百合園女学院へ

薔薇の学舎

校長室

波羅蜜多実業高等学校へ

新春ペットレース

リアクション公開中!

新春ペットレース

リアクション

 
    ★    ★    ★
 
「白〜、雪〜、無事だったのねー」
 荀灌が、開放されるなりペットたちをだきしめて頬ずりした。
「ずいぶん心配していたのねえ」
 一部始終をカメラに収めながら、芦原郁乃が言った。
「あっ、撮ってたの」
 目を潤ませながら、荀灌がちょっと顔を赤らめた。
「うんバッチリ。でも、無事ゴールできてよかったじゃない」
「ええ、誰がなんと言おうと、私のペットはパラミタ一です」
 荀灌が、胸を張って言った。
 
    ★    ★    ★
 
「こばー」
「はい、小ババ様、お疲れでした。アイスを用意しておいたので、どうぞお食べください」
「こばー♪」
 フィリッパ・アヴェーヌが差し出したアイスを受け取って、小ババ様が嬉しそうにニッコリと笑った。
「はい、大ババ様もどうぞ」
「うむ、ありがとうなのじゃ。ふっ」
 ついででアイスクリームをもらいながら、自由になったアーデルハイト・ワルプルギスが、まだ木からぶら下げられている蓑虫状態の神代明日香を見あげた。
「罰ゲームが楽しみじゃのう」
 
    ★    ★    ★
 
「優勝じゃなかったけど、無事ゴールだよ」
 頭の上にうたまるを乗せて、ユベール・トゥーナがVサインをした。
「早く、記念写真撮ってよね」
「はいはーい」
 ユベール・トゥーナに急かされて、やる気のない夜月鴉が携帯でパチリと写真を撮った。
「さーて、やっと終わった終わった、結局優勝しなかったんだから、さっさと家に帰って寝ようぜ」
 ちょっと残念だと思いながらも、もうここにいる必要はないと夜月鴉がユベール・トゥーナをうながした。
「何言ってるのよ。まだまだうたまるちゃんの勇姿を撮るんだもん。そうだ、今のうちに、こっそり表彰台で写真撮ろ。さあ、早くう」
 そう言うと、ユーリ・ウィルトゥスは嫌がる夜月鴉をずるずると引きずっていった。
 
    ★    ★    ★
 
『第二グループですぅ。もう、ほとんどゴール直前までやってきましたぁ』
「美味しいですよー、食べていってくださーい」
 これで最後とばかりに月詠司が声を張りあげるが、包帯猫のミィは、その前を素通りしていった。
『ミィさんのすぐ後に、ネコ軍団が走っていきます。そのぼろぼろの毛並みが、激戦を物語っていますぅ。
 やや遅れて、影虎さんが一気に追い上げてきていますぅ。
 逆に、かき氷を食べて、満腹で足が鈍ったのでしょうかぁ、小雪シスターズほとんど進んでいませんですぅ。
 そして、覚醒したシルヴァーナさん、一気に小雪シスターズのすぐ後ろまでやってきましたぁ。
 その後には、はやぶささんとむるんさんが続きますぅ。
 やっとエンジンがかかったのでしょうか、ローゼンさんもすばらしい追い上げを見せていますぅ。最終グループにいた数人の選手が、ここにきて激しい追い上げで差を詰めているようですぅ。
 追いつかれてはしまいましたが、パラミタペンギンズ、ヨルムーさんもすぐ後ろにぴったりとくっついてきていますぅ』
 
    ★    ★    ★
 
『最終グループですよ。まったりしつつも、みんな頑張り始めていますよ。
 垂うさくんをマカロンくんが追いかけ、コトくんをマカロンくんゲリくんフレキくんが追いかけてます。何かを嗅ぎつけたのでしょうか、ゲリくんフレキくんを始め、コトくん、マカロンくんも一気にスピードをあげてますよ』
 
    ★    ★    ★
 
『さあ、そろそろ終盤です。残る選手たちの現在位置です』
 
11位納羽
12位ダイヤ
13位右介・左介
14位テオル
   白・雪
   小ババ様
17位うたまる
99 村雨丸
   レイちゃん
98 コットン・ラビー
97 ミィ
96 ネコ軍団
90 影虎
89 小雪αβγ
87 シルヴァーナ
86 はやぶさ
85 むるん
81 ローゼンクライネ
80 パラミタペンギンズ
79 ヨルムー
75 垂うさ
74 マカロン
67 コト
63 ゲリ・フレキ