リアクション
【Ouverture Prolog】
騒動の翌日。時刻にすれば早朝に、ハインリヒはバスルームに居た。
妙な身体のだるさを感じて、普段は余り入らない湯船に入っていた。ただ彼が沈んでいるのは冷水だった。
彼はもう此処で何時間もそうしているのに、唇が青くなる程身体は冷たくなってしまっているのに、自分で自分の異常に気付いていない。
おまけに湯船の縁にひっかかった腕は傷だらけで、傷口からはどろどろと血が溢れて止まらない。
浴槽に映る自分の顔を生気のない目で眺めながら、ハインリヒは微笑んでいる。
「……Ich moechte dich sehen Myrtha.(*君に会いたくてたまらないよ、ミルタ)」
天井から落ちた雫は水に波紋を作った。
金髪は長い乳白金に、グレーの瞳は青い色へと、姿を変える。
『Ich liebe dich mein Albrecht.(愛してるわ私のアルブレヒト)』
水面の少女が微笑む。
その微笑みはジゼルにどこか似ていていて、ハインリヒの心のどこかに残っていた僅かな抵抗が消えてしまう。
瞼は重く、もう開いている事が出来ない。
死へ近付いて行く青年を、少女はうっとりと見つめながら歌っていた。
早く、早くここへきて。
そして私の沼の底で、一緒に踊りましょう
ここまで読んで下さって有り難う御座います、東です。
先日ショッピングモールを通りがかったところ、バレンタインデーでに並んでいたチョコレートの露天が全て消え、ホワイトデー仕様のお店に変わっておりました。
が、今時のホワイトデーは雑貨がメインなのですね。
ではお菓子はどんなものがベストなのでしょうと考えて居たところ、今回頂いたアクションの中では圧倒的に『クッキー作り』が人気だったのです。
男性の皆さんは、来年の参考になさって――みればいいんじゃないかなホワイトデーにプレゼント出来る相手が居るって羨ましいなあ本当に負負負負負(血涙)
と言う訳で今回はシナリオにご参加頂き有り難う御座いました!
またお会いしましょう!
注釈:
ハインリヒの台詞「Kopf hoch!!」は「元気出せよ!」という意味ですが、直訳では「頭上げろよ!」の意味にも……なります。