空京

校長室

【蒼空のフロンティア最終回】創空の絆

リアクション公開中!

【蒼空のフロンティア最終回】創空の絆
【蒼空のフロンティア最終回】創空の絆 【蒼空のフロンティア最終回】創空の絆 【蒼空のフロンティア最終回】創空の絆 【蒼空のフロンティア最終回】創空の絆 【蒼空のフロンティア最終回】創空の絆 【蒼空のフロンティア最終回】創空の絆 【蒼空のフロンティア最終回】創空の絆 【蒼空のフロンティア最終回】創空の絆 【蒼空のフロンティア最終回】創空の絆

リアクション


エピローグ

(――祈りが“滅びを望むもの”の絶望を解いていく。そして、創造主の狂気もまた……でも)

 ネフェルティティリファニーを見やった。
 彼女の身体は既に限界を迎えており、体の端々から終焉を誘う歪みが黒く漏れ出し始めていた。
 
(これ以上は彼女の身体が持たない……。
 例え、命が尽きるまで耐えてもらえたとしても……。
 やはり、私たちでは終焉を覆すことはできないというのですか?)

 あと少し。
 もう少しなのに、届かない。

「……これ以上の奇跡も贅沢というものでしょうね」

 考えてみれば、パラミタと地球が交わるその時から奇跡は起こり続けていたと言える。
 だからこそ、今届く祈りは一つ一つが特別な意味を持っている。
 ただの言葉ではなく、気持ちでもなく、願望だと言い切れるものでもない。
 届く全ては『事実』そのものだった。
 切れば血の出る、そこに生きて存在する事実だ。

「だから、“滅びを望むもの”は耳を傾ける。
 生への圧倒的な絶望に身を置きながら、聞かずにはいられない。
 無視することなんて出来ない。
 でも――駄目なの……」

 ネフェルティティは膝を折り、床に伏した。
 嗚咽が漏れる。
 彼女は、ただ、悲しく、悔しかった。
 “滅びを望むもの”は、もう、産まれ生きることを望み始めている。
 だが、母体であるリファニーの身体は限界を迎え、それを叶えてやることは出来ない。
 世界は終焉を迎え、全ては終わり、創造主の絶望は更に深まる。
 誰が悪いということなどない。
 それはただ「定めを覆すことなど誰にも出来ない」という、当たり前のことだった。
 何もかも全て決まっていたこと。

「ごめん、なさい……私達の足掻きも祈りも、初めからすべてが無駄だった……私達の出会いは……」

 誰にともなく呟いた謝罪。
 と――

(『あー』)

 ネフェルティティは自身の中から、その声を聞いた。

 自身の中から何かが、するりと抜けだしてリファニーの方へ向かっていく。
 よちよちと、おぼつかない四つん這いで進む小さな赤ん坊。
 それは、ネフェルティティがダークバルキリーとして復活する際に、パートナーとして同化した赤ん坊だった。
 地球人とシャンバラ人との交流の望まれぬ結果として、空京のネットカフェのトイレに産み捨てられていた子だ。

「……あなたも、あの声を聞いていたのですね……」

 あやふやな幻の赤子の姿が、崩れかけながらも必死にリファニーへと向かっていく。
 異なる世界の繋がりに希望を持ち、強く生きることを望む最後の一欠片の奇跡と共に。
 やがて、その小さな指先がリファニーに触れる。


 その時。
 この世界で起きたことを正確に言い表せる者は居ないだろう。
 
 ただ静かに“滅びを望むもの”と創造主と一人の赤子の輝きが祈りを連れ、
 この世界を去り、新たな世界が何処かに誕生した。

 五感で感じられる現象は何も起こらなかった。
 しかし、誰もが『終焉の消失』と『新たな世界の誕生』とを感じていた。
 かすかな産ぶ声の気配と共に。



 各地の儀式場を襲っていた怪物たちが形を失っていく一方――
 光条世界は、急速にその姿を変えようとしていた。

「光条世界は過去と未来とが交わるところ。
 未来が変わって、この世界は大きな変化を始めたさあ」

 光輝く“光条世界の元々の主”は、創造主の居なくなった光条世界で、そう告げた。

「急ぐさあ。もうすぐ光条世界とを繋ぐ道が途切れてしまうよ」

 彼が作り出した光に導かれ、契約者たちは自分たちの世界へと戻って行く。
 
 
 光条世界が端々から崩れていく。

 オーソンは崩れた地と共に、どこへと知れず落下していた。
(ニビル、エンキ……いつか、お前たちとまた……)
 
 
 そして、
 ソウルアベレイター業魔は、体半分になったままの
 ソウルアベレイターのリーダーイマを見下ろしていた。

「お前はどうする?」
「ここでうまくやるさ。また、いずれな」
「おう」

 業魔はイマを残し、光条世界を去ったのだった。


 
 イーダフェルト。
 
『あ……』

 幻の少女 エルピス(まぼろしのしょうじょ・えるぴす)の姿が消えていく。
 
『“希望”が……叶ったから……』

 遥か昔、アトラスら巨人族が未来へ託した希望を叶え、エルピスの姿は消えた。
 そして、彼女はイーダフェルトの中央部の装置から再び姿を現した。
 
「……父さん。私、約束を果たせたよ。皆が叶えてくれた」

 彼女は肌に感じた風の中へ、そう呟いたのだった。



「リファニー!」

 ルシアは床に倒れていたリファニーへと駆け寄り、彼女の無事を確認した。

「ル、シア……私は、大丈夫よ」
「リファニー……良かった」
「……誰かが『ありがとう』と言っていたの。そして、『さよなら』とも」
「うん……。あ、あれ? カケラは……」

 気づけば、カケラの姿は無かった。
 ネフェルティティが告げる。

「気配も無くなりました。
 彼女は創造主の一部だった……だから、共に行ったのでしょう」

 ネフェルティティは、重い体を引きずり、イーダフェルトの庭で空を見上げた。
 
「いつかまた、私たちは出会えるのでしょうか」




 それから――――
 
 パラミタ、ニルヴァーナ、地球は日常を取り戻していった。
 
 終焉と滅びの危機は去り、大枠では平和になったとはいえ、
 そこに生きる者たちがいれば大小の事件は絶えず、契約者たちには相変わらず忙しい日々が待っていた。

 そうした中、誕生しただろう新しい世界の調査が進められていた。
 空京大学の研究チームが、『浮遊孤島とパラミタ大陸の間の距離の変化』を発見し、
 それは新世界創造のための消費で起こったナラカ縮小の影響だろうとの見解を発表したが、
 その一方で進められている探索調査では、未だ新たな世界に関するものは何も見つかっていない。


 だが、多くの者は「いつか新たな世界に出会えるだろうなぁ」と考えていた。
 かつて、パラミタと地球が繋がり、出会ったように。
 
 








 
2024年9月。
 
 
「ここが、パラミタ大陸……」
 
15歳のその子は空京駅を出て立ち尽くしていた。
近未来的な街並みの中を翼の生えた人や機械の体の人、大きなぬいぐるみ、小さな妖精たちが当たり前のように行き交っている。
テレビやネットではよく見るし、地元でもたまにこうした人たちを見ることはある。
でも、壮観だった。
 
「ねえ、あなた」

ツンツンと赤毛の跳ねた女性に声をかけられる。

「どこかの学校の新入生?」
「え、あ、はい……」
「ふぅん、そう。そっか、パートナーを待ってるのね」
「はい、ここで待ち合わせなんです」
 
女性は、そっか、と笑って空京の街並みに視線を返した。
 
「私も待ち合わせなんだ。お忍びで」
「お忍びで……?」
「うん、私だけじゃなくて、何人かは――あ」

唐突に彼女は向こうの方へ手を振った。
 
「ごめんー! 微妙に待ち合わせ場所間違えてた?」

彼女が手を振った先には、なんだか沢山の人が居た。
そこには、テレビやネットのどこかで見たことがあるかもしれない顔もあった。

ふと思う。

(そういえば、この人もどこかで……)

「あたし、行くね。
頑張れ、新世代! 皆で世界を救ったかいがあったってもんだわ!」

そう言って彼女は去っていった。
 
(行っちゃった……)
 
少し緊張していた体から溜息が漏れる。
改めて見上げた空には、大きな飛空艇が北へ向かっているのが見えた。
ツァンダに行く艇かな、と頭の中で地図を描いていると名前を呼ばれた。

これからの日々を想い、不安と期待を胸に振り返る。
そこには、共に歩むパートナーの姿があった。


「ようこそ、浮遊大陸パラミタへ













ペロォオオオ」


それを見ていた鳥人型ギフトは言いました。

デヘペロがパートナーなんかーい」



終わり。

担当マスターより

▼担当マスター

蒼フロ運営チーム

▼マスターコメント

『蒼空のフロンティア』運営チームです。
グランドシナリオ『創空の絆』のリアクションをお送りします。

今回のシナリオの主な結果は下記の通りとなりました。



・新たな世界が誕生し、この世界の終焉は退けられた。



これでメインストーリーは一旦、結末を迎えたことになります。
しかし、「蒼空のフロンティア」の世界が終わるわけではありません。
この世界を生きる方々の人生は続きますし、この先、世界を揺るがす大きな出来事だって起こるかもしれません。

2014年9月末にてシナリオコンテンツは終了いたしますが、
様々なゲームマスターがそれぞれシナリオを用意してくださっています。
また、運営チームとしてもシナリオを予定しております。
ぜひ、最後まで蒼空のフロンティアを楽しんでいただけますと幸いです。


本リアクションは下記のゲームマスターと
シナリオにご参加くださった皆様とで制作されております。

■執筆マスター
【1】メイン:夜光ヤナギ(一部・村上収束)
【2】メイン:流月和人(一部・村上収束)
【3】メイン:森水鷲葉(一部・村上収束)
【4】メイン:森水鷲葉(一部・流月和人)

■マスターNPC執筆協力マスター
えりか
かの
かわい家
九道雷
逆凪まこと
識上蒼
猫宮烈
まるよし
按条境一
革酎
桂木京介
黒井威匠
今唯ケンタロウ
鷺沼聖子
寺岡志乃
篠崎砂美
神明寺一総
水琴桜花
大熊誠一郎
東安曇
萩栄一
舞傘真紅染
風間皇介
有沢楓花

■マスターNPC監修協力マスター
梅村象山
川岸満里亜
飛弥新
舞瑠
篠原まこと
灰島懐音

■マスターNPC登場許可マスター
小川大流
虎@雪


※称号とアイテムの配布は9月17日を予定しております。