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リアクション
第三章:勇者と愉快な仲間たち
「やれやれ、彼ら、なんとかクリアしたか……」
ダンジョンを作っていたアキラ・セイルーン(あきら・せいるーん)は、いったん休憩して別のシステムにバトンを渡すことにします。
「では、解説役とBGMの方、どうぞ〜」
「……」
フランツ・シューベルト(ふらんつ・しゅーべると)は一つ頷いて、音楽を変えます。
更なる新しい冒険へ向けての序曲。
それに合わせて、新章への導入トークが始まります。
「というわけで、第一編が終わったわけですが、どんなもんなんでしょ、これ?」
幕間――。
今回解説を担当してくれるのは、シュリュズベリィ著・セラエノ断章(しゅりゅずべりぃちょ・せらえのだんしょう)なのでありました。
「魔王なんかまだ出てきていないし、ドラゴンはなんかパチモノ臭かったし、もう駄目でしょう。この時点でジョイパッド投げ捨ててもおかしくないレベル。この後どう収拾つけるつもりなんでしょうね、このゲーム?」
「う〜ん、勇者が何人かいますからね。各章ごとに分けるのはゲームでも常套かと」
メタっぽい合いの手を売ってくれたのは、ルイ・フリード(るい・ふりーど)です。
「勇者というのは“単なる職業”なのか、それとも特別な何者かなのか、その辺意見が分かれるところでありますが」
「そういえば、スキルをたくさん集めるとどんなキャラクターでも勇者に転職できるゲームがあったなぁ……」
「それはともかく、この章から新しい勇者が登場するわけですが」
「え? 前の章までの勇者たち、アレで終わり?」
「冒険は続いていますよ。魔王の城に同行はしていますが、台詞や描写が出てこないだけでみんな仲間です」
「いやいや、それ以前に。『何か忘れていませんか?』じゃないでしょ。王様に会ってないでしょ。もうね、どこから突っ込めばいいのやら」
「まあ、今回王様は空気ですからね。クリスタルに関係するわけでもないですし」
「それでいいの?」
「いいんです。まあ、お菓子でも食べながら見守るとしましょうか……」
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