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カリペロニア・大総統の館ガーディアンオーディションの巻

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カリペロニア・大総統の館ガーディアンオーディションの巻

リアクション


 続いて大総統の館4階に到着した一同。
 フロアに着いてみると、すでに明かりがついていて、モモを中心にガーディアン候補者達が立ちはだかる。

「ようこそ4階へ。よくぞ勝ち抜いてきましたね」

 モモの落ち着いた優しい声が響く。
 彼女も一応剣の花嫁。すらりとサーベルを抜き放ち、

「私はシンプルを旨としています。盛り上げは必要ありません。さあ、勝負です」

 と、サーベルを顔前に立てて構えて見せる。
 その挑戦に乗るのは、さきほどティナと綾香に操られる屈辱を味わった悠。

「ここは俺にやらせてくれ。汚名返上だあっ!」

 言うが早いか大剣を上段に構えてモモ目がけて走りだす。しかし、

ずぼっ

「な、うわあああぁぁぁ……」

 悠は落とし穴のトラップにはまり、階下へと落ちていく。

「モモさん。自然でよい演技、ありがとうございます」

 フフフと笑いながら、伊吹 藤乃(いぶき・ふじの)屍食教 典儀(ししょくきょう・てんぎ)オルガナート・グリューエント(おるがなーと・ぐりゅーえんと)が出てくる。

「こんなに簡単に罠にはまってくれるなんて、むしろ彼には好感を覚えるわ」

 オルガナートが手を口元に添える。
 藤乃は冷たい笑みを浮かべながら、

「やはりガーディアンたる者、モモさんと連携プレーができなくてはね。さあ、私のトラッパーを越えて、ここまでたどり着けますかしら?」

 と、挑発する。
 そこでエヴァルトが前に出る。

「よし、トラップは全て俺が引き受ける! おまえたちは俺にかまわず進むんだ!」
「え、エヴァルト! しかし」
「構うな! オーディションとかふざけたお祭りにいつまでも乗ってないで、とっととダークサイズを潰しちまおう!」

 エヴァルトの自己犠牲モード発動。

(よしっ、予想以上にキマッタ!)

 ダッシュと同時にエヴァルトは、

「変身!」

 と、パワードスーツを纏って「蒼空の騎士パラミティール・ネクサー」となる。
 すぐさま藤乃とオルガナートが手を掲げる。
 すると天井から大きな錘が落ちて来て、エヴァルトにのしかかる。

「ぬおっ! フッ、これくらいで……」

 と言ってる間に壁から鎖が飛び出し、エヴァルトの両足を縛りつける。

「あれ、しまった」

 一つ目の罠でいきなり足止めされてしまい、すぐ後に続いた皆は急ブレーキ。

「一個目で終わりかよ!」
「い、いやー、こんなはずでは……」

 エヴァルトは少し気恥ずかしそうにする。
 しかしここにきてサフィと明日香が意外な活躍を見せる。
 二人が飛び出すと、装備してきたトラッパーで、エヴァルトを錘と鎖から解放し、藤乃のトラップを次々に解除してしまう。

「おお! 助かったぜ!」

 エヴァルトは名誉挽回とばかりに藤乃に向き直る。藤乃とオルガナートは顔を見合わせ、

「藤乃。やはり予想はしてたけど……」
「ええ。やはりスキルを持ってる人がいたようですね」

 続いて二人は挑戦者たちを見据え、

「このパラミタ大陸は、しかるべきお方に支配されるべきでしょうね。ゆめゆめお忘れなく!」

 と、敗戦の弁を語る。
 これを機に、一気にモモを攻め落とそうと挑戦者たちは突進する。
 しかし、

「待ったあああああっ!!」

 トライブ・ロックスター(とらいぶ・ろっくすたー)が割って入る。
 トライブはモモをかばうように挑戦者たちに向かい、

「こんな多勢に無勢で妹ちゃんを蹂躙するようなマネは、俺が許さねえ! この階はレフェリーとして、俺が仕切る!」

 と、宣言。

「あんたらのダークサイズを倒したい気持ちは分かる。だが何と言われようと今日はオーディションだ。俺がいるこの階は、プレゼンに沿って、きっちり勝負してもらうぜ。さあ、最初のプレゼンは誰だ!」
「はいですっ!」

 誰より早く手を挙げたのは俺様の秘密ノート タンポポ(おれさまのひみつのーと・たんぽぽ)

「えっ! た、タンポポちゃん、何で手挙げてんの?」

 隣にいたゲドー・ジャドウ(げどー・じゃどう)がびっくりして彼女を見る。タンポポがダークサイズを見学したいということで、無理やり連れてこられたゲドーとジェンド・レイノート(じぇんど・れいのーと)
てっきり見物だけだと思い込んでいたゲドーは、タンポポがオーディションに飛び入り立候補したことに驚く。

「さあゲドー。がんばって4階ガーディアンの座を獲得しやがれなのです!」

 タンポポはゲドーを前に押し出す。

「え、お、俺様がやんの〜!?」
「見ない顔だな。新人か? いいだろう。あんたはどんな勝負がしたいんだ?」

 トライブがゲドーに促す。
 押し出されると引っ込みがつかないゲドー。

(おいおいおい、見学じゃないの〜? 何も考えてないよ……え、えーっと)

 当然ゲドーはノープラン。とにかくこの場を切り抜けようと、

「え、ええ〜っとだなぁ。お、俺様の勝負は秘密主義! 簡単に人に見せるわけにはいかない。ってことで、関係者以外は出て行って〜……」

 と、無理やりなことを言いだすが、

「じゃあ誰も出ていけませんねー。全員関係者ですもの」

 と、ジェンドがゲドーへの無茶ぶりに乗る。

「ええっ、そっか。あ、あのね〜、そう! ふっふっふ! こんな連中、俺様が手を下すまでもない! もっと手ごたえのある敵となら〜……」
「いいアイデアですわ。じゃあここにいる全員を相手にしやがるとよいですわ!」

 と、タンポポが追い打ちをかける。
 ジェンドもにやにやしながら、

「あれー、ゲドーさん。もしかして何も考えてないとか?」

 と、けしかける。
 もはやタンポポとジェンドに遊ばれて、さらし者になっているだけのゲドー。
 トライブもいらいらし始め、

「だからぁ! あんた何で勝負すんだよ」
「ええ〜っと」
「おい、言っとくが、神聖な妹ちゃんのフロアを汚すようなマネは許さねえぜ」

 と、目が据わってくる。
 針のむしろのような状況で、ゲドーも冷汗をかき、

「えー、あのー、あ! うっ! 何と言うことだ。急に猛烈にお腹が空いてきた。これじゃー本気は出せないねぇ」

 と、もはや訳の分からない言い訳でお腹をさする。

「ほう、空腹ですか。でしたら私の勝負に便乗してみませんか?」

 ラムズ・シュリュズベリィ(らむず・しゅりゅずべりぃ)が、ゲドーに助け船を出す。
 ゲドーは瞬時にラムズに駆け寄り、

「そうそう! その勝負でいこう! 俺様もその可能性考えてたし!」

 と、ラムズを前に押し出す。

「チッ……」

 タンポポとジェンドが密かに舌打ちする。

「どんな勝負だ?」

 トライブがラムズに尋ねる。

「あ、ガーディアン志望は私ではなくこの子です。私のパートナーが勝負を挑みたいと」

 ラムズは、自身のパートナーり・り・しょごす(りり・しょごす)を紹介する。

「こ、こんにtttttは。ボクとsssssよーぶしyyyyyお」

ずる……ずる……

 高密度の質量を持つ黒い液体生物のしょごす。
 9トンに及ぶという体重は、頑丈な館の床をきしませる。

(な、何か怖いー……)

 見た目上の不気味さと、壊れたラジオのようなしゃべり方は、しょごすの子供っぽい性格が誤解を持って伝わりそうである。

「よ、よし。あんたも新人だな。どんな勝負がしたい?」

 トライブが聞くと、しょごすの目が光り、

「ボクのかrrrrrだをおたbbbbbえー」
「え?」
「ああ、私が解説しましょう」

 ラムズが保護者らしく、しょごすをなでる。

「勝負方法は、『ボクをおたべー』。読んで字のごとく、しょごすを食べること。この子の体の3分の1を食べきったら勝ちです」
「え! た、食べるの!?」
「大丈夫。こう見えても味も良いですし、当然毒もない」

 ラムズはしょごすの一部を切り落とし、簡単に焼いてみせる。
 すると実に香ばしい香りがフロアに広がる。
 ラムズは平気な顔をして口に運び、食材として問題ないことを証明してみせる。

「な、なに! すっごいいい匂い!!」

 焼きしょごすの香りにつられて、獅子神 玲(ししがみ・あきら)が思わず隠れていた段ボールをはねのける。

「こ、こら! 勝手に出てんじゃないわよ!」

 慌てて山本 ミナギ(やまもと・みなぎ)が、玲を止めようとする。
 玲たちは今までの勝負を全て段ボールの隠れてやりすごし、3階でも一切戦わずにここまで上がってきた。
 大飯食らいというより極度の食いしん坊の玲は、食べ物の匂いにほぼ無意識に反応していた。
 ミナギはミナギで目立ちたがり屋。ダイソウトウとの直接対決に躍り出て、おいしい思いをしようと画策し、段ボール移動を発案していた。
 フードファイトと聞いて、もはや玲は黙っていられない。早く食べようとラムズをせっつき始める。
 目算が狂ったミナギは、

「くぅ〜、仕方ないわね……はーっはっはっは! 三流ボスのダイソウトウをぶっ倒す前に、あんたたちなんて『主人公・山本ミナギ』が指先一つで退けて見せるわ!」

 と、ダークサイズに宣戦布告。
 段ボールを脱いで様子を見ていた獅子神 ささら(ししがみ・ささら)は、一人プククと含み笑いをしている。
 ミナギはささらの感じの悪い笑いに引っ掛かる。

「な、何よささら……」
「くくく……いや失敬。まさか自分を『主人公』などと本当にのたまうとは思いませんで、つい。ふふ。しかもその主人公様の口上を、ダイソウトウさんにではなく、部下に披露する羽目になるとは。それに『指先一つ』というのも笑えますね。指一つじゃ、フードファイトでお箸も持てませんよ? まさか指で突き刺して食べるとか? プススーッ!」
「う、うるさいわね! ものの例えでしょ!」

 ミナギがささらにおちょくられている間に、クロセルがやっと自分の出番と躍り出る。

「いいですねぇ、フードファイト! 今こそ俺の活躍する時。これを見なさい!」

 クロセルは今までずっと持ち歩いていた包みを開き、巨大鍋を取り出す。

「俺からの勝負は、『闇鍋対決』! 雪だるま王国の闇の鍋奉行ことクロセル・ラインツァートが、ダークサイズを恐怖のズンドコ、いや、恐怖の鍋底に叩き落としてくれましょう! もちろん、ルールは鍋を全て食べきればそちらの勝ちです」

 クロセルはお茶の間のヒーローを自称しているに関わらず、出てくるセリフはまるで悪役のようだ。

「なるほど。じゃあこうしよう」

 と、トライブがルールをまとめる。
 クロセルの闇鍋はダークサイズが食べる。焼きしょごすは正義の戦士が食べる。
 先に規定量を食べきった方の勝ち。
 しょごすを食べる正義の戦士チームは、玲、ミナギ、向日葵。
 闇鍋を食べるダークサイズチームは、ゲドーと、なぜか典儀。

「あれ、クロセルは食べないの?」
「当り前です。俺は奉行ですから」

 と、クロセルは悪どい笑みを浮かべる。何か仕掛けをする気満々だ。

「典儀、あなた大丈夫なのですか?」

 意外なバトルに立候補した典儀に、藤乃が少し心配そうに言う。
 典儀は何ともない顔で、

「当然だ。我に秘策あり。罠を抜けられただけで出番が終わりなど、耐えられるはずがなかろう」

 一方ゲドーは、

「ちょ、ちょっと! こっち二人しかいないじゃん。これじゃー戦えないよね!」

 文句をつけて戦いを逃れようとする。しかし、

「いいえ。私もやります」

 とモモが立候補する。

「な! 妹ちゃん! あんたが大食い対決なんて、無理することはないぜ」
「お気遣いありがとう、トライブさん。でも私はダークサイズ女子部長・妹。私も戦わねばならないのです」
「い、妹ちゃん……」

 トライブも、今日は中立な審判をやると決意した身。モモがやるというのを止めることはできない。
 涙をのんでトライブは言う。

「さあ! とっとと準備をしろっ!」

 モモは、4階を担当するようダイソウに言われた後、自分のハーブティーのために簡単な台所をつけてほしいと未沙に頼んでいた。
 料理のための水とガスは、そこから引くことになる。
 焼きしょごすの方は、ラムズがしょごすを切って焼き、三人に提供する。
 闇鍋はクロセルが一人で仕切ると言ってきかない。
 トライブは準備が整ったのを見て、

「4階ガーディアンフードファイト! レエディイイイイッ! ギョオオオオオウッ!」

 練習してきたのだろうか。テンションマックスでバトルスタートの合図。
 両チーム順調な滑り出し。というより、玲がいきなりマックススピードで食べる食べる。早すぎてラムズが焼くのが間に合わない。
 玲はもはや、しょごすを自分でちぎって生で食べている。

「ちょ、玲のくせにあたしより目立ってんじゃないわよぉ!」

 と、ミナギもペースアップ。何故か味方同士で早食い競争をしている。
 一方、クロセルも闇鍋をさばきながら、

「さあ、どんどん召し上がれ。闇鍋って言うのは暗闇で食べるからではないんです。具が何なのか分からないから闇鍋と言うのです」

 と、含みを持たせた余計な情報を三人に流す。
 フードファイトに後ろ向きなゲドーは、

「え、意外に美味いと思ったけど、変なもの入ってんの?」
「まさか。普通の鍋ですよ。出汁がスライムである以外は」

 三人の手がピタリと止まる。
 クロセルはニヤッと笑い、

「さあっ、どうしたのですダークサイズ! 降参ですか?」

 と三人をあおる姿は、もう完全に悪役である。
 しかし後には引けないモモたち。がんばって食べ始めるものの、スピードは明らかに落ちている。
 そんな静かな戦いが繰り広げられる中、光学明細で姿を隠した永谷が、密かに闇鍋につながる水道に歩み寄る。

(俺たちが進むのもずいぶん時間がかかっている。オーディション妨害のためにも、早くダークサイズには負けてもらわねば……)

 永谷は懐から下剤を取り出し、水道のホースに針を刺して繋げる。水は鍋に向かって常に少しずつ流れている。

(しばらくお通じが良くなる程度のものだ。悪く思うな)

 と思いつつ、子供のいたずらのような仕掛けを仕込むのに、ちょっとした高揚感を覚える永谷であった。
 永谷の下剤の効果が最初に出たのはゲドー。

「う、お、お腹痛い」
「くだらない嘘言ってないで早く食べやがれです」

 タンポポとジェンドは無理やり食べさせようとするが、

「いや、マジで……」
「おや、おかしいですね。腐るようなものは何も入れてないのですが」

 と、クロセルにもこの異常は予定外のようだ。
 モモもピクリと反応して、箸が止まる。
 そこに典儀が冷静に、

「やはりな。トラッパーの使い手として、この程度の罠など予測していた」

 典儀は医学と薬学を使って作った丸薬をゲドーとモモに渡す。

「これを飲むがよい。だが効果が強すぎるので気をつけろ」

 丸薬を飲むと効果てきめん。腹痛も収まったが、俄然食欲が出てくる。
 猛烈なペースアップに、クロセルは慌てて食材をがんがん足し始める。

「あ! ずるい!」

 ゲドーは文句を言うが、

「勝てばよいのです!」

 と、クロセルは身も蓋もないことを言う。
 玲はしょごすの味がよほど気に入ったらしく、彼女の食欲も止まらない。
 勝負の先が見えなくなってくると、やはり肝心なのは審判の判断。

(おいおい、食材足し過ぎだろ。でもそれ文句言ったら妹ちゃん贔屓だと思われるかな……あれ? しょごすのやつ、食われた後に修復してね? あいつ永遠に減らねえんじゃね? 闇鍋のスープも水吸って増殖してね? あれ? これ勝負つかなくね?)

「すとーーーーっぷ! はい、引き分け!」

 トライブは、この勝負内容があまりに不毛なことに気づいてしまった。
 向日葵やモモなど普通の胃袋の人たちは手を止める。
 玲はまだ食べているが、トライブは審判として頭を抱える。

「う〜ん、これどうしようか……」

 ダークサイズらしいといえばらしいのだが、勝敗があやふやになるのは、トライブとしても困る。

「では、協議しましょうか」

 と、モモが提案し、紅茶を淹れ始める。
 フードファイトを観戦していた挑戦者たちも、モモたちとテーブルにつきながら、

「しょごすが修復するのはずるい」
「いや、闇鍋が食材足してたからプラマイゼロだろ」
「つーかあの腹痛、誰か下剤入れたんじゃないか?」
「(どきっ)」

 などなど議論する。
 そこに綾香が、スイーツ魔法少女風メイド服を纏って、

「さっきのトラブルのお詫びも兼ねて」

 と、「ロシアンスイーツ≧A≦」とやらを運んでくる。

「まあ素敵。ティータイムに持って来いですね」
「お、お前それすげえ可愛いな……」
「そもそも今日、魔法少女多いなー」
「うわ! これ甘くて辛くて甘いっ!」
「ふふふ。言ったであろう、ロシアンスイーツ≧A≦と。それはハズレだ」

 綾香はくるりと回ってスカートをふわっとさせて、今日の衣裳を強調したりする。
 と、何だか空気がほんわかしかけたところで全員がハッと気づく。

「お茶会になってる!」
「まあ。みなさん楽しそうですわね」

 そこにネネが5階から階段を下りてくる。わざわざ瀬島 壮太(せじま・そうた)がついてきて、転ばないようにネネの手を引く。

「お姉さま」
「モモさん。この際4階の勝負は、5階に持ち越しとしてはいかが?」
「え?」
「あくまでこれはオーディション。ダイソウちゃんのことですから、勝敗のみが選考基準とはとても思えませんわ。それにわたくし、すっかり待ちくたびれてしまったんですもの」

 未沙が油断なく設置した監視カメラによって、4階の様子を見ていたネネは、これでは勝負は決まるまいとやってきたのだ。

「正義の味方の皆さん。まだまだ戦いは続きますわ。わたくしの5階は、それはそれはバリエーションに富んだものになりましてよ?」

 と、挑戦者たちを5階へといざなう。
 全員5階へ向かいながら、

「そういえばダイソウトウは?」
「あれ? そういえば4階審査してなかったな……」