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魔女と傭兵と封じられた遺跡

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魔女と傭兵と封じられた遺跡

リアクション


プロローグ

「はぁ……なんだか寂しいですね。ラセンさん」
 ニルミナスの村。ユニコーン、ラセン・シュトラールにミナホ・リリィ(みなほ・りりぃ)はそう話しかける。藤崎 穂波(ふじさき・ほなみ)が遺跡都市アルディリスに向かい、その補助として熾月 瑛菜(しづき・えいな)アテナ・リネア(あてな・りねあ)などの村に関わる契約者たちが同行しているが、基本的に荒事には向かないミナホはお留守番だった。
「……あの、もしかして今ため息つきました?」
 ラセンの様子からそんな感じを受け取ってミナホは言う。とある理由からミナホのことを初期は苦手としていたラセンだが、それが慣れによりある程度克服した今は、残念さばかりが気になっていた。

「ほぉ……ユニコーンが村に住み着いているのですか。流石パラミタ。面白いですね」
 残念モードのミナホとそれに付き合っているラセンのもとに、村の外からやってきたと見える中年の男性がそう声をかける。
「えっと……観光客の方ですか?」
「ええ。地球からやってきました」
 ミナホの質問に男性は礼儀よく答える。
「そうですか。ようこそいらっしゃいました。私はこのニルミナスの村長を務めさせて頂いております。ミナホ・リリィです」
 それにあわせるようにミナホも村長モードで観光客だという男をもてなす。
「村長さんでしたか。その若さで村長とはさぞかし優秀なのですな」
「いえ……私なんてまだまだです。今日も村にとって重要な案件があるのに役に立たず留守番ですから」
 微妙に残念モードを覗かせながらミナホはそう言う。
「ふむ……よく分かりませんが、そうであるならもしかしてミナホさんは今日時間がありますか? もしよろしければこの村を案内してもらいたいと思ったのですか」
「案内ですか?……そうですね」
 男の申し出をミナホは考える。本来なら開校の準備で忙しい時期だが、今回は先の遺跡都市の関係でその手の仕事は休みだ。村長としての仕事も今は特に差し迫ったものはない。
「私なんかでよろしければ」
「ダメ元で行ったのですが……いやはや本当に村長さんに引き受けてもらえるとは」
 驚いた様子を見せて男は嬉しそうにそう言う。
「むしろ私なんかで本当にいいのか自信はありませんが……精一杯案内させていただきます」

 そうして穂波たちが遺跡都市に言っている間を見計らわれてミナホは一人の男に村を案内するのだった。