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【蒼空のフロンティア秋祭】秋のSSシナリオ

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【蒼空のフロンティア秋祭】秋のSSシナリオ
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リアクション

第3章 強敵出現?

「……なんかおかしくね?」

 通路で待ち受けるヘビやコウモリ、サソリといった生き物の様子に、
 光一郎は違和感を覚えた。

 ヘビは噛みついてこようとせずに尻尾を振り回しているし、
 コウモリは体をくねらせて地面を這いつくばっている。
 サソリに至っては、壁を登ろうとして落っこちてくるだけだった。

「普段のナナならこの現象を説明できる気がするのですが……
 今はゴブリン脳なので分かりません。悔しいです」

「あー、そっか」

 俯くナナの隣で、アルジャンヌはポンッと手を打った。

「こいつらも入れ替わってるんだ」

「どういうこった?」

 光一郎が、光る箒で敵をお掃除しながら尋ねる。

「だーかーらー、俺たちと一緒だって。
 あのヘビの中身はサソリ、コウモリの中がヘビで、サソリがコウモリだろ?」

「なるほどねぇ。こっちにとっちゃ好都合だな」

 ここは一ついいところを。
 そう思った光一郎の前で、ミケが二本足で立ち上がった。

「なな!」

(あたしはディーヴァ! 敵が現れた今こそ、みんなの魂を震わせる時だわ。
 『ファン(ネコ)の集い』でコウモリを一網打尽ね!
 コウモリってネズミにも鳥にも似てるし……じゅるり)

 しかし、今のミケはミケであってミケではない。
 『ファンの集い』の代わりに、『則天去私』が発動。
 ミケの拳が、敵を吹き飛ばした。

「な……?」

(あれ、おかしいわね……まあいいわ。
 あ、あんなところにボールが!)

 ミケは、丸まったヘビを転がしながら、通路の先へと消えていった。

「ナナの身体があのようなコトを。不思議な感覚なのです」

 ナナ本人はそんなことを言いながら、
 ちょっとはしたない行動をする自分のことを見つめていた。

 そんなことはつゆ知らず。

「なななー!」

(ナナ様をお守りするのが拙者の役目!)

 逢はミケのお尻にしがみついた。

(ああっ! ナナ様の柔肌に爪が食い込んで……!
 申し訳ないでござる!
 しかし、これがナナ様のボディ……はっ! 僥倖だなんて思ってないでござるよー!)