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トリック・オア・コントラクト!

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■□■6■□■ 熾月瑛菜とアテナ・リネア

熾月 瑛菜アテナ・リネアのそばでは。
ローザマリア・クライツァール(ろーざまりあ・くらいつぁーる)と、
パートナーのアリスエリシュカ・ルツィア・ニーナ・ハシェコヴァ(えりしゅかるつぃあ・にーなはしぇこう゛ぁ)
やってきていた。
十二単に金色の狐尻尾と狐耳を付けて化け狐の仮装のローザマリアは、
瑛菜に言う。
「くくく、今宵も見た目麗しきニンゲンが
妾の色香に誘われて来たようじゃの……Trick or tofu!」
「トーフ?」
首をかしげる瑛菜にローザマリアは答える。
「あ、この場合のtofuってのは油揚げの事ね。
化け狐だけに。
という事で……ようこそ、瑛菜、アテナ」
「うゅっ♪
おかしをくれないと、ペロペロしちゃうにゃん! なの♪」
黒い二又の猫尻尾に猫耳を付けた化け猫の仮装のエリシュカが、アテナに抱きつく。
「きゃはは、くすぐったいよエリー。
アテナもお菓子ほしいなー」
「じゃあ、エリーがお菓子とってきてあげるの」
エリシュカは、アテナの分も料理やお菓子を持ってくる。
「はわ、あ〜ん、なの♪」
「あ〜ん」
エリシュカとアテナが仲良くお菓子を食べているのを、
瑛菜とローザマリアは温かく見守る。
「アテナにも友達ができてよかったよ」
「この妖狐の仮装の様に、私も人を化かす事を生業としているから……
でも、瑛菜やアテナと出会って、感じたの。
こうして育まれる人と人との絆の素敵な事に、ね。
瑛菜、あなたは、私がおそらく人生で初めて出会った、親友と呼べる存在よ」
「ありがとう」
瑛菜とローザマリアは握手をかわした。

★☆★

そこに、ピーター・パンの仮装の赤城 花音(あかぎ・かのん)と、
海賊フック船長のリュート・アコーディア(りゅーと・あこーでぃあ)がやってくる。
「初めまして! ボクは赤城花音!
パラ実軽音楽部へ入部を希望するよ!
学校が違うし……移動楽団【スノードロップ】の活動が優先するんだけど……。
大丈夫かな?」
「瑛菜さん、僕からも花音のパラ実軽音楽部への入部をお願いいたします。
音楽業界は、人脈のつながりが肝心……地道に育てて生きましょう。
この機会を通じ、皆さんが良き仲間に成れる事を願います。
花音共々、よろしくお願いいたします」
「オッケー。
大歓迎だよ。これからよろしくね」
きさくな性格の瑛菜は笑顔で言う。
音楽好き同士、花音とも通じ合うものがあったのである。
「そういえば、こっちのローザのパートナー達もバンドメンバーなんだよ」
「え、そうなの?」
「ええ、そうよ」
瑛菜を通じて、花音とローザマリアの間でも話が弾む。

★☆★

そこに、メイド姿のナナ・マキャフリー(なな・まきゃふりー)と、
パートナーのカエルのゆる族フロッ ギーさん(ふろっ・ぎーさん)の歌声が聞こえてきた。
(ロックからバラードまで、オレはこなせるんだぜ?
今回はパーティーで、交流がメインらしいから
オレが注目を集めちまったら悪いからな
パーティーの場面に合わせて、曲を弾きこなせば
みんな気持ちよく過ごしてくれるはずだな!)
「どなたかと一緒に歌えれば楽しそうですね」
ナナは、ステージから観客を見回す。
「よし、じゃあ、あたし達も一緒にセッションしようか!」
瑛菜は、ローザマリアや花音とともに、ステージに上がる。
「いやっほーぅ!
オレっちのデヴューは、パラ実軽音部とのスペシャルセッションだぜー!」
「よろしくお願いいたしますね」
フロッギーさんとナナもうなずき、
皆でパーティーを音楽で盛り上げるのであった。