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第2回新ジェイダス杯

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第2回新ジェイダス杯

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第18ターン

 
 
『第18ターンの幕が開けます。
 おおっ、トップは、ここまで微少女トリオの一画を担ってきたフォン・ユンツト著『無名祭祀書』選手、雪国ベア選手を抜きました。
 雪国ベア選手、4番手に下がります。
 
 続く5番手に上がってきたクリストファー・モーガン選手、何やら口笛で合図をしました。おおっと、何かが93ブロックにやってきます。大イカです、大イカの子供がやってきました。これは、後続の選手への牽制かあ』
『イカ、美味しそうですね。たこ焼き屋は出ていましたが、イカ焼きの屋台は出ていませんでした。これは、イカ焼きに対する冒涜です。きっと、あのスクィードパピーもイカりに燃えていることでしょう。というわけで、アディ、イカ焼き買ってきてちょうだい』
『まだ放送中ですよ、綾原さゆみ解説員。
 
 さあ、クリストファー・モーガン選手に出し抜かれる形になってしまった緋桜ケイ選手とペルセポネ・エレウシス選手ですが、どうやら大帝の目によって進路を阻まれてしまったようです』
 
「くそう、あと少しだというのに……」
 群れて飛んでくる大帝の目に身構えた緋桜ケイであったが、大帝の目は緋桜ケイには構わず、一直線にペルセポネ・エレウシスに襲いかかっていった。
「先生、まずい状況です!」
 ペルセポネ・エレウシスが、あわててドクター・ハデスに指示を仰いだ。
「うむ、どうやら、こちらの敵対心を察知されてしまったようだな。腐っても先代大帝の目と言うことか」
「でも、腐ってなんかいません。活きがよくってピンピンしています。あっ、痛い痛いキモい痛いキモい……」
 バシバシと大帝の目の体当たりを喰らって、ペルセポネ・エレウシスが悲鳴をあげた。どことなくホラーな展開に、なまじ指示を仰いでいたため、防御が遅れてしまったようだ。
「反撃しろ。ええい、役立たずが。しかたない、ヘスティア、ミサイルで迎撃……」
「キモいよー、怖いよー」
 ヘスティア・ウルカヌスの方に指示を出そうとしたドクター・ハデスであったが、ヘスティア・ウルカヌスの方はバックパックの中で膝をかかえてガタブルしていた。
 
『おおっと、ペルセポネ・エレウシス選手、大帝の目の猛攻を受けて墜落。リタイアです。その間に、緋桜ケイ選手は無事に突破しました。
 
 また一人選手が減り、ラストの秋月葵選手は全体で七番目ということになりました。
 おっきなハミングバードさんが充分休んで力を取り戻したのか、ここに来て一気に遅れを取り戻すべく、猛スピードで進みます』
 
    ★    ★    ★
 
『では、現在の順位です。これは、フォン・ユンツト著『無名祭祀書』選手、ゴールに王手をかけたか?』
 
 
1位  イコナ・ユア・クックブック
2位  ノーン・クリスタリア
3番手 フォン・ユンツト著『無名祭祀書』  99
4   雪国ベア              97
5   クリストファー・モーガン      93
6   緋桜ケイ              90
7   秋月葵               88
 
 
リタイア    ペルセポネ・エレウシス&ヘスティア・ウルカヌス