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地球とパラミタの境界で(後編)

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地球とパラミタの境界で(後編)

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断章


「なつめ、一つ聞いてもいいかしら?」
「何でしょう、お姉様」
 五艘邸、あやめの部屋で姉妹は向かい合っていた。
「どうして黒川を始末したの?」
「力を失っていましたが、彼は脅威です。それに、既に『死亡』となっている以上、生かしておく理由もありません」
「彼には、まだ利用価値があった。いいカードに成り得たのよ。
 どちらにせよ、あなたが彼を殺すのは避けられなかったでしょうけど……」
 だから、あらかじめ手は打ってあった。
「……まあいいわ。必要なカードは全て揃った。あとは新役員に任せて、私は見守ることにするわ」
 あやめの眼前にあるのは、四枚のトランプだ。二枚は表、残りは裏向きである。
「黄 鈴麗、司城 雪姫。そして……」
 残りをめくり、あやめは満足げに微笑を浮かべた。

「そろそろ、舞台に上がって来てもらうわ――ヴィクター・ウェスト」