リアクション
数時間後 迅竜 艦長室
『状況は理解した。“竜”系列の機体はすべて無事。パイロットも全員帰還したようだな』
艦長用の執務卓でルカルカ・ルー(るかるか・るー)は金 鋭峰(じん・るいふぉん)と交信していた。
執務卓上に設置されたモニターに映る鋭峰は、厳かに告げる。
『もはや一刻の猶予もない。これより私は各校の首脳へと連絡を取り、例の件を進めるとしよう』
「例の件……予定通り行われるのですね」
『無論だ。これが九校連すべての問題である以上、早急に執り行わなければならない』
厳かな面持ちで聞き入るルカルカに向けて、鋭峰は言い放った。
『当初の予定通り、空京大学にて各校首脳による対策会議を行う。迅竜機甲師団はこれの護衛にあたれ。以上だ』
モニターに映る鋭峰に対し、ルカルカは立ち上がって姿勢を正すと最敬礼する。
「迅竜艦長ルカルカ・ルー。拝命致しました。命に代えても団長をお守りします」