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【マスター合同シナリオ】百合園女学院合同学園祭!

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未来のタイムマシン体験・2

杜守 柚(ともり・ゆず)は、
片思いしている相手の高円寺 海(こうえんじ・かい)を誘って、
学園祭へとやってきた。
「華やかで楽しそうな雰囲気ですねっ」
「ああ」
いつもどおり、クールな返答だが、海も学園祭の雰囲気に、
どことなく楽しそうなのが伝わってくる。

「未来が少し見えるタイムマシン体験が出来る所があるみたいですね。
えっと、理科室、理科室っと」
理科室の扉を開けた時、
小ラズィーヤが、柚と海を見て溜息をついた。
「またデート目的の奴か」

「ち、ち、ち、違いますっ!」
「いや違う」
慌てて否定して真っ赤になる柚だが、
海は普通に返答している。
(ち、違うけど、違うんだけど、
でも、海くんも、そう言われたからって、特に嫌じゃないんだよね?)
柚は、ドキドキしながら、海の様子をうかがう。

「なんだ、違うのか。二人の将来が見たいとかいう奴らがやたら多いからな……」
柚は小ラズィーヤの発言に、
近くにあった機材にぶつかった。
「どうした、大丈夫か」
海が訊ねる。
「だ、大丈夫ですっ」
(ちょうどそんなこと考えてたなんて言えないです……)
柚は目をぐるぐるさせながら顔を覆う。

(確定してる未来じゃなくても傍に海くんがいてくれる未来が見れたら嬉しいです……。
告白とかまだ無理ですけど。
今は友達の関係を壊す勇気はないです……。
頑張れば傍に居れる未来もあるかもしれないって事ですよね?)

未来を見てみる前に、柚は海に聞いてみる。
「海くんはどういう未来を目指しているんですか?
バスケの選手とかでしょうか?
もしかして体育の先生?」
夢を聞かれ、海は真面目な表情で言った。
「オレは、シャンバラにプロバスケットボールのリーグを作りたい」
「バスケットリーグ?」
「そうだ。契約者は、一般人との身体能力の差で、普通の試合に出場できないからな。
契約者の、契約者による、契約者のためのプロバスケットリーグを作りたいんだ」
「わあ、すごい壮大な夢ですね!」
「柚は、どんな未来にしたいと思ってるんだ?」
「私はお嫁さんと雑貨屋さんになってみたいです。
どっちも大変だと思うけどそれ以上に楽しそうで憧れます……。
好きな事が仕事に活かせるのって理想ですよね!」
「ああ。そうだな」

そして、2人は、それぞれ、タイムマシンで未来の世界を見た。
未来は、それぞれにとっての理想のものだった。

★☆★


雑貨屋の切り盛りをする柚は、
結婚式の準備をしている。
今日は、柚の結婚式なのだ。

やがて、ウェディングドレスに着替えた柚は、
結婚式に向かう。
隣にいる夫の姿を見ようとしたところで……。

★☆★


「あ……」
タイムトラベルは終了した。

(あれが海くんだったらいいのにな……)
結婚式の様子を思い出しながら、
柚は、海の横顔を見つめるのだった。