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【マスター合同シナリオ】百合園女学院合同学園祭!

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未来のタイムマシン体験・3

【シャンバラ国軍総司令】金 鋭峰(じん・るいふぉん)との行動を希望する、
董 蓮華(ただす・れんげ)に、
パートナーのスティンガー・ホーク(すてぃんがー・ほーく)が言う。
「警護は通常複数で行う。
一人でってのは非常識だから、蓮華には邪魔かもしれんが俺も行くぞ」
「うん、わかってる。ありがと」
蓮華はうなずいた。

複数の教導団員に誘われていた鋭峰は、
蓮華やスティンガーはじめ、団員たちと行動を共にする。

大好きな鋭峰と一緒でドキドキする蓮華は、
いろいろ案内しつつ、警護もきちんと行おうとする。
(団長は私の気持ちなんかお見通しでしょう)
蓮華は、鋭峰の横顔を見るが、
鋭峰はいつも通り、感情を表に出さない。
鋭峰は恋愛に関しては朴念仁なので、意外と気づいていないようだった。

「あ、あそこが珍しい体験をさせてくれる展示です。
未来から来た桜井校長とラズィーヤさんのご息女が、
タイムマシンを作られたそうですよ」
「タイムマシンか……」
鋭峰は眉間にしわを寄せた。
「体験してみませんか?」
「ああ。様々な状況をシミュレーションすることは、
指揮官にとって重要なことだ」
鋭峰は頷いた。
「非常に興味深い」

★☆★


未来の世界は、荒廃していた。
鋭峰と蓮華は、
世界の存亡の危機に立ち向かうため、軍事作戦を共にしていた。

多くの銃弾が飛び交い、イコンが撃墜されていく。
鋭峰の指揮の元、蓮華は重要任務についており、
常に、緊迫した状況にあった。

ドラマチックな戦争映画のような光景が、
ひたすら広がっていた。

★☆★


「団長、そんな未来にならないようにしましょう!」
「ああ、もちろんだ。
ああいった状況に陥らないよう、常に備えるのが国軍の務め。
君も、今後一層、励むように」
「はい!」
教導団員として、蓮華は最敬礼した。



「俺も体験できるか?」
スティンガーが、小ラズィーヤに訊ねる。
「もちろんだ」
外見は幼くとも、子ども扱いはせずに、
スティンガーは、自分の気になっている未来について訊ねる。
「俺の最初の相棒が死なずに済んだ世界、なんてのもあるんだろうか?」
「……可能性としては」
小ラズィーヤは肯定した。

★☆★


スティンガーと、最初のパートナー、
アメリカ人の青年ジョージは、
軍人として戦っていた。

2人は息のあった相棒として、
歴戦を潜り抜け、各地で活躍していた。

つかのまの休息。
ジョージが、ブランデーのボトルを、スティンガーに投げてよこす……。

★☆★


「……」
タイムマシンから出たスティンガーは、
しばらく、タイムマシンの方を見つめたままだった。

「並行世界というものがある。
私もまた、多くの『遺伝上の母』を持っている。
桜井静香が宦官になった世界、そうでなかった世界。
様々な世界が同時に存在している。
だが、お前は、
今のパートナーとともにこの時間軸を歩んでいくんだろうな」

スティンガーは、小ラズィーヤに強く頷く。

「ああ。少しでも、
あいつが幸せな未来があるんなら、ほっとしたよ。
俺はこの世界を全力で生きよう」