校長室
十人十色に百花繚乱、恋の形は千差万別
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最終篇:集まった恋物語、救われた少女 「さて、リムジンも用意したし、これで任務は完了……っと」 先刻、『本』の中へと入っていった者たちの帰りのリムジンを手配し、ルカ・アコーディング(るか・あこーでぃんぐ)は満足そうに伸びをした。 「お気遣い感謝致します。しかし、アイシャ様はリアが王宮までこのエアカーでお送りいたしますゆえ」 丁寧に申し出を断ったのは、レムテネル・オービス(れむてねる・おーびす)だ。 「そうそう。ところでさ、恐怖の百物語は百個目が現実になるけど、恋の百物語はどうなるんだ? 本の願いが成就して、良い事が起きたりして? 完成したら大勢の人に借りて貰えるといいな。え、俺? 恋はどうかなあ」 レムテネルの隣でエアカーのボンネットに軽く腰掛け、楽しそうに言うのはザイン・ミネラウバ(ざいん・みねらうば)だ。 すると、大図書館の外にぞろぞろと、『本』の中へと入っていった者たちが出てくる。 その中に歩夢の姿を見つけた白瀬 みこ(しらせ・みこ)は歩夢にそっと駆け寄ると、問いかける。 「どうだった?」 問いかけるみこ。しかし、歩夢の答えを聞くよりも早く、晴れやかな歩夢の顔を見てすべてを察する。 「そっか。良かったね」 歩夢は一層明るく微笑むと、みこに応える。 「うん。ありがとう、みこ」 そして、歩夢とみこは弾けるような笑顔で微笑みあう。 たっぷりと微笑みあった後、みこは言った。 「よかったね、歩夢……本当はあたし、歩夢を貰っちゃおうって思った事もあったけど……歩夢はアゾート一筋だし、その気持ちは尊重しないとね。これからは……歩夢は本当の意味で弟でアゾートは義妹……かな?」 最後にもう一度、弾けるような笑みを浮かべ、みこは言う。 「フフッ……二人共、沢山弄って……じゃない、可愛がってあげるから覚悟しなさいねっ☆」 そうこうしていると、その場に集まった全員の心に、少女の声が響く。 『みなさん、本当にありがとうございました。これで、私も『本』も思いを遂げられました――だから、これでやっと新たな一歩を踏み出せます』 あまりの嬉しさに涙声になりながらも、少女の声は集まってくれた生徒たちに礼を言う。 『こんなにも幸せな気持ちで新たな一歩を踏み出せるなんて、私は本当に幸せ者です。これも、みなさんが見せてくれた幸せのおかげです。本当にありがとうございました』 そして、最後に爽やかな笑い声で笑い、別れの言葉を締めくくった。 『さようなら。みなさんが見せてくれた幸せが、いつか現実のものとなりますように』 十人十色に百花繚乱、恋の形は千差万別 完
▼担当マスター
影山リョウガ
▼マスターコメント
いかがでしたでしょうか? こんにちは。ゲームマスターの影山リョウガです。 この度は、恋物語を集めていただき、ありがとうございました。 今回の恋物語が、皆様の心を暖め、或いは爽やかにすることができたなら幸いです。 なお、このリアクションの内容は、皆様が本の中で体験された物語になります。 実際の本編には影響しませんのでご了承ください。 それでは、今後とも影山リョウガをよろしくお願い致します。 影山リョウガ
▼マスター個別コメント