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【第三話】始動! 迅竜

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【第三話】始動! 迅竜

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 続いてカタパルト上に乗り入れたのは、何と輸送車だった。
 猿渡 剛利(さわたり・たけとし)たちのパワードスーツ部隊――クラッシャーズの輸送車である。
「輸送車。カタパルト上にセット完了」
 輸送車のハンドルを握る騎士心公 エリゴール(きししんこう・えりごーる)が運転席から仲間達に告げる。
「まさか輸送車をカタパルトで飛ばすなんて思ってもみなかったぜ」
 輸送車の荷台で剛利が言うと、その隣に座る三船 甲斐(みふね・かい)が応えた。
「一応、仏斗羽素もついてるから可能だとは思ってたけどね」
 甲斐が言うと、今度はエメラダ・アンバーアイ(えめらだ・あんばーあい)が相槌を打つ。
「だね。そしてそのおかげで、一秒でも速く負傷者を助けにいける――」
 三人が話していると、やおらそれに割り込むようにブリッジから通信が入った。
『カタパルト準備完了。進路クリア。輸送車、発進どうぞ』
 ダリルからの合図を受け、エリゴールは通信機に向けて応える。
「クラッシャーズ、輸送車、発進します!」
 アクセルを踏み込むエリゴール。
 急発進した輸送車は仏斗羽素を最大までふかしながらカタパルト上を疾走し、遂には蒼空へと飛び出した。