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【蒼空のフロンティア秋祭】秋のSSシナリオ

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【蒼空のフロンティア秋祭】秋のSSシナリオ
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第2章 なんとなく奥へ

「入り口は閉じちゃったし、奥へ進むしかないよね。
 こういうのは、最後まで行ければ元に戻れるって、相場が決まってるんだよ」

 るるは切り替えの早い女だった。
 人の体であれば体重を気にする必要はない。あんパンを囓りつつ遺跡の中を進んで行く。

「ああっ、食べ方が汚い!  
 何度言えば分かるのだ! もっと魔法少女らしくしなさい!」

「そう言われてもな〜。
 あ、じゃあこれでどうかな?」

 オットーのダメ出しに、るるは魔法少女に変身した!

「わー、魔法少女もなかなかかわいく……ないよ、オットーさんの体じゃ……」

「失礼な! もっとこう!」

 オットーはかわいらしいポーズをとってみせるが、
 パワードスーツにスカーミッシャーレギンス、ノクトビジョンを装備したルースの体では、ただただ不気味なだけだった。

「なんでこんなピンポイントに怪しい格好をしているのだ!」

 オットーは、恥ずかしさから『カモフラージュ』で岩陰に隠れた。

「他に役に立ちそうな技はないかな」

 なんとかしてゴブリンに有酸素運動をさせたいるるは、『至れり尽くせり』を使ってみた。
 そうして分かったことは――

「あなた、あんパンがほしいの?
 うーん、確かにアメとムチは大切だよね。その分、ちゃんと運動するんだよ」

 るるは、あんパンをちぎってゴブリンに投げてやった。

「ゴブッ!」

 あんパンのかけらにがっついたゴブリンは、そのおいしさの虜になった。
 そして、すっかりるるになついたようだ。

「こうだよ、こう!」

「ゴブッ!」

 るるの動きを忠実に真似るゴブリン。

「いける……いけるよ!」

 るるは、自らのダイエット作戦に希望を見いだした。

「ななななー!」

 その時、突如ミケが躍り出た。

「敵さんのお出ましみたいじゃ〜ん」

 光一郎は、光るはたき『ラスターダスター』を構えた。