ、そうですね。そのすべてを知るには絆の力が必要となり、絆が深いとその力も大きくなります。こうして人の姿を取ることで皆さんと交流することも出来ますわ」
「ボクも涼介兄ぃのお手伝いするよ!」
 アリアクルスイドはエイボンの書のナース服のすそをくいくいとつまみ、自分も混ぜろ〜とアピールしている。
「地祇は所謂土地の守り神なんだ。だけど、最近ではその本分を忘れて暴れている地祇もいる……」
「神様が暴れちゃったら大変ですね……」
「で、でも! 最近はその暴れてた地祇も改心したらしいんだ。だからさ並木さんも地祇だからって嫌わないであげてね」
 心得ました、と並木はにっこり笑った。
 その後、せっかくだからとナース服姿の3人を一緒にカメラにおさめる。デジカメのデータを後で送ると約束し、並木は一度自陣に戻ることにした。