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【2019体育祭】燃えよ…冬の陣!東西丸太戦争

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【2019体育祭】燃えよ…冬の陣!東西丸太戦争

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第4章 激闘・・・点取り合戦!

「さぁさぁ激化してきました丸太戦争ー!さきほどクルードさんが点を入れたので・・・東軍に100点入っていますね・・・。一方西軍の点数は・・・おっと・・・たった今エリシア選手が東軍にたどりつきました!他の方が落下してしまっているので合計10点。今の所、東軍が優勢ですっ」
 アメリアは丸太の上を駆け、得点の途中経過を発表した。
「くぅ・・・かなり離されていますね・・・」
「待っていたぞ水神!」
 一緒に点を取ろうとイリーナたちが待っていた。
「私を・・・待っていてくれたんですか?」
「あぁ、後から追いつくと言っていたじゃないか」
「―・・・そうでしたね」
「まだ勝機はあります、頑張りましょう!」
 ナナが樹に手を差し伸べ微笑みかけ、彼女は友の手を握り微笑み返す。
「もうすぐ敵陣へつきますね・・・」
「ナナのことは私が守ってやる。プールに落ちても、ナナのためなら、サメの1匹や2匹倒して、ナナにサメ料理を作ってもらうさ」
「えぇ・・・腕によりをかけて作ります」
「水神、ナナ行くぞ!」
「誰か来ますよ・・・!」
 向かっていく先に敵陣のクルードがピコピコハンマーを手に殴りかかった。
「悪いな・・・・・・このまま差をつけさせてもらう・・・」
「たしか叩き落とせば減点だったな。そっちからやってきてくれるなんて好都合だっ」
 赤色の双眸をギラつかせ、イリーナも敵陣の者へピコピコハンマーを叩きつけようとする。
 ドンッドスドスッドォンッ。
「フッ・・・私を抑えても、他の仲間が点を入れてくれる・・・。このまま交戦していれば、そっちは点を入れにいけないしな!」
 互いに一歩も譲らない戦況となるが、極限まで腹を空かせたサメたちがイリーナとクルードがいる周囲を取り囲む。
「丸太から落ちた方がエサ・・・というわけか・・・・・・。―・・・サメが離れて行くが・・・・・・」
「―・・・・・・?」
 凶暴なハンターは東軍へ向かっていた陽太を狙いに行ってしまった。
「えぇっ、何でこっちに!?」
「何しているの、早く来なさい!!」
 すでにたどりついているエリシアが大声で呼びかける。
「うぁあーっ、2度も食べらたくありませぇええん!」
 10匹のサメから逃れようと、陽太は必死に丸太の上を駆けていく。
「引き寄せる何かがあるんでしょうか・・・?」
「無事にたどりつけるといいですね」
 到着し点を入れた樹とナナたちが、プールサイドから彼を見守り気持ちだけエールを送った。



「よし・・・向こう側なら敵陣のヤツらがいなさそうだな」
 西軍のエヴァルト・マルトリッツ(えう゛ぁると・まるとりっつ)は望遠鏡で東軍の者たちが向かっていない場所を確認し、確実に勝利するため点を狙う。
「さっきは1時間ほど待ってから出発したおかげで、20点入れることができたしな・・・」
 さらに自軍へ点を入れようと丸太の上を走る。
「向こうもかなり体力を消耗しているだろうから楽々いただける!」
 悠々と駆けていくと、大柄な人影がこちらにエヴァルトの方へ向かってい来る。
「あっちから来るってことは敵か・・・?チッ・・・しかたがない。戦・・・わずに別のルートへ!」
 叩き落されまいと逃れようとするが、凄まじいスピードで追いかけてきた。
「ちくしょうっ、何で来やがるんだ!?」
「そろそろ点を取らせるわけにはいかないんでな。うらぁ!とりあえず落ちやがれ!!」
 ドラゴンアーツの能力でパワーアップした打撃、ピコピコハンマーを両手で握り締めラルクは標的の脇腹を狙う。
 とっさに伏せたエヴァルトはなんとか避けきったが、あんなのをまともにくらったら病院送りだ。
「どうしても叩き落とそうというのか・・・」
「あぁ・・・」
「それなら・・・・・・俺は正々堂々・・・逃げてやるぜー!」
「な・・・何ぃいい!?」
「あんまり離れると時間オーバーで点入らないぜ?はーっははは!」
 エヴァルトは高笑いをし、東軍の方へ全力疾走する。