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ネコミミ師匠とお弟子さん(第3回/全3回)

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ネコミミ師匠とお弟子さん(第3回/全3回)

リアクション


第2章:ゆるフワ愛され系 VS 栄光の波羅蜜多タイタンズ


 今回発表された選手は以下のとおりである。肉球愚連隊の3は2名が担当しているが、これはファースト担当者が2名ということで、細かいことは気にせず、考えず、感じ取ってほしい。打順を考慮した時に妙な試合展開に感じる時もあるだろうが、それは君の勘違いだから安心してほしい。


【波羅蜜多タイタンズ】
1 先発:ナガン ウェルロッド
  抑え:ルイ・フリード(るい・ふりーど)
2 夢野 久
3 国頭 武尊
4 ラルク・クローディス
5 ガイウス・バーンハート(がいうす・ばーんはーと)
6 椿 薫(つばき・かおる)
7 姫宮 和希
8 ルルール・ルルルルル(るるーる・るるるるる)
9 弁天屋 菊(べんてんや・きく)

監督:アイン・ペンブローク(あいん・ぺんぶろーく)
控え:
笹塚 並木


【肉球愚連隊】
1 先発:七瀬 巡(ななせ・めぐる)
  中継:秋月 葵(あきづき・あおい)
  抑え:鬼崎 朔(きざき・さく)
2 ジーナ・フロイライン(じいな・ふろいらいん)
3 テディ・アルタヴィスタ(てでぃ・あるたう゛ぃすた)/藤原 優梨子
4 林田 樹(はやしだ・いつき)
5 イングリット・ローゼンベルグ(いんぐりっと・ろーぜんべるぐ)
6 変熊 仮面(へんくま・かめん)
7 黒乃 音子(くろの・ねこ)
8 桐生 円
9 風森 巽(かぜもり・たつみ)(怒荒)

監督:大江戸ゴビニャー
チームドクター:
緒方 章(おがた・あきら)
ミュリエル・クロンティリス(みゅりえる・くろんてぃりす)
合身戦車 ローランダー(がっしんせんしゃ・ろーらんだー)

控え:
スカサハ・オイフェウス(すかさは・おいふぇうす)
エヴァルト・マルトリッツ(えう゛ぁると・まるとりっつ)
朝倉 千歳(あさくら・ちとせ)
にゃんくま 仮面(にゃんくま・かめん)
セイ・グランドル(せい・ぐらんどる)

私設応援団:
久世 沙幸(くぜ・さゆき)
ブラッドクロス・カリン(ぶらっどくろす・かりん)
七瀬 歩(ななせ・あゆむ)

マネージャー:
アルメリア・アーミテージ(あるめりあ・あーみてーじ)
レキ・フォートアウフ(れき・ふぉーとあうふ)
チムチム・リー(ちむちむ・りー)
ジュリエット・デスリンク(じゅりえっと・ですりんく)
ジュスティーヌ・デスリンク(じゅすてぃーぬ・ですりんく)
アンドレ・マッセナ(あんどれ・まっせな)
岸辺 湖畔(きしべ・こはん)

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 砂漠の国に生まれ育ち、野球のルールに詳しくないエース・ラグランツ(えーす・らぐらんつ)でもメンバー表を見て違和感を感じていた。ルカルカ・ルー(るかるか・るー)が並木の応援に行くと聞き、道中ダリル・ガイザック(だりる・がいざっく)に基礎的なルールは教わっていたのだが……彼が聞いていたのは野球のルールだった。
「オイラ、かちわり氷をいっぱい作ってきたよ! ちめたぃ〜」
 クマラ カールッティケーヤ(くまら・かーるってぃけーや)はビニール袋に入れた氷をクーラーボックスに詰め、エオリア・リュケイオン(えおりあ・りゅけいおん)と一緒に熱中症対策につとめているようだ。
「皆で冷えひえと涼を取りましょう。うちわも多めに持って行きましたし、色々な方に使って頂ければいいですね」
「アイスバーも入れてきたよん。チョコバーも冷やしてあげよっか?」
「わっ、よよしく☆ 1個あげるねっ」
 ルカルカが嬉しそうにいくつかのチョコバーを手渡すと、クマラはそのうちの1つをもらいムシャムシャと食べ始め、残りを丁寧にボックスの中にしまった。
「お、ルカルカ。並木ってのはあいつじゃねぇのか」
 上空からルカルカの顔みしりを探していたカルキノス・シュトロエンデ(かるきのす・しゅとろえんで)は、並木の姿が見えたことを報告している。礼を言うとルカルカはそーっと並木の背後に回り込み、ふわりと目隠しをした。
「どわっ!?」
「なーみきん♪」
「あ、ルカルカさんかぁ。とと、今日はお友達がたくさんいらっしゃいますね!」
 エースに日記帳を今でも使っていることを告げ、会ったことのあるパートナーに頭を下げる。夏侯 淵(かこう・えん)に挨拶をしようとしたところで、性別が分からずどう呼べばいいものか迷ってしまった。
「初にお目にかかる並木殿、魏国の武将をしておった夏侯淵だ。ルカの相方として現世に呼ばれた。以後よろしく頼む」
「パラ実の笹塚並木です。えと……」
 髪型と背格好だけ見ると淵は少女のようにも見えた。しかし、自分も男性に間違われやすいため、並木はストレートに性別は聞けずにいる。ピンときたメシエ・ヒューヴェリアル(めしえ・ひゅーう゛ぇりある)は助け舟を出してやった。短期間でパラミタに来た地球人に対しあまりいい感情は持っていなかったが、エースの知り合いということで気が向いたのだろう。
「並木さん、淵はこう見えて男性なのだよ。こう小柄だと少女のようにも見えるがね。……しかし野球と言うのは異種格闘技系のスポーツなのかね?」
「ちみっこ言うな。あー、今回は野球がベースの違うスポーツらしいぞ」
 

「並木よ、支援としてカメラを貸してやろう。様々な補助機能込み込みの最新式デジカメだ!」
 突然、木の上から毒島 大佐(ぶすじま・たいさ)の声が響いた。並木が見上げると太陽を背にして腕を組み、美しい黒髪を風に揺らしている。
「因みに値段は日本円で数十万するから壊すなよ!!」
 シュタッと地面に着地し、俺様な態度を崩さずデジカメを相手の胸へ押し付けた。
「高っ……、そんな高価なもの借りられませんよぉ」
「いいからっ!! 素人でも写真集が出せるレベルの写真が撮れる優れものだ!!」
 少しおくれてやってきたプリムローズ・アレックス(ぷりむろーず・あれっくす)は、エースからひまわりとオレンジのガーベラ・薔薇で作られた小さなブーケをもらっていた。
「あ、ありがとうございます。わあ、素敵な香り」
「俺もデジカメ持ってるけど……」
「えっと、まだ言わないであげてください……」
 毒島に無理やりカメラを押し付けられたが、今回は16種族の笑顔の写真を撮る目的もあるのでそう悪い話ではない。毒島は「ゴビニャーに紹介すること」「全裸マントと勝負するチャンスを作れ」を条件に出し、並木はどちらか片方は実現させる努力をすると約束した。
「知識は蒙昧たる闇を照らす光、会うのと同程度に知識も必要だ」
 ダリルは並木が地球に来た時と同様に、ルカルカとまとめた16種族のレポートを渡そ……うとした。なぜかタイトルが『パラミタ種族99の謎』になっている。
「いつのまに表紙を……」
「さっき、ささっとね♪」
「あー……帰宅後に復習に使ってくれ、タイトル無視で」
「ちゃんと99にしたのにー」
 適当にルカルカをなだめながら、ダリルは剣の花嫁の説明を始めた。プリムローズ、エオリアも同種のためちょうどいいと思ったのだろう。
「種族の特徴ですか。光条兵器の鞘だと思うんです。僕たち」
「『花嫁』でも、男性がいるんですか?」
 プリムローズなら分かるが、並木はその辺が分からないようだ。エオリアとダリルは顔を見合わせて苦笑している。
「女性型が多いので花嫁と呼ばれる事には個人的に抵抗がありますね。平和で温和なひと時が1番好きですけど、これは個人的なものかも」
「そして古代王国の生物兵器。星華は同族の特別型だな」
 ダリルが光条を左手の甲から展開してみせると、プリムローズも両手斧を出して見せた。毒島は満足そうにうなずきながら、巨獣の大腿骨を並木にぽんと放った。
「我の花嫁、もとい剣の花嫁を偶に人形とか、兵器扱いする奴が居る。バットが折れたらこれを使うが良い!」
「……嬉しいような、恥ずかしいような事をさらりと言われた気がします。剣の花嫁と言うのは、光条兵器の守護者たる人造人間の総称だと私は考えています」
 ふむふむ、と並木はメモをとっている。せっかくなので他の種族にも話を聞いてみることにした。エオリアからもらったスポーツドリンクを飲んでいるクマラに質問してみる。
「オイラのこのぷりちぃな様子を撮ってっ☆」
「はい、チーズ! ありがとうございます! あの、魔女の特徴も教えていただけますか?」
「細かいことは、気にしないとか? 常に前向き、のほほん楽天家が多いとオイラ思う〜」
 ざっくりした説明だが、なんとなく雰囲気は伝わった。続いてドラゴニュートと吸血鬼の説明を頼んだ。
「俺らは、街じゃあんま見ねぇな。自然の中で生きる奴が多いし
で、繁殖がままならない……ま、モラトリアムも悪くねぇし?」
 カルキノスは成体の手前で脱皮を止めているらしく、人間サイズの生活を楽しんでいるそうだ。今回は肉球愚連隊の数が多いこともあり、エースたちと一緒に波羅蜜多タイタンズ側の応援をすることにした。
「吸血鬼の特徴かね……。長寿種族だから生活リズムや考え方で急激な方向転換が苦手だろうか。それと『しばらく様子見』であえて時間をかけるという事もままあるね」
 メシエは蛮族が白線を引く様子を珍しそうに動画におさめていた。この暑い中、試合をしたがる選手は正直すごいねぇ……。感心してしまうよ。
「地球人とは時間感覚が大分違うだろう。あと、淵も元は地球人だ」
「あ、俺? 生前の俺の事は歴史書等を適当に読んどけ。英霊全体は知らんが、ルカとの契約で意識が戻ってこうして蘇った」
 淵はクマラにポニーテールをいじられながら、適当に英霊の説明をしていた。メンバー表があまりにも偏っているため、ダリルが分析、淵がボールボーイの協力を申し出てくれた。
「並木ん、師匠がどんな事を掴んでほしいか……考えてみてね♪」
「死合の方も頑張って下さいね」
「ご期待にそえるよう、頑張りますっ」
 並木はルカルカとプリムローズに激励され、こくりと頷く。その後、他の種族の写真も撮らせてもらい、とりあえず自陣まで案内することにした。


「しかし見るからに格闘技なのだけれどね……?」
 タイタンズの選手たちに顔見せし、練習風景を見学した後もメシエは首をかしげていた。本当の野球とはだいぶ違うらしいが、エースは日本の野球をテレビで見たことはあるらしい。その時に『ホームランを打った選手はプレゼントをもらえる』というのを覚えていたため、女性用に花束を用意していたのだ。そのうちの1つはプリムローズの腕の中にある。
「タイタンズには……ジェイダス様等身大人形を用意したぜ」
「エースそいつぁ……。まぁ、頑張れよ〜」
 博識なカルキノスは、肉球愚連隊チーム用のゴビニャー先生風トラ猫ぬいぐるみの方が用途としては正しいと思ったが黙っていてあげた。全部がそうと言うわけではないが、ホームランでもらったぬいぐるみは客席に投げることがあるためジェイダス人形では困る時もありそうだ……。
「おしぼりタオルもいっぱい作って冷やしてきました。皆さん、塩分もきちんと取ってくださいね〜」
 エオリアはマネージャーのいないチームの世話を焼いている。肉球愚連隊は即席チームのくせに、マネージャー7人にチームドクターまでいるのだ。こうして気を使ってくれる人材はありがたかった。
「ルカも練習手伝うよ〜☆」
 10人程度しかいなかったタイタンズ側も、大分にぎやかになってきた。


 グラウンド整備にはもう少しかかるらしい。ルカルカ達を案内した後、せっかくなので、並木は他の種族の写真を撮らせてもらおうと辺りを散歩することにした。
 夏の青々とした木々の木陰で如月 正悟(きさらぎ・しょうご)武神 牙竜(たけがみ・がりゅう)が、お互いのパートナーを連れて弁当を広げている。正悟は根回しを利用して自身のクリーンな政党の知名度をアップしようとしていたが、ゴビニャーのマネージャー軍団にぼこぼこにされそうになったためネコミミの普及に切り替えたようだ。
「こんにちは、お疲れ様です。パートナーさんの写真を撮らせてもらってもいいですか?」
「並木、弟子入り試験だってな。噂は聞いてたぜ!」
 牙竜は情報通信の力で弟子入りの内容を知っていたようだ。リリィ・シャーロック(りりぃ・しゃーろっく)武神 雅(たけがみ・みやび)に並木を紹介し、座れるスペースを作ってくれた。
「今、ピキーンと来た! ちょっと、血煙爪アートのモデルになってくれない?」
「モデル?」
「種族の説明と写真でお礼するから!」
「はぁ……どうぞ」
 血煙爪(チェーンソー)アートとは、最近リリィがはまっている彫刻の一種だ。丸太から像を掘り出し野球の優勝トロフィーを作ってくれた。
「ハイ、出来た!」
「これは、自分でしょうか? あ、バット持っていますね!」
 リリィが作ったトロフィーには、左手にボール、右手にバットを持った女性が付いている。削っている間、恍惚とした表情を浮かべていたのが若干心配だ。
「とと、説明ね。有名なヴァルキリーだとペガサスに乗ってる有翼種の人がいるわ。私の場合は翼がないタイプのヴァルキリーね
その内、翼が生えるかもしれないけど」
 正悟が後ろからリリィにネコミミをつけようとして、バーストダッシュからの高速ストレートパンチをくらった。信念で雅にネコミミを付ける。正悟を殴ったらすっきりしたのか、雅も付けるならとリリィも装備していた。
「で、今みたいに種族スキルのバーストダッシュのおかげで一応空は飛べるよ。牙竜はよく、空中戦でアクロバティックな動きで戦うことが多いよ。私もだけどね♪」
 雅はネコミミを珍しそうにいじっていたが、興味がなかったのか付けたままにしていた。それよりもリストに自分と小早川 真由美(こばやかわ・まゆみ)の種族である『強化人間』がないのが気になる。
「私は雅。牙竜の自称姉だ。……私は君と同じ地球人だった。過去形なのは自由機関と言う組織にいろいろ弄られてな。強化人間という特殊な存在になったのだ。自由機関について、気になるか? 気になるか? ん?」
「……この試験リスト、強化人間は入ってないわよ? お師匠さん、何も言ってなかったの?」
 真由美は雅の話が長くなりそうな雰囲気を察し、種族のリストに自分たちが入っていない訳を問いただした。正悟が光学迷彩を使って真由美にネコミミを付けていたが、相変わらずだ……とあきれながらも好きにさせてやる。
 ……しかし相変わらずネコ好きねぇ。
「すみません、師匠からは16種族としか聞いてなくて……」
 ゴビニャーは強化人間の存在を噂では聞いていたが、人工的に作られた種族の知識を得るのは難しいと考えていた。そのためパラミタに馴染みのある種族に限定したようだ。
「強化人間になったときに、もっとも強化されたのは胸だな。どのようにかと言うと……」
「……」
 方法を聞いて、牙竜と会うときは誰かほかに人がいる状態で会おうと思った。真由美もジト目で牙竜を見ている。
「まさかとは思うが、信じたか? 純情だな」
 カラリと笑う雅の笑顔で、女性陣の疑いは払しょくできただろうか……。とりあえずその笑顔を写真に撮らせてもらった。
「じょ、冗談と真実を入れ混ぜてみた。真実を見抜くのも必要だぞ」

「よしっ、出来た! おっぱい党特製18種族リストだ!!」
「おっぱい党……また妙なの作って……」
 エミリア・パージカル(えみりあ・ぱーじかる)は正悟のリストよりなぞの政党を心配しているようだ。突っ込みのため鈍器で殴ると静かになった。もう口で言っても分からないだろうし。


○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ● 
☆如月正悟18種族リスト


ヴァルキリーと守護天使は羽がある宗家と分家みたいなもの。
機晶姫は(その人にとっての)萌系ロボ。
魔女は鍋で強くなる。
ゆる族は失敗したマスコットキャラクター。
シャンバラ人は超シャンバラ人にはならない。
剣の花嫁は契約してもリア充にはなれない。
吸血鬼は闇属性のスキルが使える。
ドラゴニュートは子龍だそうで。
英霊は昔の人。
アリスは秋葉原に多そう。
獣人はケモミミが生える。
ハーフフェアリーは人と精霊のハーフ、地祇は性質が悪い。
魔道書は本だか人だか微妙なところ。
精霊、対応属性には強い。
あと新種族で、強化人間はニュータイプじゃない。
田中は、フラグと弄られ属性。

○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ● 


 雑だよ!!!

「って、ちょっとそれあながち間違ってはない気はするけどちゃんと説明しなさいよ!」
「このリストの【種族:田中】ってなんだよ! 碌なこと教えない奴だ」
「真面目な顔してボケ倒すから、この子は」
 しかし、殴られた正悟は青っぽくなっていて動かない。牙竜は正悟が他に何か怪しいものを持っていないかチェックしたところ、【TANAKA】と書かれたレポートを見つける。


○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ● 
☆野生の田中について


・弄られやすい
・面白いように罠にはまる
・息をするようにフラグを立てる
・胸にこだわりがある
・この事件の犯人は田中

○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ● 


 並木は、田中って日本じゃメジャー級の名字だけど大丈夫なのかと心配になった……。エミリアは立ちくらみがしたようで真由美に支えてもらっている。真由美はエミリアに苦手意識を持っているが、美味しいご飯を作ってくれるため恩義を感じているのだろうか。
「レポートによるとこんな所だな……パラミタで確認されてる種族の田中は俺の他にもいるようだぞ。まぁ、俺は巨乳派じゃないけどな!!」
 則天去私でフルボッコされた正悟はコミカル補正がなければ死んでしまうところだった。
「それはそうと、オマエの所のお師匠さんは種族を調べさせてる目的は別にあると思うぜ。ま、偏見持たずに自分で考えて行動しろよ」
「すみません、この線より近づかないでください!!」
「正悟といい、男どもときたら……私に対する嫌がらせかー! おっぱいおっぱい言ってるならしんでしまえーっ!」
 ……え、何これ。俺を見る女性の目が冷たいんですけど……。


 ちなみに、正悟は近くにいた優梨子に身柄を引き渡された。