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【マスター合同シナリオ】百合園女学院合同忘年会!

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ヴィナ・アーダベルト(びな・あーだべると)は、
公務で忘年会に訪れている、
薔薇の学舎校長ルドルフ・メンデルスゾーン(るどるふ・めんでるすぞーん)の護衛として、
一緒にパーティーに参加していた。
もちろん、警備状況が万全であることはヴィナも承知しているが、
校長である以上、1人で出歩くわけにもいかない。

ルドルフの登場に、
女子生徒達が、遠巻きに憧れの視線を送っている。
話しかけたそうにしている者には、ヴィナは微笑を送り、
ルドルフの元へとそっとエスコートする。

挨拶回りはこうして滞りなく進行して、
ルドルフも多くの生徒達と交流することができたのだった。

ラズィーヤなどの要人との挨拶を終えると、
ヴィナは、ルドルフに声をかける。
「忙しない一年間だったけど、お疲れ様」

ヴィナは、ルドルフを伴って、パーティー会場の熱気を後にする。
2人になれるベランダに来たところで、
ヴィナはルドルフに飲み物のグラスを渡す。
「アルコールは入っていないよ。
念のためにね」
「どうもありがとう」
ルドルフも微笑を返す。

「こちらこそ、今年は君にはいろいろとお世話になったよ。
どうもありがとう」
「お礼を言われるようなことはしてないよ」
月明かりが、2人の白い顔を照らし出した。

「いや、年の瀬の大切な時間を使ってくれたのもうれしいよ。
ところで、新年はご家族と?」
ヴィナには、空京在住の妻子と、
他に内妻とその息子がいる。
奥さんたちの話になったので、
ヴィナは、軽く肩をすくめた。
「ああ。
相変わらずあなたを嫁に迎えたいようだよ」
「そうか。気にかけてくれているようだね」
ルドルフは答えた。

白い月を、ルドルフは見上げて言う。
「来年もいい年になるといいね」
「うん。そうだね」
ルドルフとヴィナはグラスを掲げ、
来たるべき年に想いを馳せながら、乾杯した。