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【蒼フロ2周年記念】未来の君へ

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10年経つけど

ミーナ・リンドバーグ(みーな・りんどばーぐ)
自宅でこの10年間の写真を見ていた。

デジタルアルバムにはパートナーや恋人との大量の写真があった。

「色々あったなあ」

ミーナはニヤけながら恋人の真田 佐保(さなだ・さほ)の事を思い出す。
映っているのはクリスマスに二人がキスした写真であった。

「何見てるんですか。 アルバムですか?」

パートナーの魔道書フランカ・マキャフリー(ふらんか・まきゃふりー)がやってきた。

見た目的には幼いフランカであったが、
10年たって、フランカの言葉にも漢字が混ざるようになっていた。

……発音的にひらがなと漢字がどう違うのかは聞かないで欲しい。

「言葉はともかく、フランカちゃんはちっとも大きくなってないよね!」

ミーナの何気ない言葉にフランカは頬を膨らませた。

「フランカは魔道書だからいいんです!
ミーナもおっぱい大きくなってないじゃん!」

「がーーーん!」

落ち込むミーナを見て、
フランカは自分が言い過ぎたことに気がついた。

「じゃ、遊びに行ってきます!」

と逃走してしまうことにした。

「そうだよね……ミーナの胸は月日の流れと無縁……」

落ち込み続けるミーナの周囲が暗黒地帯になっていく。

「ほらほら、ミーナちゃんもこれから真田さんとデートでしょ。
したくしなきゃ」

もう一人のパートナー、高島 恵美(たかしま・えみ)はミーナの髪をなでる。

(そうか! ミーナが大きくならなくても!)

恋人の佐保の胸は10年前より大きくなっていた。
何しろずっと見ているのだ。ミーナには分かる。

「なに、顔赤らめてるんですか?
早く出た方がいいですよ」

ミーナの妄想を知ってか知らずか恵美は微笑んでいる。

「そうだよね! じゃ、行ってくるね!」

ミーナは自宅を飛び出す。
たかが10年、されど10年。色々とあるのだ。