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春爛漫、花見盛りに桜酒

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春爛漫、花見盛りに桜酒
春爛漫、花見盛りに桜酒 春爛漫、花見盛りに桜酒

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このページは大人向けです!! ちょっと身にに覚えのある方意外は読まないで下さい!







せ、せ、責任は取りませんよ!?






































*桜の陰のヒミツ*



 ルーノ・アレエたちを見送ったあと、冬蔦 日奈々(ふゆつた・ひなな)はヒトの気配がなくなったのを察してから冬蔦 千百合(ふゆつた・ちゆり)の頬に手を当てて、ちゅ、と口付けをする。

「どうしたの? 日奈々」
「……なんとなく、あの二人に会えたのが嬉しくって……そうおもったら、千百合ちゃんとキスしたくなったんですぅ」

 顔を真っ赤にしながら、そういう冬蔦日奈々に、冬蔦千百合も嬉しそうに微笑む。
 桜の樹の裏手は、丁度人気のない草むらがあって、誰かが来てもすぐにわかるようになっていた。シートを敷きなおして、誰にも見られないのを確認してから、冬蔦千百合は冬蔦日奈々を膝に乗せて、桜酒を飲み始める。

「ふふ、こうしいると、幸せですぅ」
「うん。本当に……日奈々の甘い香りと、桜酒の甘い香りが混じって、くらくらしちゃう」
「ええ? 千百合ちゃん、大丈夫ですかぁ?」
「ううん、ちょっと酔っ払っちゃったかも」

 そういいながら、冬蔦日奈々の髪に顔を埋めて、うなじにキスを落とす。ピクン、と小さな反応を示すが、いつものように声は出さない。どうやら、外だからということで遠慮をしているみたいだった。

 徐々に行為はエスカレートし、後ろから手を回して服の上から胸元をまさぐる。

「千百合ちゃん、だめですぅ……こんなところ、誰か着ちゃったら……」

 わずかに抵抗をして見せたが、今日は少し意地悪にそのままスカートをたくし上げ、太ももを撫で回す。その間、うなじに唇を這わせていく。あらくなっていく呼吸が、愛しい人の身体がどうなっているのかを手に取るように感じさせる。
 時折視界に入る桜の花びらが、まるでこの行為を咎めているかのようでもあり、あるいは隠そうとしてくれているようでもあり、二人の夫婦の行為をエスカレートさせていった。

「ち、ゆり……ちゃぁん……っは、だめ、ですぅ……」
「日奈々の身体は、キモチイイっていってるの? ほら、もうココこんなになっちゃって……」
「だ、だめ……だれか、きちゃう」
「誰も来ないよ……桜の樹が、隠してくれてるもの……」
「桜、桜の樹が……みてますぅ……」

 荒い呼吸を繰り返す、ピンク色に上気した肌が愛おしく、キスの雨を降らしていく。その身体に、桜の花びらが一つ、また一つと落ちていく。敏感なところにあたると、冬蔦日奈々の身体がピクン、と跳ね上がる。

「ほら、桜の花びらも日奈々のかわいいところ、もっと見たいって」
「やぁん、千百合、ちゃん……」


 桜の陰の向こう側で続けられるヒミツの行為は、まだまだ終わりそうもなかった。












*ヴァイシャリー観光案内*




 貴族風の身なりを整えた冬山 小夜子(ふゆやま・さよこ)は、はで過ぎない化粧を施してローザマリア・クライツァール(ろーざまりあ・くらいつぁーる)とヴァイシャリーの町並みを楽しんでいた。
 ゴンドラや、美しい建物。おいしいカフェを回った後、買い物をしていた。

 そう、最後の締めくくりはお花見。イベントで用意されていたソファのテーブルセットに腰掛け、まい散る桜吹雪をしばらく眺めていた。

「まぁ、本当に素敵な桜なのね」
「ええ……今年は特に、たくさんの桜が一斉に咲いたわ。さ、桜酒を楽しみましょう」

 簡易のティーセットで入れた桜酒は、とても甘い香りで頭がくらくらしてしまいそうな感覚を覚えた。アルコールは一切使っていないはずなのに、カップを口元に寄せるだけでアルコールを飲んだときのような感覚に襲われる。
 ローザマリア・クライツァールは、フフ、と楽しげに桜酒の甘みに酔って行く。ソファの横に腰掛けていた冬山小夜子にもたれかかると、ぺろ、と首筋に舌を這わせた。

「ひゃっ!」
「ふふふ、小夜ちゃんの反応かわいい?……甘い香りがする……小夜ちゃんの香り、とても甘くて、心地いい……」

 明らかによった様子のローザマリア・クライツァールを、冬山小夜子はぎゅうっとだきしめる。

「もう、桜酒で酔ってしまったんですね? 甘い香り、んー、香水かしら?」
「んふふ、小夜ちゃんー、私の事、お姉さんって呼んで甘えてくれてもいいのよ?? 私、末っ子だから、妹が欲しかったのぉ?」
「たしかに、ローザさんは年上ですから、私にとってはお姉様になりますわね」
「でしょでしょぉ?」

 ローザマリア・クライツァールからぎゅうっと抱きしめ返される力で、ソファに寝そべる形になる二人。上等なドレスの衣擦れと、春風の音だけが辺りを包んでいた。

「ふふ、普段はとても頼れる、。そして時には甘えん坊のお姉さんですね」

 そういって、額に軽く口付けを落とす。それだけでは我慢が出来ないといわんばかりに、ローザマリア・クライツァールは唇に吸い付いて、すぐに離れた。

「来年も、また呼んでね?」
「ええ。また来年も、是非遊びに来てくださいね」

 そして、二人の姿は桜吹雪の影の向こうへと消えていったのだった。