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リアクション
【辻永 理知(つじなが・りち)の一日】
「あ〜! 急いで朝食作らなきゃ〜!!」
朝から慌しい理知。どうやら時間がないようだ。
パンを焼いているうちに、夫である辻永 翔(つじなが・しょう)を起こしに行く。
起床した翔と一緒に朝食を取り、コミュニケーションをとる二人。
翔が出かけるときは恥ずかしげもなく、いってらっしゃいのちゅーをした。
からの身支度のため、またも慌て始める彼女。しっかりとしていて、どこか抜けている人物のようだ。
昼頃、そこにはイコプラショップで働く理知の姿があった。
世話しなく出入りするお客様全員に、絶え間ない笑顔を浮かべて接客している。
その甲斐あってか、小規模なお店の割りにお客さんはそこそこ入ってきていた。
―どうしてここ(イコプラショップ)で働いているんですか?
「いつか、自分のイコプラショップを作るのが夢なの! だから、今はここでしっかりと勉強してるんだ!」
その言葉に偽りはない。接客だけでなく、商品の陳列の仕方、そもそもの店全体のレイアウトも彼女が考え、構築していた。
この時間帯はどんな客層が多いのか、時期によって売れる特徴がある商品は何か。
その瞳はしっかりと自分の夢を見据えていた。
理知が帰宅してから数時間もしないうちに、翔が帰ってくる。
「おかえりなさい」
「ただいま」
ちゅー
しかしこの夫婦、甘甘である。というかデジャビュが……。
その後は夕食をとって、目覚ましをセットし、就寝。
本当なら、甘い時間でも過ごしているのだろうが、それはまた別のお話である。
これが辻永 理知の一日――
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