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【第三話】始動! 迅竜

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【第三話】始動! 迅竜

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 同日 叶 白竜 私室
 
「今回の調査結果に関しては了解した。引き続き調査を続行してくれ」
 地道かつ慎重に『偽りの大敵事件』の調査を続けてくれている仲間たちからの連絡を受け取り、白竜は通信を終えた。
 それから少しして、相棒である羅儀が戻ってくる。
「調査結果が上がってきている。目を通しておいてくれ」
 白竜から差し出された情報に目を通し終えた羅儀は、ふと白竜に問いかけた。
「白竜、そろそろ『偽りの大敵事件』や連中――エッシェンバッハ派の目的と思しきことを、他の学園の連中に話すべきかどうか決めないとな」
 羅儀がそう切り出すと、白竜も熟慮の姿勢に入る。
 熟慮の姿勢に入った白竜に向けて、羅儀は更に言う。
「今の所、『偽りの大敵事件』のことを知ってる俺たち以外は、連中のことを『得体のしれないテロリスト共』としてしか認識していないし、相手をそういう奴等だと思って戦っている。けど、それが果たして上策と言い切れるのか……って思ってな」
 そこで一旦間を置いた後、羅儀はこう付け加えた。
「俺達が調査してる情報――『偽りの大敵事件』というものの存在を開示するかどうかは、白竜に任せるぜ。この件に関して団長から拝命したのは白竜だし、この調査チームの指揮官も他ならぬ白竜だから、な」